サイバリオン

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サイバリオン
ジャンル アクションシューティング
対応機種 アーケード
開発元 タイトー
発売元 タイトー
デザイナー 三辻富貴朗
プログラマー 藤末一郎
石井岳
音楽 渡部恭久
美術 三辻富貴朗
讃岐平
藤田允
栗城源也
利光直子
永井寛保
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(3.56メガバイト
稼働時期 日本 1988101988年10月
デバイス トラックボール
1ボタン
システム基板 Hシステム
CPU MC68000 (@ 12 MHz)
Z80 (@ 4 MHz)
サウンド YM2610 (@ 8 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
512×400ピクセル
60.00Hz
パレット528色
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サイバリオン』 (SYVALION) は、1988年タイトーから発売されたアーケードゲーム

ゲームデザインは三辻富貴朗、サウンドプロデュースは小倉久佳、コンポーザーは渡部恭久

概要[編集]

トラックボール、1ボタン(ファイア)でドラゴン型戦闘兵器「サイバリオン」を操作するアクションシューティングゲーム。迷路状のマップを通過してボスを倒せば1ステージクリア。

アーケードゲームがパターン化による攻略が主流となっていた中で、シナリオやマップがランダムで変化する脱パターンという珍しいコンセプトで製作されている。

ゲーム内容[編集]

基礎編と実戦編[編集]

ゲーム開始前に基礎編と実戦編のふたつのモードを選択する。基礎編は初心者向け、実戦編が通常選ぶモードとして製作されている。基礎編はチュートリアルといえる内容で易しくなっており、各ステージのマップ、BGM、ボスは固定である。実戦編はランダムでマップ、BGM、ボスが変化し、得点が2倍となっている。また実戦編では後述のシナリオが展開され、展開によっては誘導ミサイルや支援機などの強化装備が得られる。

以降は特に断りがない限り実戦編について記述する。

システム[編集]

トラックボールにより方向、速度を指示しボタンで火炎攻撃を行う。火炎攻撃は敵の弾も跳ね返す非常に強力な攻撃だが、ボタンを押しっぱなしにしていると画面下に表示されているゲージが減少し、射程が短く威力の低い火炎しか出せなくなり、やがて全く出なくなる。ゲージはボタンを押していない状態で回復する。また、トラックボール入力があると回復が早くなる。壁にゴリ押ししても問題ない。

耐久力制(最大8)+時間制に残機制を併用している。 敵や特定障害物に衝突もしくは被弾する形でダメージを受けると尻尾から段階的に過熱する形で赤くなっていき、頭部まで達した(全身が真っ赤な)状態でダメージを受けてしまうと自機が木っ端微塵に破壊され、1ミスとなる。 また、制限時間を超過しても1ミスである。

通常設定で2ミスでゲームオーバー。コンティニューも可能。マップの壁などに自機がぶつかってもダメージを受けないが、要所に破壊不可能な固定キャラクターが配置されており、トラックボールによる緻密な操作が要求される。

なお、以下のいずれかの条件を満たすと、ガルスト(メカスカル)と呼ばれる頭蓋骨のような形の無敵キャラが登場し、自機にまとわりついてくる。

  • 同一場所でもたもたしている
  • 一定ルート逆戻りする
  • ボスルームに到達する前にタイムが100を切る

ガルストは炎で遠ざけることは出来るが、もたついていると、大勢で群がってきて手が付けられなくなる。

アイテム[編集]

フォルトロン
丸い粒が3個ついた形状の得点アイテム。連続で取ることにより点数が100、200、400、800と変化し、最高100000点になる。[1]
連続でとると落下スピードが速くなり取り逃すと100に戻る。
ピド
正四面体の回復アイテム。ダメージを受けた状態でこれを取るとダメージが回復する。ノーダメージでは出現しない。
大きさにより+1~+3、maxの違いがある。maxはスペシャルバブルを取ったゲームでは出現しない。
スペシャルバブル
他のMTJ作品でもお馴染みの、「MTJバブル」とも呼ばれる赤い円形で中心から十字に黄色く光っているアイテム。取ると10万点+バリア+ライフMAX+ゴールドカッターが付く。
強化装備が付いているステージやライフmaxを取ったゲームでは出現しない。[2]
また、ステージ4クリア時にスコアが1100万点を超えていると、ステージ5のボスを倒した時に出現するフォルトロンが全てスペシャルバブルに変わる。

