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コンバラトキシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コンバラトキシン
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.007.352 ウィキデータを編集
EC番号
  • 208-086-3
UNII
性質
C29H42O10
モル質量 550.645 g·mol−1
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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コンバラトキシン: Convallatoxin)は強心配糖体の一種。スズランドイツスズランに含まれる。

性質

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スズランの全草に、コンバラマリンとともに含まれる[1]。水1Lに対し500mgの水溶性があり、スズランの全草を浸した液はジギタリスの10ないし15倍の強心作用がある[2]。大量に摂取すると呼吸停止心不全を引き起こし、スズランを挿した花瓶の水を飲んだ子どもが死亡した事例がある[2]山菜オオアマドコロギョウジャニンニクと誤認されることがあり、おひたしおよび油炒めにした場合の調理品への残留量は、それぞれ74%と40%であった。脂溶性であるため、一部は調理油に溶出した。250℃程度までは、加熱に対し安定している[2]

脚注

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  1. ^ 写真で見る家畜の有毒植物と中毒(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所)
  2. ^ a b c 佐藤正幸・姉帯正樹「有毒植物スズラン調理品中のコンバラトキシン残留量」(pdf)『北海道立衛生研究所報』第62巻、北海道立衛生研究所、2012年、55-59頁。