サッカーの審判補助システム

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一般的な名称や正式な名称として「サッカーの審判補助システム(サッカーのしんぱんほじょシステム)」の内容が定められている訳では無く、定義されていない用語であるために辞書の見出しとしては不適切だが、この項ではサッカーにおいて審判の補助をするためのテクノロジーとして、撮影・録画されたビデオ(英: Video. 動画映像の意味)を活用して、ゴールファウルなどの判定を補助するシステムについて取り扱われている(本来の言葉の定義としては映像使用だけでなく、ヘッドセットを使った審判団内のコミュニケーションツールも含まれる)。追加審判制度同様に競技規則の追加部分という扱いであり、使用するかどうかは各コンペティションの主催者の判断に任される。

現在ルール導入されているのはホークアイなどを用いた機械判定であるゴール・ライン・テクノロジー(GLT)、ビデオ判定のためのビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)制度が存在する。GLTはジー・エル・ティーと発音されることはほとんど無いが、VARは公式にもヴイ・エー・アールと発音される。VARはVAR制度において主要な役割を果たすビデオ審判員だが、日本では「VAR」というアルファベットの並び自体が「VAR制度」、「ビデオ判定」と同じ意味で誤って使用されることが多い(例:「VAR判定」、「VAR審判」、「VAR発動」、「VARが故障」など)。特にオン・フィールド・レビューがVARという名前の行為として誤認されている場合が多く、「VARを使用」や「VARを適用」など、どの作業を指しているのか不明確な表現がメディアで多用されることで混乱を招いている。各国では英語でのVideo Assistant Referee(VAR)の名称の他、それぞれの言語で「ビデオ審判」、「ビデオ副審」を指す名称が用いられる場合も多い。ドイツではVideo Assistant(VA)の名称が主に用いられている。

また、VARを補助するためのテクノロジーとして、ヴァーチャル・リアリティ技術を用いて映像にオフサイドラインを表示し、数cm単位でオフサイド・ポジションかどうかを判定するホークアイ社などのヴァーチャル・オフサイドライン・テクノロジーも一部で実験的に使用されている。

概要[編集]

2012年7月5日にゴール機械判定技術(ゴールライン・テクノロジー (Goal Line Technology)、略称GLT)導入が決定され、2012年12月6日、横浜国際総合競技場で行われたFIFAクラブワールドカップ2012開幕戦サンフレッチェ広島オークランド・シティ戦で、史上初めて公式戦でGLTの一つゴールレフ(GoalRef)が使用された[1]。2015年4月現在、「ホークアイ(Hawk-Eye)」、「ゴールレフ」、「カイロス」、「ゴールコントロール4D」の4つのGLTがFIFAから認可されている(後述)。

国際サッカー評議会(IFAB)は2018年3月3日、スイスのチューリヒで年次総会を開き、ビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)制度の正式導入を決定した。W杯では2018年ロシアW杯から導入する予定で、3月16日に正式に決定する[2]

GLTやVAR制度導入までの経緯[編集]

判定のトラブルが発生するたびに、ビデオ判定及び機械判定導入を訴える声が上がったが、国際サッカー連盟(FIFA)及び国際サッカー評議会(IFAB)は「サッカーの判定は人間がするもの」、「試合の流れを妨げる」などの理由で、ビデオ判定及び機械判定導入に長らく反対していた。フランスが国内リーグに独自に導入しようとした際にも、FIFAの反対によって中止された。IFABの公式コメントとして「サッカーの判定は人間がするもの」という理念が出ていたかは不明だが、2008年にFIFAの事務総長 Jerome Valckeは「テクノロジーを試合に持ち込むべきではないというのがIFABの大部分の明確な意見」と認めており[3]、フットボールを今の形のままで留めたいという意思が強かったのは間違いない。

ビデオ技術と誤審との間の問題は、TV社会に伴い早くから取り沙汰されている。IFABは1970年の年次総会で「主審の判定に敵対的な影響をもたらす、あるいはもたらし得るスロー再生について、TV局側の自粛を要求する」声明を出している[4]

サッカーでは審判の死角でのアンフェアなプレーやラフプレーが横行してきたこともあり、審判の死角などで裁定できなかったラフプレーなどの悪質な行為に対しては試合後に数試合の出場停止や罰金といった処分を科すことが多くなっていた(つまり「試合結果に影響を与えない試合後のビデオ判定」はルール上可能だった)。ただ近年では放送用カメラの性能と台数が向上し、フィールド全体を細かく「監視」できる状況になっており、ドイツで開催された2006 FIFAワールドカップ決勝でのジネディーヌ・ジダンの頭突き2010年南アフリカW杯決勝トーナメント1回戦、ドイツ対イングランド戦での同点ゴールを見逃した誤審に象徴されるように、審判が判定するより早くあるいは正しく観客や視聴者が事の次第を把握してしまう事態がより顕在化している。(2006 FIFAワールドカップでは第5審判が使用され、TV映像へのアクセス権を持っていたが、試合中の第4審判を含むピッチ上の審判への助言は認められていなかった。このため決勝後にイタリア代表の監督 Marcello Lippiが「主審はピッチ際でビデオを見ていた第5審判の助言を受けてフランスのZinedine Zidaneを退場にした」とコメントしたが、FIFAは第5審判の判定への関与を否定している[5])

ビデオ・アシスタント・レフェリー制度のルール[編集]

2018年3月3日のIFAB年次総会によって可決されたVARハンドブック(プロコトル、原則、運用法、必要要件などを記したガイドライン)、競技規則(2018-2019)による。

プロトコルと原則[編集]

  • VAR制度の目的は全ての判定に100%の精確性を実現する事では無い。それは試合の流れとフットボールの感情を破壊することであり、最小限の介入で最大限の効果がVAR制度の哲学である。
  • 最終判定は常に主審が行う(VARが判定を行うことは無く、主審に助言を行うのが役割)。
  • VARsは審判団(match officials)に含まれ、その助言はピッチ上の副審と同じように扱われる。リアルタイムでのVARの円滑な状況確認を助けるためにアシスタント・ビデオ・アシスタント・レフェリー(AVAR)を置くことができる。
  • VARsは専用施設の整ったビデオ・オペ-レション・ルーム(VOR)から審判団のヘッドセット・コミュニケーション・システムに加わる。主審からのチェックとレビューの要請に即座に応じることができ、VARからもオン・オフ・ボタンによって主審へ連絡することができる。VORはスタディオンの中か側、またはマッチセンターに置くことができる。
  • ビデオ・テクノロジーを判定に用いることはゴールかどうか、PKかどうか、直接レッドカードかどうか、選手誤認の『試合を変える4つのケース』においてのみ許される(ゴール、PK、レッドカードに関してはそれに至るファールやオフサイドでの誤審が無かったかも含む)。この4つのケースの判定での明確で一目瞭然の誤審(clear and obvious errors)の修正、またはピッチ上の審判団が状況を把握できなかった場合の重大な見逃しの確認の場合のみ、主審とVARの間でコミュニケーションを取ることができる。(但し前者の場合もレビューによって明確な場合に判定をイエローカードに修正することは認められるが、イエローカードの有無の確認のためにレビューを行うことは認められない)。
  • 主審、副審のピッチ上の審判員はVARの存在を前提とせず、常に(プレーを継続させることも含めて)判定を行わなければいけない。VARの存在を前提として意図的に判定を遅らせたり、敢えてプレーを流した後でVARに状況を確認するやり方は認められない。但し審判員は疑いを持って重大な判定を行うべきでは無いため、得点など重大なシーンで「本当の疑い」を持つなら、審判員はプレーを流してVARのチェック・レビューに任せることが推奨される。また、非常に例外的ケースを除き、主審はイエローカードかレッドカードかを提示する前にVARと相談することはできない。
  • 主審が状況を見た上で行った判定に対してVARが介入できるのは上記ケースで『明確で一目瞭然の誤審』があったと判断できる場合にのみ。明確で一目瞭然の誤審とは、『中立なほぼ全員が判定が間違っていると同意する、かつ判定の間違いの可能性が直ちに認識される状況』(「明確な」(clear)とは主観に拠る判定での審判員によって判断基準の違いがあるグレーゾーンでは無いことを意味し、「一目瞭然な」(obvious)とは誤審の可能性を見つけるためにスローモーションでのリプレイを必要としないことを意味する[6])。VARが明確で一目瞭然の誤審では無いと判断した場合はそのまま主審の判定が保持される。 (参考:インプレー中の判定で誤審があったと判断された場合は「プレーが止まって再開するまでは、1つ前のプレーでの判定を修正できる」という既存のルールに従ってその状況までのプレー差し戻しを行う。得点が生まれていた場合は取り消し。著しく不正なファールなどがあった場合のカード判定は保持される)
  • VARテクノロジーの不調や、VARを含む誤審、対象ケースを映像で見返さないとの判断があったとしても、試合には影響されない。
  • VAR制度を用いることにより、従来の競技規則が影響を受けることは一切無い
  • VAR制度を用いる各コンペティションはIFABのプロトコル全てを満たして実施しなければならない。
  • ビデオ・レビュー映像をスタジアムのスクリーンに映すことは各コンペティションの判断に委ねられる。

ビデオ・レビューのプロセス[編集]

