サムスングループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
サムスングループ
Samsung Group
Samsung Logo.svg
種類 グループ会社
市場情報 韓国証券取引所(005930, 005935)
ロンドン証券取引所 (SMSN LI, SMSD)
ルクセンブルク証券取引所 (SAMDR)
本社所在地 韓国の旗 韓国
ソウル特別市瑞草区
設立 1938年
業種 コングロマリット
代表者 李健熙
資本金 8975億ウォン(2007年12月末)
売上高 2475億ドル(2011年度)
純利益 183億ドル(2011年度)
総資産 3843億ドル(2011年度)
従業員数 369,000人(2011年度)
関係する人物 李秉喆(創業者)
李健熙(2代・4代目サムスン電子会長、李秉喆の三男)
李在鎔(サムスン電子副会長、李健熙の長男)
崔志成(サムスン電子副会長兼未来戦略室長)
グォンオヒョン(サムスン電子代表取締役副会長)
外部リンク 日本サムスン
テンプレートを表示
サムスングループ
各種表記
ハングル 삼성 그룹
漢字 三星 그룹
発音 サムソングルプ
英語 Samsung Group
テンプレートを表示
サムスンのロゴ(ニューヨークでのタイム・ワーナー

サムスングループ三星グループ三星財閥とも)は、大韓民国最大の財閥

概要[編集]

韓国の最大手の総合家電・電子部品・電子製品メーカーのサムスン電子を始め、総合電子部品企業のサムスン電機、薄型パネルや電池製造のサムスンSDI、デジタルカメラや製造装置、軍事機器などを生産するサムスンテックウィン、造船やプラント生産のサムスン重工業、商社事業と建設事業のサムスン物産、プロジェクトのマネージメントやサービスなどのソリューションを提供するサムスンエンジニアリング、韓国最大の保険会社サムスン生命、など企業総数は64。サムスングループの2011年の売上高は2475億ドル。

李秉喆早稲田大学中退)が創業し、三男の李健熙(早稲田大学卒業)が継承した。また、李健熙の長男である李在鎔慶應義塾大学大学院修了)はサムスン電子副会長、長女である李富真ホテル新羅社長とサムスンエバーランド社長とサムスン物産商事部門顧問を兼務し、次女である李敍顕はサムスンエバーランドファッション部門社長を務める。

日本では東京に本社を置く日本サムスンを展開し、サムスン電子やコングロマリットであるサムスングループ内の企業の輸出入、及びサムスン関連事業を展開している。それに加えてサムスン横浜研究所や日本サムスン大阪支店など複数の拠点を展開している。

韓国のGDP(国内総生産)はサムスングループに依存する割合が高く、現在韓国のGDPの18%を、輸出の21%を占めている[1]。名実共に韓国を代表する大企業であり、グループの市場価値は、韓国の上場企業全体の2割前後の価値を占めている。サムスングループの経済状況は、韓国の経済に直接的な影響を及ぼすほどである。

それ故、就職においても韓国で屈指の人気企業であり、第一次関門である「サムスン職務能力検査(SSAT)」は「サムスン考試」と呼ばれ、2013年の競争倍率は20倍に達するなど難関となっている[2]

歴史[編集]

サムスンの設立[編集]

1930年代、大邱のサムスン商会

李秉喆が早稲田大学中退後、馬山にて友人2人と1万円ずつ出資し設立した協同精米所の事業が失敗、その後1938年3月1日大邱で設立した三星商会が今日のサムスングループの始まりである。1948年には三星物産公司が設立され、引き続き、食べ物と着るものが不如意だった当時の状況に、一番需要が高かった分野である砂糖と服地を生産する企業として、第一製糖第一毛織が作られた。

サムスンの成長[編集]

サムスンは60余年間、時代時代に必要だった製糖、纎維、電子、航空及び機械、化学、大型船舶製作、金融など多方面の事業を展開してきた。1993年からは「新経営」を宣言し、量的成長から質的成長へと戦略を変更した。それによって、1999年の2.2兆ウォン(日本円で約2500億円)から2004年の15兆7000億ウォン(日本円で約1兆7000億円)と収益が急増する結果となった。

1998年のアジア通貨危機[編集]

