コロナス・フォトン

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コロナス・フォトン
所属 RKA/MEPhI/NIIEM
衛星バス メテオールM
任務 太陽
打上げ日時 2009年1月30日
13:30 GMT
輸送ロケット ツゥクロン3号
打上げ場所 プレセツク宇宙基地LC-32
任務期間 10箇月
質量 1,900 kg
軌道要素
軌道 低軌道
軌道傾斜角 82.5°
遠点高度 500 km
近点高度 500 km

コロナス・フォトン(Koronas-Foton、ロシア語:)は太陽観測用のロシア人工衛星である。CORONAS-Photon(Complex Orbital Observations Near-Earth of Activity of the Sun-Photon)としても知られる[1]。ロシアのコロナス計画で3機目の人工衛星であり、国際的なLiving With a Star計画の一環である[2]。2009年1月30日にプレセツク宇宙基地から、最後の飛行となるツィクロン-3ロケットで打ち上げられた。2009年12月1日に、設計上の欠陥により生じた電源供給上の問題によって、全ての科学機器が停止した[3][4]。2010年4月18日、この衛星の設計者は、「相当の確度で衛星は失われた」と発表した[5][6]

概観[編集]

この計画の目標は、粒子現象や太陽フレアを加速し、地球の磁気嵐にも影響を及ぼす太陽の大気中の自由エネルギーが蓄積する過程の研究である[7]。2009年1月30日の打上げは成功し、2月19日には、最初のデータが衛星から送信された[8]。衛星は、500×500km×82.5°の低い極軌道で運用され[1]、3年後の寿命まで運用されることが期待されていた。打上げ約6箇月後の最初の食の季節に電源系の問題が発生し、12月1日に衛星との接触が途絶えた[9]。12月29日には太陽電池が十分な電力を起こすことができ、一時的に接触が復活したが[10]、衛星を蘇生する試みは失敗し、衛星は喪失したと考えられた[9][11]

2009年7月5日、コロナス・フォトンのTESIS望遠鏡は6時7分から6時18分(GST)までの11分間続いた、その年最大規模の爆発を観測した。X線の強度は、5段階尺度でC2.7等級であった。直近で同規模の爆発が起きたのは、2008年3月25日であった[12]

開発[編集]

コロナス・フォトンは、それぞれ1994年と2001年に打ち上げられたコロナスFとコロナスIの後継機である。ロシア連邦宇宙局等の3機関が運用する[2]気象衛星メテオールM用の衛星バスを用いて製造された[1]

コロナス・フォトンの打上げでは、インドレントゲン望遠鏡(RT-2/S、RT-2/G、RT-2/CZT)も一緒に軌道に運ばれた。これらは低エネルギーガンマ線画像を撮影するもので、太陽の光度的、分光学的研究に用いられた。この衛星は、インド宇宙研究機関が運用した[13]

機器[編集]

衛星のペイロードには、12コの機器のアレイが設けられた[8]。8つの機器は、太陽中性子及び広い周波数範囲の太陽からの放射を記録するために設計されたもので、2つは光子や電子等の荷電粒子を検出するために設計されたものであった[8]

出典[編集]

  1. ^ a b c Krebs, Gunter. “Koronas-Foton (Coronas Photon)”. Gunter's Space Page. 2008年9月15日閲覧。
  2. ^ a b "CORONAS-PHOTON" Project”. Astrophysics Institute. Moscow Engineering Physics Institute. 2008年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月15日閲覧。
  3. ^ “Спутник ≪Коронас-Фотон≫ не работает из-за проблем с питанием [Coronas-Foton satellite doesn't work due to the problems with the power supply]” (Russian). RIA Novosti. (2009年12月11日). http://www.rian.ru/science/20091211/198635487.html 
  4. ^ “"Коронас-Фотон" сломался из-за переоценки ресурса аккумуляторов [Coronas-Foton broke down because battery resource was underestimated]” (Russian). RIA Novosti. (2010年1月11日). http://www.rian.ru/science/20100111/203883494.html 
  5. ^ КОРОНАС-ФОТОН, по-видимому, умер [Coronas-Foton is apparently dead] (in Russian). Official press release of the Laboratory of X-Ray Astronomy of the Sun of the Russian Academy of Sciences.
  6. ^ “Солнце не смогло оживить научный спутник ≪Коронас-Фотон≫ [The Sun couldn't revive the Coronas-Foton scientific satellite]” (Russian). RIA Novosti. (2010年4月19日). http://www.rian.ru/science/20100418/223944222.html 
  7. ^ Russia makes first space launch of 2009 RIA Novosti 2009-01-30
  8. ^ a b c Koronas-Foton Russianspaceweb.com. Retrieved on 2009-02-01
  9. ^ a b http://www.sat-index.co.uk/failures/koronas.html
  10. ^ http://rt.com/Sci_Tech/2009-12-29/solar-observer-still-kicking.html
  11. ^ Koronas-Foton solar science satellite lost, source tells Russian news agency, 18 January 2010
  12. ^ CORONAS-PHOTON Registered the Most Powerful Solar Outburst of the Year”. Roscosmos (2009年7月6日). 2009年7月25日閲覧。 [リンク切れ]
  13. ^ RT-2 Experiment onboard CORONAS PHOTON MISSION”. Indian Centre for Space Physics. 2009年1月25日閲覧。