  • VAR制度でのビデオ判定は試合中VARが常に映像を見ながら必要に応じて行うチェック、『明確で一目瞭然の誤審』の疑いがあるシーンで必要に応じて行われるビデオ・レビュー(VARレビュー)、レビューを受けて必要に応じて行われるオン・フィールド・レビュー(OFR)の3段階に分かれる。
  • 『チェック』とはVARによるビデオ・リプレイを用いない確認であり(注:実際リプレイを用いないチェックはあり得ないため、「簡易的な事前レビュー」と言える)、「ゴール、PK、直接レッドカード、選手誤認」の(疑いがある)対象シーンで自動的に行われる。多くの場合でチェックはバックグラウンドで試合に影響を与えること無く短時間で行われ、『明確で一目瞭然の誤審』の疑いは持たれずに終わる。こうしたケースではVARが主審とコンタクトを取る必要は無く、外部からチェックを行っていることは気づかれないため、『サイレント・チェック』と呼ばれる(ほとんどのケースでチェックがプレーに影響を与えない短時間で済むことはKNVBの初期テストで証明されており、これがVAR制度のリスクを最小限に抑えるための大前提となっている)。
  • 主審からVARにチェックを求めることもでき、必要があれば主審はリスタートを遅らせてチェックを要求することもできる。リスタートを遅らせる場合は主審は耳に指を当て、もう片方の手を伸ばしてチェックを行っていることを明確にする。
  • VARは試合中 必要に応じてチェックを行い、その中で『明確で一目瞭然の誤審』の疑いを得てビデオ・レビューを行うべきと判断した際には即座に主審に連絡しなければならない(チェックの開始段階でVARが主審に連絡することもルール上禁止されてはおらず、そうしたやり方を選択している組織もある)。また、主審は重大な判定ミスを行った、重大な見逃しがあったとの疑いを持った時はVARにビデオ・レビューを要求でき、ピッチ上の副審もレビューの実施を勧めることは許される。この際 主審にはピッチ上の審判団が明確に出来事を確認していたとの理由でレビューを行わないことを決める権限がある。
  • ビデオ・レビュー実施の決定権は主審にのみある。短時間の『チェック』に対し、スローモーション映像も使用し時間を掛けてリプレイを繰り返す『レビュー』が行われる際には、多くの場合すでにプレーが止まっているが、プレーが継続している場合も必ずプレーをニュートラルな状況で止める、またはリスタートを待たせなければならないため、その判断の責任は競技規則に従って主審が負わなければならない。
  • プレーが止められない時に主審がレビューの実施を決定した場合、両チームとも攻撃面で良い可能性を持たない『ニュートラルな状況』になった時点でプレーを止めなければならない。インプレー中にVARが明確で一目瞭然の誤審があったとの判断をすでに下していても、判定を行うのは主審であるとの原則により(主審がOFRによってVARの助言を却下する選択肢があるため)、この段階で得点の可能性があるプレーを止めることは認められない。プレーのリスタートはレビューが終わるまで遅らせられなければならず、主審は攻撃を行っているチーム、選手がレビューを防ごうとリスタートさせるのを防止しなければならない。
  • ビデオ・レビューを行う際、主審は両手でTVスクリーンの輪郭(レビュー・サイン/スクリーン・ジェスチャー)を示してそれを告げ、レビュー・プロセスの最後にもう一度同じジェスチャーを行って判定を行う。(注:実際レビュー・サインはOFRを行う前と、レビューによる判定修正を示す際のサインとして使われており、VARハンドブックとの違いがある)。他の審判員(通常は副審の一人)がその間の時間を計測し、レビューのために使われた時間はハーフ毎の失われた時間に加算される。また、レビューの実施において時間的プレッシャーは存在せず、スピードよりも精確性が重要視される
  • 主審はVARからレビューによる助言を受けた後、判定を保持するか修正するかの判断を下す前に、ピッチサイドのモニターで映像を自分で確認できる(オン・フィールド・レビュー)。最終判定を行うのは主審であるため、ファールかどうか、ハンドリングかどうかなど主観に拠る判定では主審のOFRを行う権利は常に守られなければならない(このVARハンドブックの規定を踏まえればVARが明確な誤審を確信しなくても主審がOFRを行うことはルール上可能。実際は「主観に拠る判定でVARが明確で一目瞭然の誤審と判断した時のみOFRを行える」、または「主観に拠る判定について主審とVARの意見が異なった時に主審はOFRを行うことができる」と条件付けている組織もあるが、主審が状況を見逃していた場合は「重大な見逃し」を避けるため、VARは明確な誤審と判断されないグレーゾーンの判定であっても主審にOFRでの再判定を薦めることができる。また、VARが明確な誤審と判断しない状況でも選手を納得させるために敢えてOFRを行うことを認めている組織も多い)。逆に、ボールがラインを割っているか、選手がオフサイド・ポジションかどうかなど事実に基づく判定ではOFRを行う必要は無い。状況を明確にするためにOFRを行うかどうかは主審にのみ決定権があるが、VARは行う必要性があるかを助言できる。
  • OFRにおいて主審が見るビデオ素材はVARが提供するが、主審は別アングルからなど自分から他のビデオ素材を要求できる。
  • 透明性を確保するため、OFRは可能な限り周囲から見える位置で行わなければならない。
  • 映像判定の際、スローモーション映像は接触があったかどうか、ボールが手に当たったか、接触した位置やボールの位置の確認にのみ使うことができ、接触の程度、ボールに当たった手が意図的かどうかの判定にはノーマルスピードの映像を用いなければならない。
  • 選手やチームスタッフは主審を取り囲んでOFRを行う判断、レビューの過程、最終判定に影響を与えようとしてはならない。レビュー・サインを過度に使用した選手は警告(イエローカード)を受ける。チームオフィシャルも同様の行為に対して警告を受ける。
  • ペナルティキック(PK戦を含む)においてもVARは『ゴールに関わる明確な競技規則の違反』(キックの不正、GKがゴールラインから離れたなど)があった場合には主審に連絡しなければならない。選手のペナルティエリア内への侵入に関しては、プレーが継続された場合に侵入した攻撃側の選手がゴールを決めたか、侵入した守備側の選手がゴール可能な状況を防いだかなど、直接的関与があった場合にレビューを行うことができる。
  • 通常リスタートされた場合にその前のプレーでの判定を修正することはできないが、選手誤認の修正、『乱暴な行為、非常に攻撃的な、侮辱的なまたは下品な発言や身振り』のケースに対しての直接レッドカードは、レビューで明らかな場合にリスタート後も修正することができる。

必要要件[編集]

  • VAR制度を使用するコンペティションはオフラインテストやトレーニングによって審判団、VAR、AVAR、リプレイ・オペレーターが十分に教育されたとIFABに認められなければならない。VAR制度を機能させるために「レビューを行う判断の正確さ」、「レビューの数とそれにかかる時間を最小限に抑えること」、「レビューが試合の流れと感情に与える影響を最小限に抑えること」の3つが特に重要視される。
  • VARは数ヶ月間の必要な訓練を受けたトップレベルの(元)主審が務めなければならない。VARに対するそれ以上の条件要求は各コンペティションの判断。

ビデオ・アシスタント・レフェリー制度の歴史[編集]

KNVBによる先駆けとIFABの許可 (2013~2016前半)[編集]

オランダ・フットボール協会(KNVB)は2013-2014シーズンから判定制度向上を目指してArbitrage 2.0の名称で審判6人制、ゴールラインテクノロジーをエールディヴィジとKNVB bekerに部分導入すると共に、世界に先駆けてビデオ判定システムを試験(スタジアム外で、内部とは連絡を取らない形で審判が映像判定を行う仮想運用。後にオフライン・テストと名付けられた)。ビデオ審判(オランダ語で"Videoscheidsrechter". 判定の最終決定権は主審にあり、ビデオ審判はあくまで助言をする立場なため、後にIFABによって"ビデオ・アシスタント・レフェリー"の呼称が用いられた)は試合中常に最低6つのカメラ映像を映すモニターの前で映像チェックを行い、「判定について平均11秒でほとんどのケースで試合の流れを妨げることも試合の流れに遅れることも無く主審に助言ができる」[7][8]とのデータと共にFIFAとIFABに導入を提案した。IFABは調査段階として実際の議論を先送りにしていたが[9]、2016年1月7日にIFABが翌シーズンからの公式戦でのテストを許可[10]したことで、KNVBは2016-2017シーズンのKNVB beker約25試合でのビデオ・アシスタントが主審に助言するリアルテスト実行の意思を発表。3年以内の正式導入を目指し、2016年1月28日のエールディヴィジ フェイエノールト-sc ヘーレンフェーン戦ではVAR ピーター・フィンクが実際に専用車の中でオフラインでのビデオ判定を行う様子を1試合を通してYouTubeで生配信する試みを行った。他のスポーツで見られるようなプレーを止めてのビデオ判定ではなく、チャレンジ制度でもないため、KNVBのオペレーション・ディレクター ハイス・デ・ヨングはほとんど必要とされる機会の無いゴールラインテクノロジーの3分の1程度の費用しかからず(専用のカメラは必要無い)、最低限のルール変更で導入できるビデオ・アシスタントを「フットボールの革命ではなく、進化」と語っている[11]

ドイツ・フットボール協会DFBもオランダのビデオ審判システムのパイロット版を2016-2017シーズンからやはり主審とチームに影響を与えない、オフラインでのテストを行うという意思を発表した[12]。FIFAの新会長に就任したGianni Infantinoは2016年3月1日に「スムーズなプレー進行が保障されるならビデオ審判のような非常に有益なテクノロジ―は早急に開発を行うべきだと思う。明日と言わず今日にでもテストを始めなければいけない」とビデオ判定導入に前向きな態度を表明[13]、これらの流れを受け、2016年3月5日のIFAB年次ミーティングにおいてビデオ・アシスタント導入へ最低2年間の試験期間を設け、「FIFAが各リーグ組織と情報を共有して導入テストと最終的なVARsシステムの作成を進める」ことが発表された[14]。IFABがビデオの使用を認めたのはゴール(それに至るファールやオフサイド・ケースを含む)、PK、直接レッドカード、選手誤認の『試合を変える』4つのケースのみ。ビデオ・アシスタントは主審の要求に応じて、または自主的に主審に対して助言を与えることができる。IFABが公表したVARsのプロトコルは大筋でオランダが作成したものをベースにしているが、主審が必要と判断した場合は自ら映像を確認する(OFR)という選択肢も加えられている[15]。VARsには13のフットボール協会が関心を示していると発表され、イングランド・フットボール協会FAもまずFA Cupでのテストを行う意向を示した[16]

2016年5月18日から20日にかけて、オランダのアムステルダムでIFABとFIFAの主催により関心を持つ各国協会が集まってのVARsについて第1回のワークショップが開催され(日本からもJリーグの藤村昇司特命担当部長が参加[17])、KNVBの数年間のテストで得られた知識を共有、今後2年間のテスト実施に向けて具体的な方法論が話し合われた(特にVARの訓練だけでなく、ピッチ上の審判とのコミュニケーションの重要性が確認されている)[18]。2016年6月2日にIFABはビデオ・アシスタントの初テスト参加国にオーストラリア、ブラジル、ドイツ、オランダ、ポルトガル、アメリカ合衆国が選ばれたことを発表[19]、6ヵ国全ての準備が整うと見込まれる2017年初めからのライブ・テスト実行に向け、オフライン・テストを進めることを許可した。さらにこの6ヵ国のライブ・テスト開始に先立ってIFABとFIFAが独自でいくつかの親善試合でオフラインまたはオンラインでのテストを行い、2017年に予定される6ヵ国へのライブ・テストの許可の前に、2016年12月に日本で行われるクラブ・ワールドカップを最終テストとすることが発表された。イタリア・フットボール協会 FIGCの会長 カルロ・タヴェッキオは4月の時点でIFABにテスト国に選ばれたと発言していたが、実際は入っていなかった[20]

初期オンラン・テスト参加国と対象組織

  • オーストラリア: Hyundai A-League
  • ブラジル: CBF傘下の各コンペティション
  • ドイツ: ブンデスリーガ (DFBとDFLの共同プロジェクトとして実施)
  • オランダ: KNVB傘下の各コンペティション
  • ポルトガル: Liga NOS, Portuguese Cup, Super Cup
  • アメリカ: Major League Soccer

FIFAとKNVBによるオンライン・テストの開始 (2016後半)[編集]

2016年7月19日から21日にかけてアメリカ合衆国のNew Jerseyで第2回のワークショップが開催。20以上のリーグと協会が参加し、MLSとNew York Red Bullsの協力でユースチームの試合において初のオンラインでの"ライブ"テストが実施された。ピッチ上の審判、VARs、テクニカルスタッフが一体となってトレーニングを行う必要性も確認され、FIFAはテスト参加国ためにZurichの本部に訓練施設を設置することを決定した[21][22]。KNVBは2016年7月26日のPSV-FC アイントホーフェンの練習試合で初のオンライン・テストを実施(主審によるオン・フィールド・レビューは想定されておらず、このテスト形式は後にIFABによってセミ・ライブ・テストと名付けられる)、エド・ヤンセンが主審、デニー・マッケリーがVARを担当した[23]。FIFAが認めたテスト国 アメリカは公式戦ライブテストの事前準備として、2016年8月12日に独立リーグであるUnited Soccer League(USL)の試合New York Red Bulls II対Orlando CityでIFABと共に初めてライブテスト。この試合ではVARとの音声のやり取りだけでなく、主審 Ismail Elfathが前後半に1回ずつ、映像での確認が必要と判断したシーンでゴール裏のレビュー・アシスタントの持つスクリーンで映像を確認するオン・フィールド・レビューでの判定も実施[24]。その後もNew York Red Bulls IIのホームゲームでライブ・テストが繰り返された。

2016年9月1日のバリでのイタリア-フランスの練習試合において、FIFAとIFABと共に、VAR制度における先駆的役割を果たしてきたオランダのビヨルン・カイパースの審判団がトップレベルでは初のオンライン・テストを実施、VARsはデニー・マッケリーとポル・ファン・ブーケルが務めた[25]。この試合ではFIFAがこの段階のテストに主審がピッチサイドで映像判定を行うオン・サイト・スクリーン・レビュー(後にオン・フィールド・レビューに改名)を使用しないと決めていたため、"セミ・ライブ"・テストと位置づけられた(以降も2016年に欧州で行われたオンライン・テストは全てセミ・ライブ・テスト)。テストは90分をとおして2回のシーンでVARsが10秒ほどで主審に助言を与え、選手たちも即座に判定を受け入れて問題なく成功 (この試合について日本では「ビデオ判定によってPKが取り消された」と多くの誤報が流れた[26]が、ボールがサイドラインを割った時点で直前のプレーでペナルティーエリア内でのハンドの反則が無かったことを主審がVARに確認し、そのままプレーを再開させた)。現地で観戦していたInfantinoは「我々はカルチョ(フットボール)を愛しており、スポーツ面を壊すこと無く審判を助けることで我々の愛するカルチョを守らなければいけない」と改めて基本指針を示した上で、「我々は歴史の1ページを記した。ビデオ審判は試合の細かいエピソードを決めることは無いが、主審が重要な決定を下す助けになり得る」と評価した[27]。主審を務めたカイパースは試合後に「素晴らしい経験。選手たちはVARの判断を説明するとすぐ判定を受け入れてくれた。素晴らしい光景だった。適切な判定をすればより受け入れてもらえるということ」と感想を述べている[28]。コーナーキックの際などの細かい押し合いでビデオ判定を求める行為が繰り返されるという疑念に対してFIFA審判委員会責任者 Massimo Busaccaは「VARsがペナルティーエリア内での細かいプッシング行為や、細かい反則のような『疑わしいシーン』についていちいち介入することは無い。あくまで試合中に2,3回の頻度である『重要なシーンでの明確な誤審』を避けるのが目的」と説明した[29]