1998年の経済危機(アジア通貨危機)では、自動車生産をフランスルノーに売却し(ルノーサムスンとなる)撤退したが、打撃は比較的少なかった。

李一族[編集]

∴
李秉喆
┃
┣━━━┳━━━┓
┃   ┃   ┃
李猛熙 次男  李健熙
        ┃
        ┣━━━┳━━━┳━━━┓
        ┃   ┃   ┃   ┃
        李在鎔 李富真 李敍顕 李ユンヒョン

スポーツ活動[編集]

サムスンはイングランド、プレミアリーグのチェルシーFCとスポンサー契約を交わしている。

オリンピックの公式スポンサーであるほか、李健熙前会長がIOC委員を務める。またプロ野球三星ライオンズ、サッカー水原三星ブルーウィングス、プロバスケットボールソウル三星サンダースなどを保有するなどスポーツ事業に熱心である。また、大手日刊紙中央日報は、形式上、サムスングループから分離した形にはなっているものの、もともと三星財閥系列であったためか同グループとの関係は依然として強く、論調にも反映されていると見る向きもある。またサムスンはイングランド、プレミアリーグのチェルシーFCとスポンサー契約を交わしている。

企業名とロゴ[編集]

原音では「サムソン」に近い発音である。日本でも当初は「サムソン」と読ませていた(かつて大澄賢也小柳ルミ子夫妻{当時}が声のみ出演したテレビのCMでも“サムソン”と呼んでいる)が、1998年の日本法人統合(三星ジャパン、三星電子ジャパンなど、グループ13社の現地事業所を1社に集約)に合わせ、日本法人名・グループ名ともに漢字表記の「三星」をやめ、カタカナの「サムスン」という表記に統一した。当時「サムソン」と読む社名と商品名がすでに複数日本国内に存在したため、 ハングル表記を一旦英語表記に替えたものをさらにローマ字読みに替えた「サムスン」に落ち着いた。

サムスンの青い楕円のロゴマークは、1993年から使用されている。その前は社名の通り、3つの星が輝くロゴマークが使われていた。

主な構成企業[編集]

電子関連[編集]

  • サムスン電子 - 主要事業は、総合電機機器の生産。2008年の単体売上高は72兆9,530億ウォン。
  • サムスン電機 - 主要事業は、総合電子部品の生産。2008年の売上高は4兆2,845億ウォン(2008年末基準)
  • サムスンSDI - 主要事業は、太陽電池、燃料電池、電気自動車等輸送用バッテリー、電力貯蔵用大容量ストレージなどの製造。2008年の売上高は5兆3028億ウォン。
  • サムスンモバイルディスプレイ - 主要事業は、AMOLED、中小型TFT-LCDの製造。2008年9月にサムスンSDIの中小型ディスプレイ部門が独立して設立され、2009年1月にはサムスン電子の中小型TFT-LCD部門と合弁。2008年9月5日 - 12月31日の売上高は5,242億ウォン。2008年度の総資産は1兆5,390億ウォン。
  • サムスンコーニング精密ガラス - 主要事業は、TFT-LCD用ガラス基板、ITOターゲット、PDPフィルター、CRTガラス等。2008年の売上高は4兆233億ウォン。
  • サムスンSDS - 主要事業は、IT関連事業。2008年の売上高は2兆5,194億ウォン(2008年末基準)
  • サムスンテックウィン - 主要事業は、カメラ製造、製造装置の製造、軍事機器製造、航空機部品の製造(機械関連と重複)。2008年の売上高は3兆5,951億ウォン。
  • サムスンネットワークス - 主要事業は、情報通信。2008年の売上高は2兆5,194億ウォン。
  • サムスンデジタルイメージング - 主要事業は、デジタルカメラ、光学カメラ、光学レンズ、光学製品の製造。

機械関連[編集]

  • サムスン重工業 - 主要事業は、造船や海洋プラント生産。2008年の売上高は10兆6,644億ウォン。
  • サムスンテックウィン - 主要事業は、製造装置の製造、軍事機器製造、航空機部品の製造、カメラ製造(電子関連と重複)。2008年の売上高は3兆5,951億ウォン。

化学関連[編集]

