サイェレット・マトカル
サイェレット・マトカル(Sayeret Matkal ヘブライ語: סיירת מטכ"ל)は、イスラエル国防軍(IDF)・参謀本部の特殊部隊。
概要[編集]
主な任務はカウンターテロリズム、偵察、ミリタリー・インテリジェンスであり、戦場の敵陣地の戦略的偵察を真っ先に行う部隊である。
サイェレット・マトカルはまた、イスラエル国外での人質救出作戦を担当する。モデルとなったのはイギリス陸軍の特殊部隊・SASである。サイェレット・マトカルはイスラエル参謀本部諜報局(アマーン)に所属している。
サイェレット・マトカルの名は、1970年代の2つのハイジャック事件の人質救出作戦(アイソトープ作戦、サンダーボルト作戦)の電撃的成功で世界中に有名になった。
歴史[編集]
1953年、アマンの157部隊として創設された。1年後、参謀本部直属の部隊として、独自に行動を開始する。隊員はアラブ人の思考方法などを叩き込まれるためにベドウィンによっても訓練された。その後、アラブ支配地域奥深くまで侵攻するイスラエル国防軍のヘリコプター中隊にも参加した。
1959年には後に首相になるエフード・バラックがサイェレット・マトカルに採用され、その後、101部隊の司令官も兼ねることになる。
1967年の第三次中東戦争やこれに続く消耗戦争に投入され、またパレスチナ解放機構や黒い九月への対テロ戦も経験した。
1973年の第四次中東戦争の後、この戦争の戦訓から、敵支配地域に潜入して航空攻撃の誘導(レーザー誘導)を行う事が重要とされ、サイェレット・マトカル内に専門の部隊が創設された。この部隊は1981年にイスラエル空軍の特殊部隊シャルダグとして独立した[1]。
2007年にはイスラエル航空宇宙軍がシリアの原子炉を爆撃する作戦に協力して現地に潜入し、土壌サンプルを採取した。最近では、2014年以降のガザ侵攻にも投入されている。
サイェレット・マトカルは最高機密に属する部隊ではあるが、同時にイスラエル国防軍内で大きな影響力を有している。
訓練[編集]
選抜により入隊が認められると、18~19ヶ月に及び小火器、格闘術、交渉術、カモフラージュ、偵察、アラビア語や英語など言語の訓練が行われる。
在籍していた著名人[編集]
- エフード・バラック - 第14代イスラエル首相。
- ベンヤミン・ネタニヤフ - 現イスラエル首相。兄であるヨナタン・ネタニヤフを含む兄弟が全員この部隊に所属していた。
- モーシェ・ヤアロン - 国防大臣、第17代国防軍参謀総長。
- ナフタリ・ベネット - 現ユダヤ人の家党首。経済大臣。
脚注・出典[編集]
関連項目[編集]
- シャイェテット・13 - イスラエル海軍の特殊部隊。
- シャルダグ - イスラエル空軍の特殊部隊。元はサイェレット・マトカルの一部として創設された。
- オズ旅団 - イスラエル地上軍の統合特殊作戦旅団。
- 偵察大隊"GADSAR" - イスラエル陸軍の各歩兵旅団に編成された偵察大隊。
外部リンク[編集]
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