KNVBは2017年明けを待たずに当初の予定前倒しで公式戦でのオンライン・テスト実施が認められ、2016年9月21日のアヤックス-ヴィレムIIと翌22日のフェイエノールト-FC オスのKNVBベーカー2試合で世界初のトップレベルの公式戦でのセミ・ライブ・テストを実施[30]。アヤックス-ヴィレムIIの60分にアヌアール・カーリのファールに対して主審 デニー・マッケリーがイエローカードを提示したが、VAR ポル・ファン・ブーケルとのやり取りをした数秒後にレッドカードに提示し直し、カーリはビデオ判定による公式戦最初の『犠牲者』となった[31]。この判定による出場停止処分に対してに対してヴィレムIIは「主審はすでにイエローカードと判定を決定しており、選手やファンの抗議も無く、VARが助言できる『明確なケース』では無かった」とKNVBの規律委員会に抗議したが、マッケリーの「仮にVARが助言していなくても第4審判の助言で判定を変えることはあり得た。これはルールにあり、VARだけ特別ということはない」という主張が認められ、VARが『明確なケース』かを判断する権限は認められており、運用ルール上問題は無かったとしてヴィレムIIの抗議は却下された[32][33]。ヴィレムIIはさらなる抗議を「クラブイメージにマイナス」と断念した[34]が、メディア上では「VAR運用ルールがまだ不明確」との意見や、「主審の権威を損なわないようにホッケーのビデオ判定制度のように主審から助言を求めるだけにすべき」との意見も出た[35]。KNVBは10月のベーカー戦第2ラウンドでもFIFAの許可を受けてスパルタのホームゲームとフェイエノールトのホームゲームでセミ・ライブ・テストを実施。FIFAのChief Officer for Technical Developmentに就任したマルコ・ファン・バステンもVARバスに同席し、「このシステムの必要性は誰もが感じている。ロシアでのワールドカップで導入できれば大歓迎だが、手続き上まだ多くのステップがあり、現実的でなければならない」とコメントした[36]。KNVBはファンの理解を得るため、フェイエノールト-エクセルシオール戦でVARを務めたデニー・マッケリーがTwitterで募集したVARについての質問に答える企画も行っている[37]

イタリア・サッカー協会は2017年のライブ・テスト国入りと2017-2018シーズンからのセリエBでのライブ・テスト実施を目標に、2016年10月2日から毎週日曜のセリエAの2,3試合でオフライン・テストを開始した[38]

IFABは10月27日と28日にチューリヒで第3回のワークショップを開催[39]。主な議論になったのは『VARの介入の公開』、『主審によるピッチ上でのレビュー(オン・フィールド・レビュー)』、そしてVARが主審の判定に介入できる条件である『明確なミス』の意味であり、それは『中立なほぼ全員が判定が間違っていると同意する状況』と定義された。またFIFAのフットボール・テクノロジー・イノベーションの責任者 Johannes Holzmüllerも参加し、テクノロジーの具体的なセットアップについての議論や、最善のカメラの設置位置なども話し合わ、モニタリングとピッチ上の主審とのコミュニケーションを同時に行うVARを助けるためのアシスタントVARの導入など、実践上の変更も提案されている。2016年11月3日のロンドンで行われたIFAB年次総会でも、この時点で15以上の組織(オーストラリア、ベルギー、ブラジル、チェコ、フランス、ドイツ、イタリア、メキシコ、オランダ、ポルトガル、カタール、USA、FIFA)によって何らかのテストが行われているVARの試験進度は大きな議題であり、「全てのテスト参加組織は定められたVARプロトコルに則って行うこと」、「映像確認が許される出来事に対しても、『主審の判定の何が明確なミスか?』が常に鍵になる疑問点となること」、「『最小限の介入で最大限の利益を』という最優先の哲学に則り、映像確認を行う回数は稀になるが、それをする時は試合の明確な利益のためであり、さらに試合の流れと感情が映像確認にとって何度も妨げられる事が無いことが重要であること」という主要な点が改めて強調された[40]

FIFAとIFABは11月15日のイタリアとドイツの練習試合でもセミ・ライブ・テストを実施。ポルトガルの主審 Artur Soares Diasの審判団が担当し、後半にPKが取られなかった2回の接触シーンとゴールがオフサイド判定で取り消された1回のシーンでVARとコンタクトを取り、全て即座にピッチ上の審判団の判定がVARによって支持された。FIFA会長 Infantinoは「もちろんまだ全てがパーフェクトでは無いがテスト結果には大満足」と評価した上で、「次のステップは主審自身のモニターチェック(on-field review)」と、セミ・ライブ・テストから本当のライブ・テストへ進む意向を示した[41]

日本でのクラブ・ワールドカップも含めてVARのテストはこの段階では主にスタジアムの横に付けたバスの中から行われていたが、2016年12月14日のKNVBベーカー PECズヴォレ対FCユトレヒトの試合でロスタイムに主審 ビヨルン・カイパースがユトレヒトに決勝点となるPKを与えたことで、判定に怒ったPECファン数人が試合後にVAR ケヴィン・ブロムの乗るバスのドアを叩き、ブロムが警察に対応を要求する事態が発生。KNVBは翌日にオペレーション・ディレクター ハイス・デ・ヨングが声明を出し、「VARが試合をよりフェアにし、審判を助けるためのものであること」、「現在はまだテスト段階であり、フットボール界全体のためにこのテストでなるべく多くを学ばなければいけないということ」、「オランダは先駆的な仕事をしており、そのおかげでマッケリーが今週日本でのクラブワールドカップで重要な役割を担っていること」をファンに対して改めて説明して理解を求め、前日の試合についても「カイパースのPK判定に対してブロムは『明らかなミス』ではないと判断したため、主審の判定がそのまま確定された。これはIFABのプロトコルにきちんと従って行われていること」と説明し、「PEC-ユトレヒト戦後に何があったかは厳しく調査して今後必要なら対応したい」と述べた[42]。オランダのプロ審判組合(BSBV)会長 ペーター・ファン・ドンゲンはKNVBに対してビデオ審判の安全が第一であるべきと強く主張し、スタジアムから離れた場所やスタジオからの判定作業を要求した[43]

クラブ・ワールドカップ 2016[編集]

FIFAは2016年12月の日本で行われるクラブ・ワールドカップで大会期間中VARの何らかの形式のテストをすることを正式に発表。VARを含む各国審判団の他、VAR運営のための指導的責任者としてVARの経験が最も豊富なオランダの審判団からデニー・マッケリーを選出した[44]。FIFAは事前に5日間の準備期間を置き[45]、12月7日に翌日からの大会でのテストについて、事前の各国審判団のトレーニング、放送局、設備提供を行うホークアイ社などの準備が整ったと判断し、試合に影響を与える、主審による映像チェック(オン・フィールド・レビュー)も含むライブ・テストの形式で行うと発表した[46]。大会第1試合の鹿島アントラーズ-Auckland Cityの試合ではオランダのデニー・マッケリー、スロヴェニアのDamir Skomina、アメリカのMark GeigerがVARsを担当する初の3人体制をテスト。マッケリーが第1VARとしてリプレイを見て主審とのコミュニケーションを行い、Skominaが第2VARとして試合経過をそのまま映像で追い続け、Geigerが第3VARとして状況を議論するために映像をリプレイする役割を務めた[47]が、この試合ではゴールシーンなどで映像確認(サイレント・チェック)を行っただけで、ピッチ上の審判団のコントロールに問題が無かったことでVARが介入する状況にはならなかった。この大会はその後も全試合で3人のVARs体制でのテストを実施。

12月14日のAtletico Nacional対鹿島アントラーズの試合でこの大会初のVARによる介入が行われた。30分過ぎのスローイングでプレーが止まった際に第1VAR デニー・マッケリーの助言を受けてハンガリー人主審 Viktor KassaiがMLSでのテスト以外では初の主審による映像チェックを実施(マッケリーは「我々から主審に映像を見るように求めた」、「VARs3人と映像を確認した主審も明確なPKという結論に達した」とコメント[48])。スローインの中断から約1分前のセットプレーの際にDaigo NishiがOrlando Berríoにファールを受けていたのを主審が30秒ほどのオン・フィールド・レビューで確認し、鹿島アントラーズにPKを与えた[49]。VARによる助言まで時間がかかったのは「オフサイドが疑われる難しいケースで、30台のカメラから適切な映像を探す作業が必要だった」とマッケリーは説明している[50]。IFABのテクニカル・ディレクター David Ellerayはこのテスト成功を受け、「2017年から公式なテストが始まればIFABは各リーグ組織から送られた膨大な情報データをKU Leuven universityで分析する。『ビデオ・レビューの使用頻度、主審の判定が支持、または変更される頻度』を調べたい。さらに重要な事として、『VARシステムが選手の振るまい、審判の振るまい、スタジアムのファンの反応、TV視聴者の反応にどのような影響を与えるか』を調査したい。2018年か2019年に最終決定を下す前にはそうした膨大なデータが必要」とライブ・テスト参加国でのテスト開始に向けて今後の調査方針を示した[51]

12月15日のClub AmericaとReal Madridの試合ではCristiano Ronaldoのゴール後に主審がVARsの映像判定を待ってゴール判定と再開を遅らせるケースが生まれたが、後日 FIFA Chief Officer for Technical Developmentのファン・バステンが「VARが主審に助言する際のボタンを間違って押してしまい、主審が勘違いした」と人的ミスを説明している。この試合後にはLuka Modricが「今週ビデオ審判に付いての説明を受けたけれど、僕は本当のところ耳を傾けていなかった。この制度が続くとは思っていない」と説明を受ける前からすでに懐疑的な姿勢を持っていたことを明らかにしている[52]。大会全体ではほぼ問題なくテストが成功していたが、欧州王者が出場した注目度の高い試合でのミスだったために特にスペイン・メディアが強く反応、Real Madrid以外も含めた様々な選手や監督のコメントが紹介された。また、FIFAは英語の大会公式サイトでVAR制度についてこれまでの経緯と基本的な仕組みを説明していたが[53]、日本語版サイトでは行われなかったことで日本では多くのメディア、TV中継の実況や解説者、観客、ファンがVARのルールを理解できないまま試合を見終えることになり、「(主審が)クラブ・アメリカの要望を受けてVARでの確認を決定した」と報じるメディアがあったり[54]、川崎フロンターレの大久保嘉人も「個人的には、オフサイドの有無でいちいちビデオ判定されるのは嫌だね」とVARの運用ルールを理解していないコメントが報じられてしまった[55]

決勝前日の12月17日に行われた会見でもVARのテストについてが大きな話題であり、ファン・バステンはテスト初期段階で判定に時に時間がかかることについて「10~15秒程度なら、正しい決断が下された方が我々みんな良い気持ちになれるだろうし、みんなそれで満足するはず。改善は時間の問題であり、最後には全員に喜んで貰えると思う」と今後に明るい見通しを語った。FIFAの審判部門の責任者 Busaccaは「最も難しい部分は映像をいつ用いるべきかの審判の決定。よりコミュニケーションが必要になる」とVARsと主審との連携の重要性を改めて強調した[56]

