コーチング

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コーチング(coaching)とは、人材開発の技法の一つ。対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術である。相手の話をよく聴き(傾聴)、感じたことを伝えて承認し、質問することで、自発的な行動を促すとするコミュニケーション技法である。理論体系はないため、対話手法も含め、既存の心理学カウンセリング等の理論・技法を借用して構成される。内容は事業者によって異なる。

概要[編集]

コーチングはカウンセリングの質問技法[1]の中の未来質問や具体化質問など、狭い領域に絞り込んだ目的思考の質問[2]をビジネスライクに行うことに特徴がある。また、クライアントへの「助言・力づけ・援助」[3] をクロージングとするカウンセリングと異なり、コーチングはそれらを「承認」に代える。

歴史[編集]

一般向けのセミナーとしてコーチングの普及が図られたのはアメリカでもそれほど古くはなく、1992年の"Coach U"(別名: Coach University)、1994年の"Coachville"(邦名: コーチヴィル)と[4]、同年に設立された"International Coach Federation"(邦名: 国際コーチ連盟)によってである[5]。いずれも、元"est"の社員で同社のファイナンスを担う企業の経営者だったトーマス・レナードと言う同一人物によって創設され、もっぱら資格セミナーとして提供された[5]。トーマス・レナードは、1992年に設立された"CTI"(Coaches Training Institute)の創業にも深く関わっている[6]

日本では、1997年に"コーチ21"(現コーチ・エィ)が[7]、2000年には"CTIジャパン"が[8]、最初期のコーチング会社として開業した。

影響[編集]

アメリカでは、子育て等の理由で在宅ビジネスを求職する消費者に対してコーチングの詐欺的な商法が横行し、連邦取引委員会(FTC)が悪質な事業者を社名と個人名をあげて摘発・公表するとともに[9]、2013年1月に消費者情報としてコーチングの詐欺的商法に関する注意喚起を行った[10]

脚注[編集]

  1. ^ カウンセリングは「ラポールの形成」や「傾聴・共感」を重視するとともに、広範かつ重層的な質問技法を有し、クライアントへの関与目的やカウンセリングの進行状況に合わせて適宜・適切な質問を選択的に行う。
  2. ^ GROWモデルと呼ぶコーチング・セミナー会社が多い。
  3. ^ クライアントの内発的・自発的な行動変容や既成概念の打破を惹起するために、助言は基本的に行うべきでないとする考え方から、必要に応じて指示的・教育的な助言も行うべきであるとする考え方まで、カウンセリングの各種アプローチや目的によって、見解や関与態度・手法が最も分かれる部分である。
  4. ^ 日本のコーチ・エィがライセンス契約を行い会員制有料サイトの名称として利用している; コーチヴィル(ABOUT US)
  5. ^ a b Thomas J. Leonard, Bio - 「Coachville」ホームページ; トーマス・レナードは2003年に主に発展途上国向けの"International Association of Coaches"という団体も設立している。
  6. ^ About CTI, History - 「CTIアメリカ」ホームページ。
  7. ^ 沿革・歴史 - 「コーチ・エィ」ホームページ。
  8. ^ CTIジャパンの歩み - 「CTIジャパン」ホームページ; 日本人だけの運営となったのは2002年からである。
  9. ^ Business 'Coaching' Marketers Agree to Settle FTC Charges. FTC(Federal Trade Commission).
  10. ^ Consumer Information. FTC(Federal Trade Commission).

参考文献[編集]

関連項目[編集]