  • サムスントタル - 主要事業は、合成樹脂、化成製品、石油製品を製造している。2008年の売上高は5兆2982億ウォン。
  • サムスン石油化学 - 主要事業は、PTA(高純度テレフタル酸)などを生産する。2008年の売上高は1兆6000億ウォン。
  • サムスン精密化学 - 主要事業は、電子化学素材、精密化学製品、一般化学製品などを生産する。2008年の売上高は1兆1309億ウォン。
  • サムスンBP化学 - 主要事業は、硝酸、H2、VAMなどを生産する。2008年の売上高は3433億ウォン。

金融保険関連[編集]

  • サムスン生命 - 主要事業は、生命保険と金融事業。2007年の売上高は23兆4000億ウォン。
  • サムスン火災海上保険 - 主要事業は、損害保険、総合金融サービス。2006年の売上高は18兆5116億ウォン。
  • サムスン・カード - 主要事業は、クレジットカード事業、ローン、リース、各種サービス。2008年の総収入は3兆338億ウォン。
  • サムスン証券 - 主要事業は、資産管理、仲介業務、引受及び諮問業務、金融商品の販売等。2008年の売上高は1兆7,358億ウォン。
  • サムスン投資信託運用 - 主要事業は、投資信託、ミューチュアルファンド運用、投資相談サービス。2008年の売上高は754億ウォン。
  • サムスン・ベンチャー投資 - 主要事業は、ベンチャー投資事業。2008年の売上高は110億ウォン。

建設関連[編集]

サムスン物産社長のチョン・ヨンジュ
  • サムスン物産 - 主要事業は、二大事業の商社部門と建設部門に分かれる。建設部門では世界一の超高層ビルのブルジュ・ハリファの建設を、ベルギー最大の建設会社のベシックス(Besix)(en)、アラブ首長国連邦の超高層ビルを得意とするアラブテック社(en)の共同で行った。2008年の売上高は11兆8,116億ウォン。

その他[編集]

日本サムスンが16 - 20階に入居する、六本木ティーキューブ。

その他関連企業[編集]

裏金疑惑[編集]

2007年10月30日朝鮮日報の報道で、サムスングループの法務チーム長を3年前に退職したキム・ヨンチョル弁護士が「自分が知らない間に開設された銀行口座に50億ウォン(約6億3200万円)を超える現金や株式が預けられていた」と証言し、同グループが役員や従業員名義の借名口座を使って裏金をプールしている疑惑が浮上した[4]。キム弁護士はさらにサムスングループが1兆ウォン(約1263億5932万円)もの裏金をプールし、その中から2002年大韓民国大統領選挙の資金を提供したり、政治家や判事・検事などに特別手当を支給するといったロビー工作を行っていたとも証言している。

これを受けて、ハンナラ党は同年11月15日、捜査対象を盧武鉉大統領(当時)の選挙資金や当選祝賀金にまで広げた、「サムスングループの裏金疑惑に関する特別検事任命法案」を国会に提出し、23日に韓国国会で大多数の賛成で可決成立された。盧武鉉大統領は27日の記者会見で同法案を受け入れるとの方針を明らかにし、特別検事による捜査が2008年初めから開始されることとなった。

この韓国政府をも巻き込んだ裏金疑惑に対し、アメリカ合衆国ニューズウィーク誌12月2日号は、「キム・ヨンチョル弁護士の暴露に端を発するサムスングループのスキャンダルが、“サムスン共和国”の解体だけにとどまらず、“大韓民国株式会社”の姿までもを変えようとしている」と報じた[5]

特別検事による捜査が進んだ2008年4月17日には李健熙会長ら幹部10人が背任、脱税、証券取引法違反などの罪で在宅起訴された[6]。これにより、李健熙はその責任を取る形でサムスン電子会長職を辞任することを表明し、経営の第一線を退くこととなった[7]

しかし、その後の公判でソウル地裁と高裁は脱税のみ有罪とし、懲役3年、執行猶予5年、罰金1100億ウォン(約114億円)を言い渡した(同年7月16日・2009年8月14日)。事件の核心となった2件の背任は1件を無罪、残る1件は公訴時効が成立しているとして罪に問えないとした[8]

2009年12月29日に李明博大統領は平昌オリンピック招致のために李健煕を特別恩赦することを発表した。これを受けて2010年3月24日に李健煕は会長職に復帰した。

脚注[編集]

[ヘルプ]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]