12月18日のClub AmericaとAtletico Nacional 3位決定戦ではバーレーン人の主審 Nawaf ShukrallaによりClub AmericaがPKを得たシーンでイエローカードの対象選手が誤認されたが、VARsの助言によって修正された。同日のReal Madridと鹿島アントラーズとの決勝戦ではマッケリーが第1VAR、スロヴェニアのDamir SkominとドイツのBakkary GassamaがアシスタントVARを担当。試合は問題なく進行したが、「後半終了直前にReal MadridのSergio Ramosに2枚目のイエローカードが出されるべきだったのでは」と大きく議論になり、2枚目のイエローカードが適応外のVAR運用ルールが疑問視された他、まだVARのルールを知らない多数のメディア、専門家、ファンによって主審の判定に対してだけでなく、主審がビデオ判定を用いなかったこと、VARが介入しなかったことに対する批判も起きた[57][58][59][60]

各国でのライブテストとルール導入 (2017~2018)[編集]

オランダ[編集]

KNVBは公式戦でのオン・フィールド・レビュー付きのライブ・テストに向け、1月5日のヤンマール・スタディオンでのアルメレ・シティFC-FCフローニゲンの練習試合で国内初のライブ・テストを実施。主審 デニー・マッケリーが前後半それぞれ1回ずつオン・フィールド・レビューを実施。KNVBのハイス・デ・ヨングはベーカー戦でのオン・フィールド・レビューのテストを前に「判定に最終責任を持つ主審が本当に難しい場合にアシスタントの誰か一人に任せたくないと思えば、プレー状況を自分で見返すことができる。これがこのシステムの大きな利点。主審はVARの判断の正しさを確信できるし、選手や監督も判定を受け入れやすくなる。多少判定が出るまで時間がかかるかもしれないが、正しい判定が下されることの方が重要だ」[61]と説明。予想される使用頻度については「スクリーン無しでも主審がVARsの助けを借りる状況は1試合に約3回。スクリーンで状況を見返すのは1試合に平均1回も無いだろう」[62]とコメントした。そして1月25日のKNVBベーカー FCユトレヒト-SCカンブールの試合において主審 ポル・ファン・ブーケルが初のオン・フィールド・レビューを実施。カンブールのオマール・エル・バートのハンドによるPK判定を、VAR ヨヘム・カンプハイスの助言を受けてのオン・フィールド・レビューにより、ユトレヒトのセバスティエン・ハレルのファールとして取り消した[63]。選手たちの抗議も無く受け入れられ、オン・フィールド・レビューによりPKが取り消される(USLを除く)公式戦では世界初の事例となった。ファン・ブーケルは試合後に「ファンタスティックなシステムのおかげで救われた。良い気分なのは正直に認めなければいけない。自分の名誉は脇に置かなければいけないが、それは最も重要なことではないんだ。大事なのは判定の正確さであり、それを我々は手にしたということ」とコメントしている[64]

KNVBは3月1~2日のベーカー戦準決勝でのライブ・テストを、世界中のテストで初めてスタジアム脇の車内からではなく、ヒルフェルスムのメディア・パークに設けられたリプレイ・センターから実施[65][66]。2日のAZ-SC カンブール戦では前半開始前に音声通信がリプレイ・センターと繋がらないトラブルが発生したため、事前の約束通り両チームに通知してVAR抜きで試合を開始。HTに復旧して後半からVARが判定に加わった。この試合では同点で迎えた後半ロスタイムにAZがネットを揺らしたが、直前のGK レオナルド・ニーンハイスとの接触でリーファイ・ガルシアのファールがあったとのVAR デニス・ヒフラーの助言によりゴールが取り消され、リプレイ・センターからの介入の初ケースとなった[67]。KNVBは2017-2018シーズンでのベーカー戦でさらに使用試合数を増やし、2018-2019シーズンのエールディヴィジ全試合で導入するのが目標と発表している[68]

KNVBは2016-2017シーズンの欧州戦POと入れ替え戦POの各決勝ラウンドでの使用を発表[69]。2017年5月25日のジュピラーPOs決勝 NAC-N.E.C.戦では主審 デニス・ヒフラーがN.E.C.のヴォイチェフ・ゴラに提示したレッドカードがオン・フィールド・レビューによって取り消された。ヒフラーは試合後のメディア対応で「レッドカードを出す前に映像を確認する選択肢」について質問され、「プロトコルにはまずレッドカードを出し、その後でなければ映像を見に行けないと書かれている。奇妙に思えるかもしれないが、笛を吹かなければ映像を見に行けないんだ」と説明した[70]。5月28日のジュピラーPOs決勝N.E.C.-NAC戦では主審 ケヴィン・ブロムが前半だけで2回のオン・フィールド・レビューを行って両チームにPKを与え、後半にも明確なレッドカードのファールを見逃してVAR ヨヘム・カンプハイスの助言によってレッドカードを与え、「ビデオ審判自体はとても良いことだが、これではあまりに介入が多すぎる」と批判を浴びた[71]

2017年8月5日はオランダとドイツのスーパーカップ、MLSのリーグ戦後半戦のスタートでのVARのテスト使用が重なり、特にオランダのヨハン・クライフ・スハール(フェイエノールト-フィテッセ)ではテスト開始当初から想定されていた「PK見逃しからカウンターでのゴール後にビデオ判定によってゴールが取り消されてPK判定となる」というシーンが生まれた。ただこのケースはゴールがオフサイドだったこともあり、主審 デニー・マッケリーが行ったオン・フィールド・レビューが観客にオフサイドだったかの確認と誤解され(主審はすぐにゴールを取り消していたが、対応するジェスチャーが無かったために周囲に対して明確にすることができなかった)、観客にとっては混乱が起きる状況となった[72]

2018年2月1日のKNVBベーカー ヴィレムII-ローダJC戦ではローダJCの勝ち越しゴールを、ゴールに至る過程でハンドリングの反則があったとのVAR ヨヘム・カンプハイスの助言により主審 デニス・ヒフラーが取り消し。しかしハンドリングの反則の後にヴィレムIIの選手がボールをキープしていたと議論になり、KNVBのマイク・ファン・デル・ルーストは「IFABにとっても非常に興味深いシーンだろう。今回主審はヴィレムIIの選手がボールを持った時間は数秒間と短く、ヴィレムIIが『ボールを持った』とは判断しなかった」とコメントした[73]

2018年3月19日のプロ・フットボール・ミーティングにおいて2018-2019シーズンのエールディヴィジにVARを導入することを全クラブの賛同で決定[74]。最初の2年間はKNVBが全費用を賄い、3年目からは年間170万ユーロの費用の内、エールディヴィジ18クラブが55,000ユーロずつ負担することが決められた[75]。5月19日にオランダではザイストのKNVBリプレイ・センターから1局集中型でVARが活動すると発表された[76]

オーストラリア[編集]

IFABによってライブテスト参加国に選ばれていたオーストラリアのAリーグは2017年4月からの新シーズンで世界で初めてVARシステムをリーグ戦全試合で使用すると2016年末に決定[77]。3月31日にオーストラリア・フットボール協会 FFAは4月7日から始まるAリーグの新シーズンで世界で初めてリーグ戦全試合でライブテストの形式で導入を行うことを正式に決定[78]。オーストラリア・フットボール協会の審判ディレクター Ben Wilsonはリーグ戦開始前に「メインの目的は正しい判定をすることであり、それが最優先。 判定に多少時間が掛かってもOKだ」とコメントした[79]。4月8日のWellington Phoenix - Sydney FC戦で後半にCKの際にWellington Phoenixの選手にペナルティエリア内でのハンドリングの反則があったことがVARの助言で認められ、Sydney FCにPKが与えられてVARの初介入となった[80]

ドイツ[編集]

ドイツ・ブンデスリーガは2017-2018シーズンからの全試合テスト使用に向けて1月にケルンのケルン・ブロードキャスティング・センター(CBC)での一極集中管理体制を発表。ブンデスリーガの主審23人に週2回以上のセンターでの訓練を義務づけた[81]

ドイツのDFL-Supercup (FC Bayern München - Borussia Dortmund)ではゴール直前の微妙なオフサイドが疑われたシーンでの確認の際、付随的に使用されていたオフサイドライン判定テクノロジーが機能せず、VAR Felix Zwayerが映像から「オフサイドでは無い」と判断。ファンの間で議論が起きたため、試合後にDFBの審判部門責任者 Hellmut Krugが「判定は正しかった」とコメントを出した[82]

ドイツ・ブンデスリーガは8月18日金曜日のFC Bayern - Bayer Leverkusen戦でVARを初使用。Robert Lewandowskiへのペナルティエリア内でのファールがVARの助言によってPK判定され[83]、欧州でのリーグ戦では初の介入となった。翌日土曜日には6試合が組まれていたが、ホークアイ社の技術的トラブルの発生によって3試合でVAR制度を使用できず、他2試合でもオフサイドライン判定テクノロジーが機能しない事態が発生。DFLが試合後に「受け入れがたい状況」と認め、ホークアイ社と共に今後の再発防止に務めるとコメントし[84]、第2節を前にした8月25日に「本来のテストプランでは想定されていなかったオフサイドライン判定テクノロジーを用いずにテストを継続する」と発表した[85]

ブンデスリーガでのテストを受け、2節を終えた時点で「介入の基準が明確で無く、むしろ判定について多くの混乱を引き起こしている」、「介入が多すぎ、感情のスポーツであるフットボールを破壊している」との批判が選手、監督、各クラブディレクターから多く出された[86][87]

9月17日のBorussia Dortmund - 1. FC Köln戦ではVARの助言で認められた2-0のゴールの際にボールがラインを超える前に主審がファールの笛を吹いていたため、「プロトコルではVARの介入が認められないケースであり、明らかルール違反」と試合後に1. FC Kölnが強く抗議[88]。IFABのドイツ人ディレクター Lukas Brudは 「笛が吹かれたタイミングの判断について審判団のミスがあったが、この状況もプロトコルでは明確であり、主審やVARが誤審をしても試合を繰り返す理由は無い」とVARの介入自体は誤りだったことを認めた[89]。1. FC Kölnは19日にクラブサイトで試合結果への抗議はルールに従って断念すると発表。併せて「我々は常にビデオ判定プロジェクトを支持しているが、シーズン前に約束された使用条件が守られないのならこのプロジェクトは失敗と判断する」とコメントした。[90]

5節終了後に審判委員会(Schiedsrichter-Kommission Elite)の会長 Lutz Michael FröhlichはVAR制度への批判に対して「VARは完全に想定通り機能しており、起きている問題のほとんどは理解が十分では無いため。多くのシーンでぱっと見は似ているが、ルール技術面では違う状況」と説明した[91]。DFBの審判部門責任者 Hellmut Krugも「これだけ大規模なイノベーションのテストには何よりも時間が必要。1シーズンかけるテストであって数節で結論が出るわけではない。訴えられているミスの指摘の多くはビデオ・アシスタントも人間であるということを分かっていないもの」とコメント。VARの介入の基準が不明確との批判に対しても「『明確な誤審』の定義は専門家たちでもグレーゾーンであり、審判たちでも違う意見が出る場合がある。結局は『主審の判定が明確な間違いとビデオ・アシスタントが確信しない場合に、介入をすべきではない』というシンプルなルールになる」と説明、「審判のミスを許せずに長年テクノロジーを求める人たちがいたのに、いざ実行されればまるで全てがかなり悪くなったかのように言う偽善者たちがいる」と批判自体がナンセンスだと語った[92]。しかし10月末にARD/WDRが匿名の主審のインタビューとして「ビデオ判定に用いられる映像クオリティの低さと、オペレーターはほとんどが未熟でフットボールの理解力に欠けていることにブンデスリーガの主審の大部分が不満を持っている」というコメントを報道。「Hellmut Krugはプロジェクトのスタート前には全てが機能するといつも強調していたが、実際はその正反対だった」とテクニカル面での準備が大きく不足していたとの指摘がなされた[93]

Bayer Leverkusenのスポーツ・ディレクター Rudi Völlerは「予備があることで主審の笛が以前とは違っている。主審たちが援助ツールに自分たちを合わせてしまっている」と、VARの存在に主審が影響を受けていることを指摘している[94]

