コウロエンカワヒバリガイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コウロエンカワヒバリガイ
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 二枚貝綱 Bivalvia
: イガイ目 Mytiloida
: イガイ科 Mytilidae
: クログチガイ属 Xenostrobus
: コウロエンカワヒバリガイ X. securis
学名
Xenostrobus securis
(Lamarck1819)
英名
Small brown mussel

コウロエンカワヒバリガイ(学名 Xenostrobus securis)はイガイ科に属する二枚貝の一種。日本には本来分布していない外来種である。

分布[編集]

オーストラリアニュージーランド原産。

日本では、本州四国九州に移入分布する。海外では、アドリア海に外来種として定着している[1]

分類[編集]

1981年の記載時は、カワヒバリガイの亜種 Limnoperna fortunei kikuchii として扱われ、1999年に別種として現在の学名に整理された[2]

特徴[編集]

殻長3cm。殻色は赤みがかった黒褐色。

内湾や河口の潮間帯に生息しており、集団で固着している。

外来種問題[編集]

日本では1972年に岡山県児島湾で最初に記録された[1]。その後、西日本各地で確認されている。バラスト水によって拡散したものと推測され、初記録のあった1970年代は日本とオーストラリアとの貿易量が増大した時期である[3][4]

外来生物法により要注意外来生物に指定されている。また、日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。

参考文献[編集]

  1. ^ a b コウロエンカワヒバリガイ 国立環境研究所 侵入生物DB
  2. ^ 木村妙子・田部雅昭・鹿野康裕「オーストラリア・ニュージーランドに生息する Xenostrobus securis コウロエンカワヒバリガイ Limnoperna fortunei kikuchii(二枚貝綱, イガイ科)の日本への移入」『貝類学雑誌』第58巻第3号、1999年、p.p.101-117。 
  3. ^ 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 
  4. ^ 村上興正・鷲谷いづみ(監修) 日本生態学会(編著)『外来種ハンドブック』地人書館、2002年9月30日。ISBN 4-8052-0706-X