サンクタカリス

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サンクタカリス
Sanctacaris.jpg
地質時代
カンブリア紀
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: サンクタカリス属 Sanctacaris
サンクタカリスの化石、背側

サンクタカリス (Sanctacaris) は、カンブリア紀中期のバージェス頁岩から産する節足動物のひとつ。鋏角類に属していたとされ、そうであれば本群の中でもっとも古い化石種である[1]。名前の由来は「聖なる爪」。

形態・生態[編集]

全長最大10cm。ほぼ半球形の前体(頭胸部)は後方左右が鰭状に広がり、下面には5対の捕脚状のニ叉型付属肢がある。また両側に一対の眼があった。後体(腹部)はやや扁平で長く11節からなり、第10節までにはそれぞれに鰭状の付属肢があり、尾節は扁平でジュゴンの尾びれのような形になっていた[1]。前体の付属肢は歩行に適した形ではないため、ヒレをつかって泳いで、その付属肢で獲物を捕らえていたと考えられる。あるいは海底泥表面の有機物をかき集めたという説もある。

系統関係[編集]

サンクタカリスは形態的に類似点の多いハベリアと共に、体制から鋏角類の先祖形に近いとされた。前体にある5対の捕脚状付属肢は現生鋏角類の5対の歩脚状付属肢(触肢と歩脚)に相同と思われる[2]

ハベリアの前方には鋏角に相同と思われる小さな爪状付属肢があるのに対して、サンクタカリスの化石にはこのような付属肢は発見されていなかった。その原因は化石の形成過程でこの付属肢は上手く保存されず、または著しく退化したと思われる[1]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 福田芳生 『古生態図集・海の無脊椎動物』 川島書店、1996年ISBN 4761005963