シーズン当初 日本では「ドイツではビデオ・アシストの名称で別ルールで行っている」[95]との誤解が生まれるほどオン・フィールド・レビューの回数が少なかったが、第5節以降OFRの回数が急激に上昇。11月2日にKickerの報道でDFBが「映像を見て直ちに判定が変更されるなら、それは明確な誤審である」というIFABの定義を口実に「明確な誤審でなくてもビデオ・アシスタントが主審の判定に『強い疑い』を持ったシーンでは直ちに主審に連絡し、オン・フィールド・レビューによって主審が明確な誤審かどうかを判断する権利を得る」とVARの介入基準を第5節以降に密かに変更、10月25日になってDFBが各クラブに対して元トップ主審 Lutz Michael Fröhlichとの審判部門の責任者 Hellmut Krugの連名で通達していたことが明らかになった[96]。これを受けてDFBの会長 Reinhard Grindelは「私はこの通達文書に同意していない。ハッピーな気分では無いよ。ビデオ・アシスタントが最高位の審判になるべきではない。私は『明確な誤審にだけ介入すべき』というルールの支持者」とコメント[97][98]。翌日になってDFBはVARルールについての正式な新文書を発表し、「主観的な判定の後は主審の見解とビデオ・アシスタントの映像のすりあわせを行うために、両者の間で必ずコンタクトを取らなければならず、過程の解釈に重大な違いがあった場合にのみ主審は明確な誤審を避けるために最終判定前にオン・フィールド・レビューを行う権利を得る」と説明した[99]。Kickerがリークした10月25日の非公式通達文書から『強い疑い』の語句を消し、「主審が最高位の審判であり、最終責任者であることは変わらない」と強調しつつも、「競り合いやハンドなど主観的な判定では主審の判定に対して映像に『重大な反証』があった場合にのみビデオ審判は介入する」[100]とルール解釈を改めて訂正。Grindelは「VARの介入ルールにコース変更は無い。主審の判定に明らかな解釈の間違いがあった時だけビデオ・アシスタントは介入できる」と介入基準が変更される訳では無いと語り、Fröhlichも最初の各クラブの通達内容に「誤解を招く表現があった」と謝罪した[101]。11月6日にDFBとDFLとの話し合いを行い、 Hellmut KrugがVARプロジェクトのリーダーから下り、Lutz Michael Fröhlichが引き継ぐことを発表[102]。KrugがVARの判断に介入していると報道された[103]ことを受け、KrugはVARの監督役も退任、「今後も他の監督者たちが試合中VARとコンタクトを取ることは無い」と説明、VARの介入基準についても「10月25日の通達は誤解を招く者であり、介入基準はIFABが定めたルールが決定的なものでなければならない」と一連の騒動を受けて公式サイトで釈明した。

DFB会長 Grindelは一連の騒動を受けて公式サイトでTV番組 "Sport1 Doppelpass"に出演してVAR制度について改めて説明、DFBの公式サイトでもインタビュー形式でGrindelが今後のプロジェクトへの見解を語った[104]。Grindelは判定の明確さを高めるために、シーズン前の各クラブとの話し合いで否決された「ビデオ判定映像をスタジアム・スクリーンに映す」案について再検討する意向を語っていたが、第12節前の各クラブとの話し合いの場で「各スタジアムでの設備の差により、数秒で適切な映像を流す技術面の困難さ」と「必ずしも明確な映像が提示されないことで、逆に審判団へのファンの疑念を増す怖れ」の理由により実施は見送ることが決められた[105]

DFBはブンデスリーガのシーズン後半戦を前に、シーズン前半戦でのテストデータを公表[106]。計153試合で1041回のチェックシーンがあり(1試合平均6,8回)、内241回でVARが主審とコンタクト(1試合平均1,6回)。さらに50回の助言(1試合平均0,3回)を受けて主審が48回判定を修正した内、実に約1/4近い11回が間違った修正だったという数字が発表されて大きな批判を浴びた。DFB副会長 Ronny Zimmermannはそれに対して「何かを機能させる時、それが100%機能することをしか期待しないあまりにドイツ人的な批判」とコメントしている[107]

DFLは2018年3月22日の会議でブンデスリーガでの1シーズンのテスト結果を受け、18クラブの投票(17クラブが賛成、1クラブが棄権)によってVARのテスト段階を終了し、公式に継続的に使用していくことを決定した[108]。また、2.ブンデスリーガでの導入も目指して2018-2019シーズンでオフライン・テストを行うことも決められた。

2018年4月16日のブンデスリーガ FSV Mainz - FC Freiburg戦では前半終了の笛の後、すでにピッチを出ていた主審 Guido WinkmannがVAR Bibiana Steinhausからペナルティエリア内での明確なハンドリングがあったとの助言を受け、オン・フィールド・レビューによりPKに判定を修正。大部分ロッカールームに戻っていた選手たちが呼び戻される事態となり[109]、Fröhlichは翌日に「VARは主審がピッチを出る前にコンタクトを取っていた。それはビデオ・アシスト・センターの通信と映像の記録で証明されている」 と説明を行った[110]。それに対しFC Freiburgは18日にクラブサイトで試合結果については抗議しないと発表するも、「ブンデスリーガをVAの実験場にすべきではない」と運用ルールの不十分さを批判した上で「主審がまだピッチ内にいた時に連絡を受けたというDFBの説明はTV映像とは一致しないし、試合後からその説明まで1日のインターバルがあったことについて、DFBの納得いく説明を望む」と声明を出した[111]

2017-2018シーズンのブンデスリーガではVARにより計88回介入があり、64回は判定が正しく修正され、13回では主審の判定が保持され、11回では誤った判定に変更された[112]。ビデオ判定の頻度はシーズン前半戦の48回から後半戦は28回と大きく回数が減少[113]したが、DFB会長 Grindelは「VARによる介入が多すぎた。シーズンが始まる前の審判トレーニングでもう一度ビデオ判定をどのように用いるかを完全に明確に通達することが重要」 と『明確で一目瞭然な誤審』以外への過度な介入が多すぎたとコメントした[114]

イタリア[編集]

当初セリエBでの1年間のテスト実施を予定していたイタリアサッカー連盟は、審判団の強い要望もあって2017-2018シーズンのセリエA全試合でのオンライン・テスト実施を決定。8月19日のユヴェントスカリアリでVARの助言によりカリアリにPKが与えられ、初の介入ケースとなった。このPKをセーブしたジャンルイジ・ブッフォンは試合後に「VARの導入によりサポーターも含め全員が主審のあらゆる判断を冷静に受け止められるようになる」[115]と歓迎のコメントを残したが、第2節の後には「使用回数が多すぎるしミスも犯している。VAR制度自体は賛成だけとこういうやり方は好きじゃないし良い方法でもない」[116]と『明確な誤審』では無いケースでの介入の多さを批判した。ユヴェントスの監督マッシミリアーノ・アッレグリは10月2日に「主観が入る余地があるシーンでVARを使用し続ければカルチョはスポーツでは無くなる。客観的な部分にのみ用いられるべき」[117]と、『明確な誤審』の客観性を保つのは困難との主張を語った。

セリエAでは8節終了時までに309回(1試合平均約3.9回)とかなり多くのビデオ・レビューが行われ、判定が修正されたのがわずか21回(7%)と、VARが不必要なレビューで判定の粗探しを繰り返す状況にアッレグリが「これではベースボールになる」[118]と嘆いたように多くの批判が起きている一方、ファールやカードの枚数が大きく減少し、判定への抗議も穏やかになっていることを肯定的に受け止める声もある[119]

イタリアのVARプロジェクト・リーダー Roberto Rosettiは3月のインタビューで「データによるとテクノロジーの導入は選手の振る舞いに多くの改善をもたらしている。グループでの抗議はほぼ消え、警告は20%, 退場は25%減少した」とVAR制度によるポジティヴな変化についてコメントした[120]

FIGCは1年目のシーズンを終えてVARレポートを公表[121]。セリエAとTIM Cupの397試合で2.023回のチェックが行われ(1試合平均5,1回)、117の判定が正しく修正され(平均で3,29試合に1回)、ビデオ判定による誤審は18回(0,89%)だけだったと、「ポジティヴな結果」とまとめ、前シーズンと比較してイエローカードは-12.3%、抗議は-17.5%, シミュレーションは-35.3%、レッドカードは-7.1%と選手の行為にも良い影響を与えているとのデータが示された。

ベルギー[編集]

VARのリーグ戦導入には設備投資の金銭的面以外にVARを担える主審資格者の増員という人的問題がネックだが、ベルギー・フットボール協会 KBVBは2016-2017シーズンのジュピラー・プロ・リーグで全クラブがホームとアウエーで3試合ずつVARを使用した試合に当てられるという方式で、48試合という部分的な形で導入すると発表した[122]

スペイン[編集]

La Ligaの会長 Javier Tebasと審判組織の会長 Rafael Sanchezは2017年11月15日2018-2019シーズンのリーグ戦での導入の意向を発表。それに先だってカップ戦のいくつかの試合でテストを行うことも併せて発表されたが、実現はしなかった。2018年3月2日にRFEFとLaLigaがVAR導入プロジェクトを発足。2018-2019シーズンから国内トップリーグでの使用についてIFABの許可を得るためにオフライン・テストの開始を発表[123][124]、Javier Tebasは2018年5月29日の会見で2018-2019シーズンからのVAR制度導入が決まったことを発表した[125]

イングランド[編集]

当初からテスト参加に積極的姿勢を表明していたイングランドFAは2018年1月8日のFA Cup第3ラウンド Brighton & Hove Albion - Crystal Palace戦でで国内のクラブの公式戦としては初めてのテストを行うことを決定[126]。その後イングランド・フットボール・リーグ EFLも1月10日と24日のChelseaとArsenalとのリーグカップ(Carabao Cup)の準決勝2試合と2月25日の決勝でVARを初めてテストすると発表した[127]。1月16日のFA Cup第3ラウンド Leicester City - FleetwoodでKelechi Iheanachoのゴールがオフサイド判定されたシーンがビデオ判定により正当なゴールと認められ、イングランドでのVARの初介入ケースとなった。1月18日のFA Cup Chelsea - Norwich戦ではChelseaがペナルティエリア内で3回のシミュレーション判定を受け、VARがそれを全て支持。試合後にChelseaの監督 Antonio Conteは「特にWillianのシーンは非常に明確な誤審だった。シミュレーションの判定は100%の確信をもってされるべきであり、VARが明確で無くとも誤審の疑いを持つ時点で主審に映像を見させるべき」と改善点を主張した[128]。1月24日の EFL リーグカップ Arsenal - Chelsea戦で「第1試合での観客の混乱を受けてVARの判定映像をスタディオン・スクリーンに映す」とMirrorが報じ、世界初の試みになるはずだったが、実際の試合ではレビューが行われなかった[129]

イングランド全体で6試合目テストとなった1月27日のFA Cup Liverpool - West Bromwich Albionの前半にWBAの得点がVARの助言によりオフサイドで取り消されて初の介入ケースに。この試合では前半だけで初のOFRも含めて3回のレビューによって主審 Craig Pawsonの判定が修正されり、その結果 前半が50分目まで続いたことで大きな議論を呼んだ[130][131]。2月16日のFA Cup Hudderfield Town - Manchester Unitedの試合ではJuan Mataのゴールがホークアイ社のヴァーチャル・オフサイドライン・テクノロジーによってオフサイドと判定され取り消しに。これに対してManchester Unitedの監督 José Mourinhoは数cmのレベルで厳密にオフサイドを取るこの判定方法を「明確で一目瞭然の誤審を修正するという本来のプロトコルに反していると私は信じている」と試合後にコメントした[132]

2018年4月13日にプレミア・リーグはクラブ投票を実施し、来シーズンのリーグ戦にはVARをテスト導入せず、特にスタジアム内外の観戦者に向けてのコミュニケーション面についてのシステム改善のためにFA Cupとリーグカップでテストを継続していく意向を決定した[133]

フランス[編集]