スペシャルボーナス[編集]

ダメージを受けてもクリアした時点でライフがMAXになっていると20万点のノーダメージボーナスが、ダメージを受けずにクリアすると200万点のノーミスボーナスが与えられる。ノーミスボーナスの得点が高いため、後述の隠しボスを出すためにはノーミスボーナスが必須となる。

マルチエンディング[編集]

ステージをクリアするとシナリオが表示される。基本的にシナリオもランダムで変化するが、ダメージを受けていないなどのプレイ内容がシナリオへ反映される場合もあり、プレイヤーに目的を与えるようになっている。

全ステージクリアすると表示されるエンディングは103種類[3]にもなり、それぞれのエンディングにナンバーが振られている。そのため未見のエンディングを見ることもゲームの目的となった。エンディングの内容はハッピーエンドばかりではなく、「ボスを倒したものの体を乗っ取られ、地球へサイバリオンで攻めに行く」などの衝撃的なエンディングも数多くあった。

またシナリオの中には、同社のゲーム『ダライアス』(1987年)や『レイメイズ』(1988年)の世界とリンクさせたシナリオもあり、「ダライアスの主人公がシルバーホーク(本作ではゴールドホーク)を駆って支援機としてゲーム中に登場する」「サイバリオンの搭乗者がダライアスの主人公」「サイバリオンの搭乗者が緑川誠」「敵司令官の正体がMr.モルト」等のファンサービスもあった。

ダライアスシリーズの家庭用オリジナル作品の『ダライアスフォース』(1993年)では、本作に登場したボスのザンディックや、無敵キャラであるガルストがボスキャラとなって登場。更に、『ダライアスバースト』(2009年)のボスキャラクター、ダークヘリオスの第二形態は、サイバリオンを模した姿をしており、そのBGMも本ゲームのBGMをアレンジしたものが使用されている。

ボスキャラクター[編集]

登場するステージ、その時のスコアにより攻撃方法が変化する。 代表的なボスキャラクターは以下の通り。

  • ギガット - ザコキャラが拡大したボス
  • アーマックス - ザコキャラが拡大したボス
  • ザイゾログ - 破壊不能キャラが拡大したボス
  • ケプロス - 翼竜がモチーフ
  • ガットノイザー - サイクロプスがモチーフ
  • グロドロイド - アンモナイトがモチーフ
  • ザンディック - 首長竜がモチーフ
  • メガバリオン - サイバリオンの後継機。自機と同じ姿を持つが、強力な攻撃を仕掛けてくる
  • ガルドバリオン - メガバリオンの強化型。更に強力な攻撃を仕掛けてくる

メガバリオン、ガルドバリオンは、ステージ4クリア時にスコアが一定値を超えると4分の1の確率で登場する。

基礎編は常に、ギガット→アーマックス→ザイゾログ→ケプロス→ガットノイザーの順に出現する。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 サイバリオン
日本 199009141990年9月14日
X68000 SPS シャープ フロッピーディスク CZ-229AS -
2 サイバリオン
日本 199207241992年7月24日
ヨーロッパ 1993年
スーパーファミコン 日本 東芝EMI
ヨーロッパ JVC Digital Studios
東芝EMI 8メガビットロムカセット[4] 日本 SHVC-SY
ヨーロッパ SNSP-SY
-
3 タイトーメモリーズ上巻
日本 200507282005年7月28日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66057 -
4 Taito Legends 2
オーストラリア 200603302006年3月30日
ヨーロッパ 200603312006年3月31日
アメリカ合衆国 200705162007年5月16日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66057 オーストラリア SLES-53852
ヨーロッパ SLES-53852
アメリカ合衆国 SLUS-21349
X68000版
アーケード版の高解像度グラフィックは再現されなかった。ジョイスティックマウストラックボール)・インテリジェントコントローラ(サイバースティック)でプレイ可能。
スーパーファミコン版
BGMはすぎやまこういちが監修し、すぎやまの弟子である松尾早人が新たに書き下ろしたSFC版オリジナルのBGMを作曲、アーケード版から総入れ替えとなった。
PlayStation 2版
タイトーメモリーズ 上巻』に収録。通常版だと最初はロックがかかってプレイできず、遊ぶには一定の条件を満たす必要がある。廉価版では最初からプレイできる。

