サナトゥルク1世

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サナトゥルク1世
Sanatruq I
ハトラ
サナトゥルク1世のレリーフ イラク国立博物館

継承者 アブサミヤ
子女 アブサミヤ、ニール
王朝 ハトラ
父親 ナシュル
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サナトゥルク1世アラム語 (ハトラ方言)英語版:𐣮𐣭𐣨𐣣𐣥𐣲、Sanatruq I)は、ハトラ(現在のイラク北部のニーナワー県モースルの南西約100km)の王。

略歴[編集]

サナトゥルク1世は、現在のイラクにある古代都市ハトラの王。サナトゥルク1世は西暦128年頃から140年頃まで治めていたナシュルの息子である[1]。サナトゥルク1世はハトラで発見された20以上の碑文から知られており、西暦140年頃から180年頃まで統治していたとされている。サナトゥルク1世の碑文の中には年代(176/177年)の分かるものが一つだけある。サナトゥルク1世は自分自身を𐣬𐣫𐣪 mlk(王)と呼ぶハトラの最初の支配者の一人であったが、彼はまた、𐣬𐣣𐣩𐣠 mry(管理者)の称号を持っている[2]

両方の称号はまた、彼の兄ヴォロガシュのために証明されている。彼らは両方が一緒に治世し、アラブ人の王の称号を取ったかどうかは不明[1]。彼の息子であり、後継者はアブサミヤである。

ギャラリー[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b Dijkstra (1995) p.178
  2. ^ Dijkstra (1995) p.179

参考文献[編集]

  • Dijkstra, Klaas (1995). Life and loyalty: a study in the socio-religious culture of Syria and Mesopotamia in the Graeco-Roman period based on epigraphical evidence. Religions in the Graeco-Roman world. 128. Brill. ISBN 90-04-09996-4 
  • Michael Sommer: Hatra. Geschichte und Kultur einer Karawanenstadt im römisch-parthischen Mesopotamien. von Zabern, Mainz 2003, ISBN 3-8053-3252-1, p. 23.