フランスのプロ・フットボール・リーグ機構 LFPは2017年12月14日に2018-2019シーズンのリーグ・アンにVARを導入する意思を可決[134]

UEFA[編集]

欧州フットボール連盟 UEFAは2016-2017シーズンのChampions League Real Madrid - Bayern Munich戦での誤審騒動を受け、「VARsについてテスト結果、このシステムが試合の流れをどの程度維持できるかを見守っている」とコメントし、将来的な導入について検討対象であることを認めた[135]。フランス・プロサッカーリーグ連盟(LFP)は2016-2017シーズンのリーグ1とリーグ2の間の入れ替え戦でVARを使用。欧州での公式戦ではオランダ以外の初テストケースとなった。


UEFA会長 Aleksander Ceferinは2018年2月の年次総会で2018-2019シーズンもELとCLでVARを用いないことを発表。「反対では無いがまだ多くの混乱が起きている。これだけ不明確な制度について焦って決めるべきでは無い。ジェネラル・スタンダードになるとは私は思わないし、我々には審判たちを広範囲にトレーニングさせる必要がある」と語った[136][137]。Ceferinは4月11日のCL: Real Madrid-Juventus戦でのPK判定を受けての騒動の後にGazzetta dello Sportに対し「現実的に考えれば、CLと欧州選手権にVARを導入できるのは2018/20シーズンから。将来的に導入はされる。しかし時期尚早に動くべきでは無い」とコメント。また、ノックアウト・ラウンドからのVAR制度使用について「ルールは最初から最後まで同じモノであるべき」と否定した[138]

アメリカ[編集]

アメリカのMLSは2017シーズンの後半戦からのリーグ戦全試合でのライブ・テスト開始を目指してプレシーズンから各テストを進めることを発表。さらにFIFAの元トップ審判 Howard Webbをアメリカの審判組織 Professional Referee Organization (PRO)にビデオ・アシスタント・レフェリー・オペレーション担当マネージャーとして迎えることを発表した[139]。 Major League Soccer(MLS)は予定通り2017シーズンの後半戦が始まる8月5-6日からカップ戦やPOを含む全コンペティションでVARの使用を開始[140]、それに先だって7月21日に担当マネージャー Howard WebbがYouTubeのライブチャンネルでファンとメディアに向けてVAR制度のセミナーを行った[141]。また、MLSでは主審がプレー中に状況を見てレッドカードでは無いと判断したシーンがVARの介入によって(オン・フィールド・レビューを含む)レッドカードに変わった場合、規律委員会で争えるのは少なくとも2試合以上の出場停止の事案のみとのルール改正を行っている[142]

9月27日のOrlando City - New England Revolution(6-1)戦で開始11分にNew England RevolutionのXavier Kouassiがオン・フィールド・レビューによって直接レッドカードで退場になったが、3日後にリーグのIndependent Panelによってレッドカードが取り消しに。「ビデオ判定によって逆に致命的誤審が起きたケース」として大きな話題となった[143]

Howard Webbは11月17日にMLSではレビュー回数が1試合平均0.3回に抑えられているというデータを受け、「毎回止まったり、介入が多くなったり、試合の流れが何度も妨げられると心配していた人々がいたが、我々の最大の成功の一つは3試合に1回しかレビューが行われていないこと。これは本物のサクセス・ストーリィ。我々は最も重大な判定での明確な誤審だけに介入を制限できている」とテスト状況に満足していると語った[144]

CONMEBOL[編集]

南アメリカ・フットボール連盟 CONMEBOLは主催するクラブレベルの国際大会 Copa LibertadoresとSOUTH AMERICAN CONMEBOLにおいて2017年後半からVARのライブテストを行う許可をIFABから得たと発表した[145]。FIFA以外が主催する国際大会に認可が下りたのは初。9月12日にCopa Libertadores 2017の準決勝と決勝6試合、SOUTH AMERICAN CONMEBOL 2017の決勝2試合でVARを用いることを正式に決定[146]。10月に南米各国から31名の審判を集めて9日間のトレーニング研修会を行った[147]

CAF[編集]

アフリカ・フットボール連盟(CAF)は2017年11月末の審判委員会で2018年1月から2月ににモロッコで行われるTotal African Nations Championship (CHAN)で準々決勝からVARを使用することを決定したと発表した[148]。2018年2月25日のCAF Super Cup Wydad Casablanca - TP Mazembe戦ではクラブレベルでは初めての使用。

FIFA[編集]

FIFAは3月28日に行われたStade de Franceでのフランスとスペインの練習試合でドイツ人主審 Felix Zwayerの審判団によるライブ・テストを実施。オン・フィールド・レビューは行われなかったが、後半にフランスのAntoine GriezmannのゴールをVARの助言で直前にオフサイドがあったと取り消し、さらにスペインのGerard Deulofeuがゴールを決めた後に一旦オフサイドの笛が吹かれたが、VARの助言によってオフサイドが取り消されて正当なゴールと認められた[149]。フランスの代表監督 Didier Deschampsは「洗練されてフェアなものであれば使わない理由は無いだろう。フットボールを多少変えるものだが、これはフットボールの革命」と好意的な感想を語った[150]。一方 Griezmannはどちらのシーンでも判定に30秒以上掛かったことに「フットボールにとって多少マイナス」と感情面の問題を指摘している[151]。フランスの元審判 Bruno Derrienはこの試合後に「この制度はゲームから人間性を多少失わせ、スペクタクルを損なう。フットボールは感情のスポーツであり、それには不当な判定も含まれる。ビデオ判定は副審から責任を奪うものだ」と批判的なコメントをした[152]

FIFAは5月20日から6月11日にかけて韓国で行われる20歳以下ワールドカップでFIFAのユース年代の大会として初めてVARsのライブテストを全試合で行うことを決定[153]。オランダのマッケリーら各国からVAR用の審判を招集し[154]、グループステージではVARとAVAR1人の2人体制、ノックアウトステージではAVAR2人の3人体制により全試合でビデオ判定を実施[155]。5月26日のイングランド-韓国戦では韓国の選手が相手選手の足を踏み、主審がオン・フィールド・レビューを行ったがレッドカードに修正することなくそのまま続行。「オン・フィールド・レビューで判定が修正されない初めてのケース」となった。

世界中の様々な国がテストに参加、自国リーグでのVARsシステムの使用を求める声を上げる中、FIFA会長 InfantinoはBBCに対して「ここまでのテストではポジティヴな反応ばかり。これはワールドカップでの使用を決める理由になる」と語り、2018年のワールドカップでの使用に改めて自信を見せた[156]

2017年6月17日からロシアで開催されたコンフェデレーションズカップでもFIFAが全試合3人体制でのテストを実施。大会前の会見でマルコ・ファン・バステンはビデオ判定の内容が選手、観客、TV視聴者に分かりづらい現状を踏まえ、「ビデオ審判の介入で判定が修正される場合はスタジアムのスクリーンに映すことで理解を得られると思う」と将来的なスクリーン使用を提案[157]。18日にメキシコ戦を行ったポルトガルの代表監督 Fernando Santosも試合後に「新ルールでありフットボールの助けになるなら最高。しかし現時点ではまだ誰も理解できておらず、混乱を招いている」と語るなど、実際にビデオ判定されている対象が分かりづらい状況を指摘た[158]。またこの大会ではホークアイ社の技術によって開発されたばかりのヴァーチャル・オフサイドラインのテクノロジーが初めてテスト使用され[159]、18日のカメルーン-チリ戦では前半 チリのゴール判定の際、映像でも判別が難しいオフサイドシーンが、VARプロトコルで定められていない「映像に引かれた線で1cm単位でオフサイド・ポジションかどうか判定できる新システム」によって3cmのオフサイドと取り消された[160][161]。6月25日のドイツ-カメルーンではVARの助言を受けてオン・フィールド・レビューを行った主審がカメルーンの選手にレッドカードを提示したが、選手を誤認し、再びVARとのコンタクト後にオン・フィールド・レビューをやり直してファールを冒した選手にレッドカードを提示し直した。この大会ではVARの運用方法や審判団の意思疎通で多くの批判が起き、グループステージ12試合を終えてFIFA審判部門のMassimo Busaccaは「明確な誤審が起きていないことで全般的には間違いなく良い結果だが、改善しなければならない問題が多いのも確か」と認めた。この12試合で6つの「試合を変える判定」が修正され、他の29の「重大な出来事」で審判団がテクノロジーの助けを得たと説明されている[162]。この大会ではVARの運用に多くの疑問点があったことで何度も批判が起きた。マルコ・ファン・バステンは「99.9%で助けになるなら1度のミスで全体の議論にすべきでなはない」[163]とこの制度を擁護しつつ、「審判団はみな大会の直前に初めてVAR制度のトレーニングをしただけ。コミュニケーションを円滑に取るのは簡単では無い」と、それぞれ別の国籍の3人のVARsがまた別の国籍の審判団と連携を取らなければならないFIFAのテスト形式では世界大会での運用面に大きな困難があることを認めている[164]

FIFAは2017年12月のUAEでのクラブ・ワールドカップにもアメリカのMark Geigerを始め各地域から8人のVAR担当審判を招集し、全試合でVAR2人+AVAR1人の3人体制でテストを実施。

IFAB[編集]

IFABは6月1日から3日間の日程でチューリヒで第4回のワークショップ開催。2017夏からの各コンペティションでのテスト開始を前にこれまでの各組織のテストデータから情報を共有、プロトコルとアプリケーションの改良についての議論が行われた[165]。IFABのテクニカル・ディレクター David Ellerayはこの直後に行われたフランス-イングランドの練習試合でフランスのRaphael VaraneがVARの助言によって退場処分になったケースを受け、「VARsの最大の問題は介入が多すぎること。あまりに多くの出来事にレビューやチェックを行い、あまりに多くの状況で主審にレビューを勧めている。明確な誤審にだけ集中することが行われていない」とテストの現状が想定されていたものではないと認めた[166]

IFAB事務局長 Lukas Brudは11月初めに「ここまでの結果を考えれば、我々IFABとしては3月にビデオ・アシスタントを競技規則に導入し、定義する結果になるだろう」[167]とテスト結果への手応えをコメント。ブンデスリーガで介入基準を巡る問題が起き、チャレンジ制度を求める声が多く出ていることについては「我々がしたいのは審判を守ることであり、疑問を挟むことではない。それは適切なアプローチではない。チャレンジ制度がフットボールに用いられることは無いだろう」[168]と語った。12月にもBrudはドイツ・メディアに対し、ドイツで望まれているスタジアム・スクリーンに判定映像を映すことを許可するために、VARルールで「小さなコース変更」をする意向を示した[169]

IFABは1月22日にZurichで行われた年次事務会議(ABM)で世界20以上のコンペティションが参加して公式戦800試合以上以上で行われたテスト結果を審査、公表した。チェックシーンは3,947回(1試合平均では5回以下)、平均チェック時間は20秒。VARのレビューによる最終判定にかかる時間は平均39秒、オン・フィールド・レビューによる判定にかかる時間は70秒で、平均レビュー時間は60秒。68.8%の試合でレビューが無く、「明確な誤審」は3試合に1回。このテクノロジーによって「試合を変える重大なシーン」での判定の正確さは93%から98,9%へ引き上げられており、明確な誤審が修正されなかったのは20試合に1回(5%)とポジティブな結果を得られているとし、3月の総会で導入承認を提案することで合意した[170]。また、事実に基づく判定は主にVARの助言だけで修正され、主観的な部分のはる判定でオン・フィールド・レビューが用いられるが、テストに参加した各コンペティションの見解では「主審が見ていたかよりも、重大な判定は主審が見るべきという理由」でOFRが好まれおり、さらにOFRでは主審は全ての情報を選手に説明する必要があるため、判定の修正に便利という認識が持たれていることが説明された。さらにチャレンジ制度を用いないことについては「全てのレビューすべき可能性のある出来事はVARによって自動的に『チェック』されるのでコーチや選手がチャレンジを要求する必要は無く、どのように行うかの実践的な困難さと、より重要な理由としてVAR制度導入の導入は公平さを増すことであり、チャレンジ制度は明確な誤審を修正できないマイナスに繋がる」と説明している。またヴァーチャル・オフサイド・ラインのテストについては「オフサイド・ポジションのチェックは最も難しい作業の一つ。いくつかのテストでは複数のVARシステムのプロバイダーが複数のアングルから非常に正確なヴァーチャルラインを画面上に引けることが示されている」と、テスト継続を発表した。