スタッフ[編集]

アーケード版
  • ゲームデザイン:MTJ(三辻富貴朗
  • ソフトウェア:I.F(藤末一郎)、ISI(石井岳)
  • ハードウェア:KBK(窪田修二)、SMM(下村悟)
  • サウンド・プロデュース:OGR(小倉久佳
  • 音楽:YAC(渡部恭久
  • グラフィック、デザイン:MTJ(三辻富貴朗)、T.S(讃岐平)、M.F(藤田允)、G.K(栗城源也)、TSM(利光直子)、NGI(永井寛保)
スーパーファミコン版
  • エグゼクティブ・プロデューサー:永島孝彦
  • プロデューサー:大橋良彦、こばやしかがみ、森島直樹
  • ディレクター:きくちかつよし、じんのひろゆき
  • サウンド・プロデューサー:すぎやまこういち
  • サウンド:松尾早人、北嶋克成
  • プログラマー:むかいただし
  • グラフィック:まわたりひろふみ

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
ファミ通 23/40点 (SFC)[5]
ファミリーコンピュータMagazine 20.05/30点 (SFC)[4]
(総合186位)
受賞
媒体 受賞
第2回ゲーメスト大賞 大賞8位[6]
ベストエンディング賞9位[6]
ベストグラフィック賞8位[6]
ベストVGM賞10位[6]
ゲーメスト ザ・ベストゲーム 第31位[7]
(1991年)
アーケード版
  • ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第2回ゲーメスト大賞」(1988年度)において、大賞8位、ベストエンディング賞9位、ベストグラフィック賞8位、ベストVGM賞10位、ベストキャラクター賞では「サイバリオン」が9位を獲得した[6]
  • 1991年にそれまで稼働されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』では31位を獲得した[7]
  • 1998年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では、「実戦編のゲーム性は、パターンプレイ否定の思想を打ち出し、アドリブ、その場の判断によるプレイの面白さを徹底的に追及している」、「マップ、敵やトラップの出現がランダムで、あらゆる状況に対応できる真の実力を要求されるゲーム性となっている」、「敵メカのデザインも秀逸。サイバリオンと同じ姿のラスボス、メガバリオンやガルドバリオンの不気味な姿が印象的だった」と紹介されている[8]
スーパーファミコン版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、7・4・7・5の合計23点(満40点)[5]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.05点(満30点)となっている[4]。この得点はスーパーファミコン全ソフトの中で186位(323本中、1993年時点)となっている[4]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.48 3.09 3.49 3.26 3.17 3.57 20.05

関連作品[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 基礎編は最低50点、最高51200点。
  2. ^ 但し、バリア装備で開始されたステージのみ例外で、バリアの効力が切れた後にスペシャルバブルが出現する事がある。この時はゴールドカッターの色も点滅する感じで変化する。
  3. ^ 実際には104種類だが、使われていないエンディングが1つだけある。また、エンディング43と44はバグで出ないとも言われている。
  4. ^ a b c d 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」、『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店1993年8月1日、 13頁。
  5. ^ a b サイバリオン まとめ [スーパーファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年10月7日閲覧。
  6. ^ a b c d e 「ゲーメスト大賞11年史」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 22 - 23頁、 ISBN 9784881994290
  7. ^ a b 「最も愛されたゲームたち!! 読者が選んだベスト30」、『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社1991年7月1日、 63頁、 ISBN 雑誌03660-7
  8. ^ 「ザ・ベストゲーム」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 102頁、 ISBN 9784881994290

外部リンク[編集]