サマータイム (楽曲)

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サマータイム」(Summertime)は、ジョージ・ガーシュウィンが1935年のオペラポーギーとベス』のために作曲したアリア。作詞はデュポーズ・ヘイワード (DuBose Heyward)。

現在ではジャズスタンダード・ナンバーとして知られ、ポップスロックなど幅広いジャンルでも歌われている(後述)。

内容[編集]

オペラの第1幕冒頭で、生まれたばかりの赤ん坊にクララが歌いかけるブルース調の子守唄である。

前半の「夏になれば豊かになれる、魚は跳ねて、綿の木は伸びる。父さんは金持ち、母さんはきれい。だから坊や、泣くのはおよし…」では、歌詞とは裏腹に1920年代のアメリカの黒人たちの過酷な生活が反映されているが、後半の歌詞では、「ある朝、お前は立ち上がって歌う、そして羽を広げて飛んでいく…」という子供の成長を祈る内容になっている。

その後、ジェイクが嵐に遭遇して行方不明となったときと、ジェイクの死を知ったクララが嵐で死んだ直後にも歌われるが、歌詞の一部が変えられ、悲壮な内容となっていく。

カバー[編集]

現在までに少なくとも2600を超えるカヴァーが産み出されている[1]

1936年ビリー・ホリデイが歌ったものがヒットして以来、ジャズにおけるスタンダードとなっている。1960年にはジョン・コルトレーンがこの曲を録音し、アルバム『マイ・フェイヴァリット・シングス』に収録した。他にも、マイルス・デイヴィスエラ・フィッツジェラルドビル・エヴァンスゲイリー・バートン&フレンズ、ハービー・ハンコックなどが取り上げている。ハービーのアルバム『ガーシュウィン・ワールド』に収録されたカヴァーには、ジョニ・ミッチェルスティーヴィー・ワンダーを迎えてレコーディングされた。

クラシック音楽では、ヤッシャ・ハイフェッツが『ポーギーとベス』から6曲を選びヴァイオリン独奏用(ピアノ伴奏)に編曲したものの中にこの曲がある。また、ギター独奏用の編曲に、武満徹『ギターのための12のうた』がある。

ポピュラー音楽では、ジャニス・ジョプリンが歌うブルース・ロック風のカヴァーが有名。特徴的なアレンジが施され、歌い回しが大きく異なり、一部歌詞も変えられている[2]。また、『Time Of The Season』(ふたりのシーズン)のヒットで知られるゾンビーズもデビューアルバムに収録している。日本ではかつて森進一ホンダ・アコードのCMソングとして歌ったことがある。

脚注[編集]