ゲームエンジン
ゲームエンジンとは、コンピュータゲームのソフトウェアにおいて、共通して用いられる主要な処理を代行し効率化するソフトウェアの総称である[1]。ゲームエンジンは映像や音のリアルタイム処理をしていることもあり、インタラクティブアートなどの分野でも使われることもある[2][3]。Unityのようにビジネスエコシステムを生み出したゲームエンジンもある[4]。また、ゲームエンジンを模倣するAIも発表されている[5][6]。
概要
[編集]ゲームエンジンは、コンピュータゲームの動作において主要な処理を行うために用いられる共通のプログラムであるが、その定義は曖昧で、API(プログラムとオペレーティングシステムやハードウェアとの仲介をする仕組み)やプログラムライブラリ(ソフトウェアの部品として提供されるプログラム群)など様々である。一般にゲームエンジンと称されるものにも多様な形態が存在するが、ミドルウェアなどが集まりより総合化されたものをゲームエンジンと呼び、汎用性のあるプログラムライブラリ単体やその集積物とは区別する傾向も見出せる。主にOpenGL/Direct3Dなど3次元コンピュータグラフィックス生成用のプログラムを「3Dエンジン」と呼んだ延長に位置する呼称や概念だといえる。通常は、コンストラクションキットやオーサリングツールに近いレベルまで、開発作業が汎用化されたものをゲームエンジンと呼び、単にプログラマがプログラミング上のライブラリを共通化するのは「フレームワーク」として区別する。この場合のエンジンは、操作と燃料供給・潤滑などを受けて動力を発生させる内燃機関ないし外燃機関としての機械装置ではなく、何らかの操作により動作を発生させるという、より原義的概念に基づく表現である。プログラムとしての機能を他のソフトウェアに供給することを目的としており、ゲームを遊ぶユーザーには意識されずに利用されている。ただし共通化されたプログラムとして汎用性に富み、利用しようとすればゲームに限定されない機能を持つソフトウェアもみられる。
これらゲームエンジンの機能をより具体的に述べると、例えば、ある人が野球ゲームを作った場合を考える。そのゲームには野球のボールが地面に落ちて反射する様子をシミュレーション(データを入力されると仮想的にどのような変化が起こるかを計算して示すもの)するプログラムが含まれていたとする。さらに、その野球ゲームを作り終えた人が次にサッカーゲームを作ることを計画したとする。その場合、サッカーボールが地面に落ちて反射するプログラムを一から記述することは少なからず無駄を含む可能性がある。最初から「地球上で物体が地面に落下したとき、物体はどのように運動するか」という、ボールの種類を限定しないプログラムを作っておけば野球ゲームにもサッカーゲームにも応用が効いた可能性があった訳である。このような、対象を特定しない抽象的なゲーム用プログラムの集合体をゲームエンジンという。
こういったゲームエンジンは、ゲームを製作する場合においてその各々でアルゴリズム(情報を処理するための計算式の総体)をすべて設計・開発していた手間を軽減させるとともに、このエンジンが主要な機能を提供することで、例えばプラットフォーム(この場合は「ゲームを動作させるコンピュータシステム」のこと)の各々に対応した共通した仕様を持つゲームエンジンを利用することで、ゲームソフトの移植を行い易くなるなどの利点も存在する。しかしながら現実的には、性能を追求するためにハードウェアやOS、外部ライブラリが提供する機能に著しく依存しており、とくに他OSへの移植性は乏しい。移植されているゲームであってもゲームシステムに差異があったり、リリース時期にズレが生じているのが当たり前である。ゲームエンジンの移植そのものが放棄されてしまう例もままある。
3D表現を用いたゲームの発展に伴い、ゲーム内における物体の物理運動を極めてリアルに再現しようという動きが見受けられる。そのような話題の中ではゲームエンジンの中の物理シミュレーション機能を指して、しばしば物理エンジンと称することがある。音に関する設定もおろそかではなく、音源の方向性を持たせる機能が備わっているのも珍しくは無い。また、コンテンツを自動生成するプロシージャル技術も搭載されている[7]。