IFABは2018年3月3日のIFAB年次総会において、1000試合以上のテスト結果とKU Leuven大学による分析結果を受け、VAR制度のルール導入と、プロトコル、原則、必要要件、制度実施の際のアドバイス、使用許可を得るための厳しい承認プロセスを記したVARハンドブックの草案を満場一致で可決した[171][172]。3月27日28日にはロンドンでルール導入後初のワークショップが行われ、世界各地から65の組織が参加。27日のWembley stadiumでの練習試合 イングランド-ドイツ戦も材料に、主にMLSとDFBでの経験がフィードバックされた[173]

ワールドカップ 2018[編集]

FIFAは認可前の2018年2月28日にIFABのSochiでワールドカップ出場国の監督陣に対してVAR制度の説明会を開催[174]。2018年3月3日のIFAB年次総会でワールドカップでの使用許可が得られたことで、3月16日のBogotaでの総会に置いてワールドカップでのVAR制度採用を決定。全試合でVAR1人とAVAR3人がモスクワのビデオ・オペレーション・ルームからリプレイ・オペレーター4人のサポートのもとでビデオ判定を行い、スタジアムに設置されるスーパー・スローモーションとウルトラ・スローモーション8台を含む放送局33台のカメラの他、VARチームだけがアクセスできるオフサイド確認用のカメラも2台設置されると発表した(AVARのそれぞれの役割はAVAR1がVARがインプレー中チェックしている最中の監視、AVAR2がヴァーチャル・オフライドライン・テクノロジーの使用、AVAR3がレビュー情報のメディアへの通達と、オフサイドの判断時に離れて座っているVARとAVAR2のコミュニケーションの補助)[175]。4月30日には既に発表されていたワールドカップ担当審判員に加え、VAR専門審判員としてVARテストに参加しているオランダ、ドイツ、イタリア、ポーランド、カタール、ブラジルの他、CONMEBOLのコンペティションでテストに加わっているボリヴィア、アルゼンチンから計13名のビデオ・マッチ・オフィシャルを発表した[176]

また、この大会ではVARのレビューとOFRの際に実際にVAR(と主審)がレビューしている映像がTVに流れ、OFRの際にはゴール、PK、レッドカードの何に対しての情報かも示され、スタジアムのスクリーンにも主審の判定後にレビュー映像と文字情報が示されるなど、情報の公開とレビュー・プロセスの透明化が試みられた。

大会前にドイツ・メディアを中心に「世界中からVAR制度の経験を欠く審判団が集まるワールドカップでは混乱が起きるのでは」と危惧されていた。しかしVARが非常に迅速なチェックを行い、「明確な誤審以外には介入しない」という原則で運用されたことで大きな問題は起こらず[177]、FIFA審判委員会会長 Pierluigi Collinaは48試合で19回の介入があったグループステージ終了後に「重大なシーンでの判定精度はVARによって95%から99.3%に上昇した」[178]と運用の成功を主張。特にオランダのVAR デニー・マッケリーの助言はブラジル-コスタリカ戦でのNeymarへのファールで与えられたPKを取り消しに始まり、ドイツ-韓国戦での試合終盤の韓国の先制ゴールがオフサイドと判定されたのをゴールに修正、さらにセネガル-ポーランド戦でのセネガルに与えられたPKを取り消し、グループステージの結果に大きな影響を与えた。

Gianni Infantinoは7月13日の大会総括会見で「VARはフットボールを変えることなくフットボールを綺麗にし(cleaning)、主審が正しい判定をするのを助けている。ここまでの62試合でチェックは440回(1試合平均7回)、レビューは19回で3,5試合に1回。全てのチェックですでに95%が正しかったが、VAR制度によってその正しさは99.32%まで上がっている。少なくともVAR制度があればフットボールにおいてオフサイド・ゴールは過去のものだ」と運用の成功を語った[179]。また決勝ではアルゼンチン人主審 Nestor Pitanaがイタリア人VAR Massimiliano Irratiの助言を受け、「重大な見逃し」を避けるためのオン・フィールド・レビューでフランスにPKを与えた判定が多くの批判を集めたが、大会終了の数日後にFIFAの公式サイトでZvonimir BobanはVAR制度が世界的議論を呼んだことについて「フットボールとそのルールが幅広く議論になったのは素晴らしいことだが、競技規則とVARについての完全な理解があって初めてその議論に信頼性が生まれる」とコメントした [180]

ビデオ・アシスタント・レフェリー制度の利点と欠点[編集]

  • フットボールでは「試合の流れを妨げないこと」がビデオ判定導入への大きな障害だったため、ビデオ・アシスタント・レフェリー制度の最大の特徴は他のスポーツで見られる、プレーを止めてのビデオ判定ではなく、プレー中 常にVARsが映像チェックを繰り返すことにある。これにより判定を行うピッチ上の主審に必要なシーンでスピーディに助言を送れることがVARs制度の利点であり、主審の判断やチャレンジ制度などによってプレーが意図的に止められるリスクを回避している。判定制度を含めてルールブック上でのルール変更を最小限に留めて導入でき、試合観戦の側にもビデオ判定が行われていることにはほとんど気づかれずに運用できる。
  • 但し主審による映像チェック(OFR)は明らかにその例外であり、VARsの利点にむしろ反しているとも言える。これはVARsが介入できる条件である「明らかな誤審」の定義が曖昧なため、IFABの運用ルールの中で判定の最終決定権は主審にあるという原則を守るための妥協案と言えるが、「明確で一目瞭然な誤審のみ修正する」というVAR制度の目的に反し、VARが「明確で一目瞭然な誤審」と判断しなかったグレー・エリアの判定を主審が確認する目的でも使用されている現状がある。2016年のクラブ・ワールドカップでのテストでOFRが実施されたことを受け、IFABのテクニカル・ディレクター David Ellerayは「我々は世界中の選手や監督から主審が最終決定権を持ち続けて欲しいという明確なメッセージを受け取っており、だからこそ審判が直接映像を見に行く選択肢は常にある」と説明している[181]。ただ既存のルールでも主審が見逃したシーンを副審の助言で判定することは普通に行われているため、VARsの助言でそれが行われることに対する違和感は「モニター越しに観ているピッチ上にいない人間によって判定が決まるのは受け入れられない」という旧来からの感情によるものとも言えるが、フットボールは本質的に感情のスポーツと見なされており[要出典][182][183][184][185][186][187][188]、選手や監督、観客の感情が考慮されるべきなのは2016年11月のIFAB年次総会で「試合の流れと感情が映像確認にとって何度も妨げられる事が無いことが重要」と強調されていることからも分かる。
  • ビデオ・アシスタント・レフェリーの欠点もKNVBがテストしていた段階で判明しており、例えば主審がオフサイドの笛を吹いた後でVARsが誤審と判断してもすでにプレーが止まっているため判定には影響できない。IFABの運用プロトコルではペナルティキック判定でVARsは助言ができるが、コーナーキックやフリーキック判定ではできないため、間接的な誤審からゴールが生まれる可能性も依然として残る。また、リアルタイムでのスピーディな運用にはピッチ上の審判団とのコミュニケーション能力、映像スタッフも含めた関係者全員の慣れと経験が必要なため、GLTのように既存のシステムを即導入できるような性質のものではなく、予め運用のためのトレーニングを積んでおく必要がある。
  • 実際にスピーディな試合展開の中でVARsがどれだけプレーの流れについて行けるかは実際の運用上の問題点であるが、プレーの流れの中での判断を修正する際は、主審にはオン・フィールド・レビューでVARの助言に対しても自分の判定を保持する権利が常にあるため、たとえVARが即座に『明確な誤審』と判断しても、プレーが止まるか、ニュートラルな状態になるまで審判団はプレーを止めることができないため、一方のゴール前から反対側のゴールまでプレーが進んだり、時間的にも1分近くプレーが行われてからの巻き戻しが行われる場合がある。
  • IFABは『最小限の介入で最大限の成果を』をVAR制度の根本思想にあげており、介入の回数は最小限に留めるが、いざ介入する場合は判定に掛かる時間よりも判定の正しさが優先されるべき、としている。FIFAの審判部門の責任者 Massimo Busaccaは「介入の回数を減らすために審判が適切なタイミングで適切なポジションを取ることが重要」と語っており、ある程度の審判団のレベルがVAR制度がスムーズに運用される前提であることを認めている[189]
  • 2016年10月のIFABの第2回ワークショップで「常に鍵になる疑問点は『主審の判定の何が明確なミスか?』ということを」と強調されたとおり、VARの運用には『VARによる明確な誤審の判断基準』が大きなポイントになる。2017年6月にIFABのテクニカル・ディレクター David Ellerayもテストの現状について「明確な誤審にだけ集中することが行われていない」と理想的な現状では無いことを認めており、特に2017-2018シーズンにトップリーグ全試合でのテストが始まったドイツとイタリアでは介入の多さに多くの批判が起きている。
  • 判定制度上、VARはGLTと同様にプラスαの制度であり、審判団はVARの存在を前提に判定の仕方を変えてはならないが、ドイツの元トップ主審 Markus Merkはブンデスリーガでのテスト序盤(2017年9月末)に「怖れていたことだがVARの存在が主審の振る舞いを変えている。ビデオ・アシスタントがいるからと主審たちが笛を吹くのを控えているように感じる。それが人間だ。主審が、自分がピッチの第一かつ唯一の裁判官だという態度をとり続けるのが重要」[190]と審判団への心理的影響の大きさを指摘している。一方で主審が確信を持てないシーンでの笛を避ける傾向により、結果的に純粋なプレー時間が増えるというデータもある[191][192]

ゴール機械判定導入までの経緯[編集]

2005年9月16日から10月2日に開催された2005年U-17世界選手権(現U-17W杯)で、世界で初めてゴール機械判定技術がテストされた。これはドイツのハード、ソフトウェア会社「カイロス」とスポーツ用品会社の「アディダス」(センサー内蔵のボールを開発)が共同で開発したシステムで、ボールの中に内部センサーを埋め込み、ペナルティエリアを細い電流ケーブルで囲み、磁場の変化でボールを追跡するシステムで、ボールがゴールラインを超えていなければ1秒以内に無線で審判の腕時計に送信される。テストの結果、判定スピード、正確性、設置にかかる時間などでいくつかの課題が出た(このシステムを改良したのが3番目のGLT「カイロス」)[193][194][195]

2007年3月3日に、イギリスマンチェスターで開かれたIFABの年次総会で、テニスなど他のスポーツでは導入されている前述の「ホーク・アイ」システムの導入を検討することを決定した。イギリスでの報道によると、FAプレミアリーグが、ユースレベルの試合で実験を行った。

2008年、IFABの年次総会で、ボールがゴールラインを越えたかを判定する電子システム「ゴールライン・テクノロジー(GLT)」は効率性や正確性、コスト面で難があるとして、テストを含め、凍結された。

2010年3月6日に、スイスチューリッヒで開かれたIFABの年次総会で、「GLT」の導入を見送り、今後、検討や試験も行わないことを決めた[196]。「GLT」はこれまで、ボールに電子チップを埋め込む方式やビデオカメラの設置が試されてきたが、この決定により、事実上、審判の補助としてのビデオ判定装置の導入も否定された。

但し、その決定は全会一致ではなかった。IFABの決定はイギリス本土4協会(イングランドスコットランドウェールズ北アイルランド)が各1票、FIFAが4票を持ち、規則改正には計8票の内、4分の3(つまり6票)以上の賛成が必要となる[197]。この総会においてイングランドとスコットランドは試験継続を求めたが、FIFAに加え、ウェールズと北アイルランドも、導入せずさらに検討や試験も今後は行わないとする立場に回った[198]

