コウホネ

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コウホネ
Nuphar japonica1.jpg
コウホネ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: スイレン目 Nymphaeales
: スイレン科 Nymphaeaceae
: コウホネ属 Nuphar
: コウホネ N. japonicum
学名
Nuphar japonicum

コウホネ(学名Nuphar japonicum)は、スイレン科の植物の1種である。

水生の多年生草本。浅い池や沼に自生する。

特徴[編集]

根茎は白くて肥大しており、やや横に這い、多数の葉をつける。葉は水中葉と水上葉がある。いずれも長い葉柄とスイレンの葉の形に近いが、やや細長い葉身をつける。水中葉は薄くてやや透明で、ひらひらしている。冬季には水中葉のみを残す。暖かくなるにつれ、次第に水面に浮く葉をつけ、あるいは一気に水面から抽出して葉をつける。水上葉はやや厚くて深緑、表面につやがある。花期は6月から9月ごろで、長い花茎の先端に1つだけ黄色い花を咲かせる。

和名の由来には複数の説がある。牧野はこれを河骨であるとし、川辺に生え、その根茎が白骨のようだから[1]とした。一般にはこれが流布しているようである。しかし園芸植物大事典によると日本最古の本草書『本草和名(ほんぞうわみょう)』には崔禹錫の『食経』よりの引用として「骨蓬」という名を引き、その和訓として加波保祢を当てており、これは「カハホネ」と読める。このことから骨蓬の音便によってこの名が生まれたとみるべきという[2]。日本では本属の根茎を薬草として「川骨(せんこつ)」と言うが、これもこの語に漢字を当てたものと見られる。

生育環境など[編集]

日本朝鮮半島に分布する。浅い池によく見かけるが、流れの緩い小川に出現することもある。

庭園の池で観賞用に栽培されることもある。沈水葉をアクアリウムで鑑賞する例もある。

生薬[編集]

根茎を縦割りにしたものは川骨(センコツ)と言い[3]、日本薬局方に収録された生薬である。調栄湯(ちょうえいとう)、治打撲一方(ちだぼくいっぽう)という解熱、鎮痛を目的とした漢方方剤に配合される[4]。なお、含有される成分としては、例えばヌファリジンなどが知られている。

食用[編集]

アイヌ民族はカパト(kapato)とよび[5]、地下茎をアク抜き・乾燥したものを保存食とし、水で戻して汁の実として利用した[6]

なお、北海道空知総合振興局樺戸郡の名称はこれに由来する[5][7]

近縁種など[編集]

コウホネ属は北半球の温帯を中心に20種ほどが知られ、日本では4種およびいくつかの変種が知られる。しかし変異の幅も広く、その区別はなかなか難しい。分類上の扱いにも問題があるようである。ひとつの区別にコウホネは水上葉を水面から抽出するが、他の種は水上葉を水面に浮かべる、というのがあるが、コウホネも水面に葉を浮かべることがあり、条件によっては水上に出ない例もある。

  • ネムロコウホネ

脚注[編集]

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  1. ^ 牧野原著2017),p.156
  2. ^ 園芸植物大事典(194),p.841
  3. ^ 伊沢凡人会田民雄「カラー版薬草図鑑」(家の光協会)108P
  4. ^ カラー版薬草図鑑 108P
  5. ^ a b 近世の蝦夷地と須部都太(スベツブト)”. 月形町. 月形歴史物語. 月形町. 2018年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  6. ^ アイヌ生活文化再現マニュアル 秋から冬へ[1] (日本語)
  7. ^ アイヌ語地名リスト オニシベ~キタ P31-40P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2017年10月19日閲覧。

参考文献[編集]

  • 牧野富太郎原著、『新分類 牧野日本植物図鑑』、(2017)、北隆館
  • 『園芸植物大事典 1』、(1994)、小学館

外部リンク[編集]

  • ウィキメディア・コモンズには、コウホネに関するメディアがあります。