サハリン1
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サハリン1とは、ロシア・サハリン州サハリン島(樺太)北部東岸のチャイウオ(茶江 ちゃえ)周辺の油田、天然ガス田。樺太(サハリン)で進められている開発計画(サハリンプロジェクト)の一つ。
概要[編集]
- 埋蔵量は、原油23億バーレル、天然ガス17兆立方フィート。
- 開発の主体となるエクソン・ネフテガス社(エクソンモービル社の子会社)のほか、日本のサハリン石油ガス開発社、ロシアのサハリン・モルネフテガスシェルフ社などがコンソーシアム形式で参加している。
- 輸出用の天然ガスパイプライン輸送ルートは、中国に全量を売る意向[1][2][3]のエクソンモービルと日本の間の綱引きなどにより計画が錯綜しており、着工の目途は立っていない。
- Odoptu OP-11油井は、坑道延長が12345mあり、人工的に掘削した世界最長の坑道となっている。ただし、水平方向に11475mあるため、深度ではコラ半島超深度掘削坑の12261mが最高である。
歴史[編集]
- 1972年 日ソ経済合同委員会にて、当時のソ連側より開発プランが提案される。
- 1974年 サハリン石油開発協力株式会社(SODECO)設立。
- 1975年 SODECOとソ連外国貿易省は共同事業契約に調印
- 1995年 ロシア政府と生産される原油、天然ガスの分与契約を締結。
- 2005年に一部操業開始を目指していたが、建設スケジュールの遅延により後年にずれ込む見込み。
- 2006年 サハリン東沖10kmのOrlan Platformから、サハリンを横断し、ロシア本土の不凍港デカストリまでのパイプラインが完了。
権利問題[編集]
- 契約時に生産物分与協定が結ばれている。これは、プロジェクトに関するロシア側の参加条件(施設、労働力の提供等)、生産される原油、天然ガスの分与条件などを定めたものである。協定自体は未公開とされており、プロジェクトのリスクなどを不透明にさせている。
- 2005年より顕著になった原油価格の高騰により、ロシア政府は分与契約の見直し、政府系エネルギー会社であるガスプロム社の参画などを目指しており、政治的な駆け引きが行われている。
出典[編集]
- ^ 柴田明夫『エネルギー争奪戦争』PHP研究所、2007年11月
- ^ 読売新聞2006年10月21日
- ^ “プーチン氏と蜜月のエクソン 50兆円共同事業に暗雲”. 日本経済新聞 (2014年3月27日). 2016年12月13日閲覧。