2010年南アフリカW杯予選及び本大会(本大会では決勝トーナメント1回戦イングランド対ドイツ戦でフランク・ランパードの得点が認められない判定ミス等)やそれ以降にもそれ以降の試合や大会でも、勝敗に直結するような誤審が続いたため、ビデオ判定(特にゴール可否について)に関しては内外から意見が飛び交った。しかしIFABやFIFAはあくまでビデオ判定ではなく、ゴール横審判の増員[199]、および即報性を有し、審判以外には動作が非公開、などの条件を満たしたゴール判定システムの試験継続[200]で対応する方向であった。 2010年10月のIFAB事務会議で、機械によるゴール判定システムについての議論再開と試験継続を決めた[201]

2011年12月5日、これまで機械での判定全てに反対の立場だったブラッターFIFA会長もゴール判定に限り、新技術を早ければ2012年から導入すると表明した[202]。2012年3月3日英国のサリーで開催されたIFAB年次総会で、2011年2月7日~2月13日にスイス・チューリッヒの研究機関で試験した10社の技術のうち2社分について2012年3~6月に最終試験(第2段階の実験)を行い、同年7月の特別会合でゴール判定技術(ゴールライン・テクノロジー、略称GLT)を採用するかどうかを決定すると決まった[203]

最終候補の2社分の内、1つはソニーが2011年3月7日に買収したイギリスのホーク・アイ・イノベーションズ社のホークアイ(Hawk-Eye)システム[204][205]。両ゴール裏や両ゴール付近に設置した6台から8台のハイスピードカメラがそれぞれ違う角度からボールの正確な位置を撮影し、映像ソフトウェアが瞬時に解析、正確な位置を三次元で割り出す。ボールがゴールラインを通過すると審判の腕時計に暗号化された信号が送られる仕組み。「試合の流れを妨げない」ようにとのFIFAの要求通り1秒以内に判定を下すことが出来る[206]。もう1つは、デンマークとドイツの合弁会社の「ゴールレフ(GoalRef)」システム。マイクロチップを埋め込んだボールを使用し、ゴール周辺の磁場の変化からボールの動きを感知する。ボールがゴールラインを完全に越えたとき、ボール内部に埋め込まれたコイルと、ゴールの枠内に発生させた磁場が反応し、ゴールの判定結果が電波によって審判の持つ時計に「GOAL」と表示され、通達される仕組みで、こちらもホークアイと同様に1秒以内に判定を下すことが出来る[206]。最終試験(第2段階の実験)は、「ホークアイ」は2012年4月にイングランド下部リーグのカップ戦決勝、5月9日のイングランド・サザンプトンでのセミプロの試合、6月2日の親善試合イングランド対ベルギー戦で行われ、「ゴールレフ」はデンマーク1部リーグ2試合、6月2日の親善試合デンマーク対オーストラリア戦で行われた[207][208][209][210]。ここまでのテストで100万ドル以上を費やしたという[210]

2012年7月5日、スイスチューリッヒのFIFA本部で行われたIFAB特別会合で、満場一致で前述の「ホークアイ」と「ゴールレフ」の両方のゴール機械判定技術(ゴールライン・テクノロジー、略称GLT)採用が決定した。但し、GLTはあくまでも主審のジャッジを補助するためのものであり、主審の決定が最終決定なのは変わらない。また、観客に向け、場内のスクリーンやテレビで、ジャッジの模様が放映されることはない(ソニーはホークアイでの判定時の映像リプレイも提供すると発表している[205])。費用はホークアイが1会場につき20万ドル(約1600万円)、ゴールレフはホークアイより若干安い[211]。大会や各国リーグの主催者がこれらGLTの費用を負担することになる為、GLTを採用するかどうかは大会や各国リーグ主催者が決定する[212]。さらに、GLTをその試合で実際に使用するかどうかは、試合開始90分前にGLTが正常に作動するかどうかなどの確認を行った後、審判団が最終的に決定する[213]。GLTの判定を即時に審判団(現時点では主審、2人の副審、第4の審判の4人)が共有することが必須の為、無線機を使用することになるが(注:携帯電話では反応が遅いとのこと)、その無線機使用の許可が各会場ごとに必要である(日本では電波法)[214]。FIFA主催の大会では、日本開催のFIFAクラブワールドカップ2012で初めて採用され、問題が無ければFIFA主催の大会では、ブラジル開催のFIFAコンフェデレーションズカップ2013及び2014 FIFAワールドカップでも続けて使用され、これらの大会ではFIFAがGLTの費用を負担する。2012年7月5日のIFAB特別会合では同時に、2011-12シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ及びUEFAヨーロッパリーグ2012年欧州選手権で試験導入されたゴール脇に1人ずつ置く追加副審採用も決定した[215]。GLT及び追加副審に関しては、2013/2014年版サッカー競技規則から記載されている[216]

ゴール機械判定導入後[編集]

2012年12月6日、横浜国際総合競技場で行われたクラブW杯2012開幕戦サンフレッチェ広島オークランド・シティ戦で、史上初めてサッカーの公式戦でGLTの一つゴールレフが使用された。横浜国際総合競技場の試合ではゴールレフ、豊田スタジアムの試合ではホークアイが使用された。同大会中は、GLTが必要な微妙な場面は無かったが、関係者の評価は高かったという[217]

なお、当初GLT導入する予定だったアフリカネイションズカップ2013(2013年1月19日開催)は、クラブW杯でのGLT初導入からの期間が短すぎるという理由でGLT不採用となった。現在、イギリス(プレミアリーグでは2013-2014シーズンから)、ドイツ、ハンガリー、イタリアでGLTが導入される予定である[218]

2013年2月25日、FIFAは、2005年9月のU-17世界選手権(現U-17W杯)で世界で初めてテストされた「カイロス」社のGLT(以下「カイロス」)を3番目のGLTとして認可した。改良された「カイロス」は、ゴール裏に磁場を構築し、ボールの中のセンサーが受信機にボールの位置情報を送信し、そこから審判にゴールが決まったか否かを1秒以内に伝える方式[219]。続いて、同年3月1日、FIFAは独の企業が開発した「ゴールコントロール4D」を4番目のGLTとして認可した[220]。ゴールコントロール4Dは、スタジアムの高所に計14個の高速度カメラを設置し、1ヶ所のゴールエリアにつき、7台のカメラがゴールエリアを監視する。画像処理によってコンピューターがフィールド内のボールを認識する。高速度カメラは毎秒500フレームを撮影し、ボールの動きを5mmの精度で正確に判断可能。ゴールの場合(=完全にボールがゴールラインを超えた場合)、1秒以内に審判の腕時計が振動し、同時にGOALと表示され、審判にゴール認定を知らせる[221]。会場の設置費用は、スタジアム1ヶ所あたり推定26万米ドル(約2548万円)。運用費用は1試合あたり4000ドル以下。2013年4月7日、FIFAは、現在4つあるGLTのうち、4番目に認可した「ゴールコントロール4D」をコンフェデレーションズカップ2013で採用すること、そして、コンフェデ杯での成果によってはブラジルワールドカップ2014でも続けてゴールコントロール4Dを採用すると発表した[222]

イングランドでは、2013年8月17日に開幕したプレミアリーグ2013-2014からGLTのホークアイが初導入された。サッカーリーグとしては男女を通じて世界初導入である[223]。2013年12月11日に開幕したFIFAクラブワールドカップ2013全試合では、ゴールコントロール4Dが採用され[224]、準々決勝ラジャ・カサブランカモンテレイ戦では角度のない所からのシュートのゴールイン有無を判定するためにGLTのゴールコントロール4Dが使用された[225]

2014年6月12日に開幕したブラジルW杯では全12会場でゴールコントロール4Dが採用された[226]。この大会では1次リーグE組第1戦フランスホンジュラス戦で初めて活用された。48分にカリム・ベンゼマがシュートしたボールが一度右のポストに当たった後、GKノエル・バジャダレスがセーブしたように見えたが、実際はゴールラインを割っていたためオウンゴールが適用された。ブラジルW杯では、観客に向け、場内のスクリーンで、GLT(ゴールコントロール4D)によるゴール判定が放映されていたが、この判定の際には、ポストに当たった時のゴール判定の映像と「NO GOAL」と会場の画面に表示されたため(注:ポストから跳ね返ったボールをGKがセーブする際には、ゴールを割っていた為、ゴール判定自体はGLTにより正しくジャッジされ主審もゴールを認定した)、FIFAが改善を検討。5日後の1次リーグD組第2戦イタリアコスタリカ戦でも活用され、44分にMFルイスのヘディングシュートがバーに当たって落下したが、ゴールと判定され、会場のスクリーンにはボールがラインを越えた映像と「GOAL」の文字が正しく表示された[227]

なお、日本のJリーグでもブラジルW杯後にGLTの導入を検討していたが、費用が高すぎて見送られた。(ただし、GLTとは別にバニシングスプレーインカムと呼ばれるものがリーグ戦再開後から導入される)。なお、バニシングスプレーは時間的にリーグ戦再開には間に合わないようだが今後導入していき、インカムは既に40セット購入済みで、こちらはJリーグ再開と同時に導入された。

オランダでは2013-2014シーズンから2016-2017シーズンまでKNVBの進める判定制度2.0(Arbitrage 2.0)のもとでホークアイが試験導入され、エールディヴィジの毎節1会場(主にアムステルダム・アレナとスタディオン・フェイエノールト)でホークアイが使われていた(同会場の試合ではヨハン・クライフ・スハールとKNVBベーカーなど他のコンペティションでも使用)。2015年3月8日のフェイエノールト-NAC ブレダ戦において、ゴールライン上でクリアされたレクス・インマルスのシュートがホークアイによってゴールラインを割っていたと認められ、オランダでの初のゴールラインテクノロジーによるゴール認定となった。2017年2月26日のフェイエノールト-PSV戦ではゴールライン手前でヤン・アーリー・ファン・デル・ハイデンのシュートをセーブしたイェルーン・ズートがボールを抱え上げる時に僅かにラインを割ったとGLTによってゴール認定[228]。注目度の高いトッパーでのこの決勝点は"1mmゴール"として国内で多くの話題を呼び、一部ではGLTの精確性[229]、技術的ツールが引き起こす感情的問題[230]などで議論になった。ただオランダでは金銭的にゴールラインテクノロジーをリーグ戦全試合で使用することは当面不可能であり、KNVBはより安価で使用効果も高いビデオ審判制度の導入に向けて力を入れているため、2017-2018シーズンには1年後のエールディヴィジでのビデオ審判導入に向けてゴールラインテクノロジーのリーグ戦でのテスト使用を止めることを決定した。

来季(2015-2016シーズン)からGLTのホークアイ初導入を検討しているイタリアのセリエAは、一足先に2015年5月20日に行われるコッパ・イタリア2014-2015決勝ユベントスラツィオ戦でホークアイを先行導入して試す[231]

2015年6月6日に開幕する2015年カナダ女子W杯では、ホークアイが初導入される[232]。女子W杯としても、女子のリーグ及び大会としても、世界初のGLT導入となる。

また、2015-2016シーズンから、ドイツのブンデスリーガ1部はプレミアリーグやセリエAと同じく、ホークアイを初導入する[233]。他に、同じく来季(2015-2016シーズン)から、フランスリーグ1部(リーグ・アン)も、GLTを初導入する[234]

欧州サッカー連盟(UEFA)は、2016年開催予定の第15回UEFA欧州選手権本大会及びUEFAチャピオンズリーグのプレーオフ(第1戦2016年8月16・17日)以降の試合で、GLTを初導入することを2016年1月22日、決定した。追加副審もGLTと共に継続して採用する。また、UEFAは2017-18UEFAヨーロッパリーグのグループリーグからGLTを導入することを検討している[235]

フランスリーグ1部(リーグ・アン)2017-18で、2017年9月のレンヌカーン戦で、ボールは明らかにゴールラインを超えてはいなかったが、GLTのゴールコントロール4Dはゴールと判定した(最終的に、審判は正しくゴール無効の判定を下した)。その他いくつかの試合で、ゴールコントロール4Dがゴール判定を失敗しているため、シーズン終了後、ゴールコントロール4Dの契約を打ち切る可能性があるとしている[236]

脚注[編集]

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関連項目[編集]