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数学の測度論におけるコルモゴロフの拡張定理(コルモゴロフのかくちょうていり、英: Kolmogorov extension theorem)とは、全ての自然数n に対して、n次元ユークリッド空間
のボレル集合体
上の測度
が定義され、その測度列
が両立条件を満たしている(順に拡張されている)ならば、測度
は可算無限直積
上に一意に拡張できることを述べた定理である。
つまり、自然数n に対して
- 測度空間

- (
は実数全体からなる集合 n個の直積、
はボレル集合体、
は測度)
が定義され、両立条件:

を満たしているとき、ある測度
で、

を満たすものが一意に存在する。ここで、
を
に埋め込んだ集合
を A の筒集合(柱状集合、英: cylinder set)という。
ロシア(ソビエト)の数学者アンドレイ・コルモゴロフの名に因む[1]。
本定理により、コイントスやさいころを何回も投げるといった反復試行の確率を、無限回の操作に対しても考えることができる。
関連項目[編集]