当然ながらゲームエンジンも、広義で言えば単にプログラムであり、技術革新と共に新たな機能を盛り込んで日々バージョンアップが繰り返されている。また、一挙に多数の機能を盛り込まれたメジャーバージョンアップでは、前述されたように、そのゲームエンジンの機能をフルに活用してゲームソフトが製作される。この際、新しいゲームエンジンに命名されるのは、そのゲームエンジンを用いて作られた初めてのゲームソフトの名称になるのが一般的となっている。例えば『Half-life』ならば「Half-life Engine」、『DOOM』ならば「DOOM Engine」という具合である。また、システムを根底から変えてしまうような大掛かりなエンジンのバージョンアップがされた場合、ナンバリングが変更される事もある。このナンバリング変更は単に「DOOM2 Engine」など、タイトル名称末尾の数字が大きくなるパターンの他に、まったく無関係の名称が付けられるパターンもあり、『Half-life2』で初導入された「Source Engine」などもある。
開発ツール
[編集]- テストプレイ
- スクリプト構文チェック
- イベントの配置
- レベル生成
海外のゲームエンジン開発元は、商用利用不可といった条件の付与や機能の制限を行った上で、ユーザに無償でゲーム開発ツールを提供している場合が多い。
こうしてユーザの手によって作成されたデータやデータ群はMODと呼ばれ、ゲーム中のサウンドやテクスチャ、キャラクターデータを置き換えるものや、ゲームバランスを調整するためのもの、ゲームの機能を拡張するものなど、その形態や規模は様々である。
MOD開発者のコミュニティではMOD開発者同士の交流が盛んに行われている。MODの中にはそれ自体がゲームとして完結している物もあり、そのような完成度の高いMODの権利をゲーム開発元が買い取り、単体の製品として発売するケースや、MODの開発者を社員として登用する場合も存在する。最も有名なケースがValve Software社の『カウンターストライク』である。
ゲームエンジンの開発元にとって、ゲーム開発ツールをユーザに提供することによって、ゲームエンジンの新たな可能性を見いだせたり、一つのタイトルを長くプレイしてもらえるメリットがある一方、プレイヤーが新たなタイトルに移行するペースが遅くなったり、売り上げが減少するといったリスクが生じる。
パソコンゲームでは特にユーザー側が操作できる映像処理系のカスタマイズオプションが豊富である。
主なゲームエンジン
[編集]ノベルゲームに使われるエンジンについてはスクリプトエンジン (ゲーム)#主なスクリプトエンジンを参照。
市販および外部提供エンジン
[編集]現行
[編集]- Unreal Engine 5(Epic Games)
- Unity(Unity Technologies)
- CRYENGINE
- CRYENGINE V(Crytek)- 『Hunt: Showdown』などで使用。
- PhyreEngine(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
- NintendoWare Bezel Engine(任天堂)
- 『スーパー マリオパーティ』『TETRIS 99』などで使用。
- Gamebryo(GameBase←Emergent Game Technologies)
- 『Civilization IV』などで使用。
- スイート千鳥エンジン←Chidori(フォーラムエイト←プレミアムエージェンシー)
- OROCHI5 (AHIRU)[10]
旧世代
[編集]過去
[編集]- Project Anarchy(Havok)
- Vision Engine(Havok)
- Truevision3D(Truevision3D)
- RenderWare(Criterion Software) - 『バーンアウト』シリーズ、『ライオットアクト』『グランド・セフト・オートIII』『ソニック ヒーローズ』などで使用。
- BRender(アルゴノートゲームス)
- Reality Lab(RenderMorphics) - Direct3Dの前身。
- Unreal Engine 3.5以前
- Unreal Engine 1 - 『Unreal』初代、『Deus Ex』などで使用。
- Unreal Engine 2/2.5 - 『リネージュII』、『レッドスティール』、『BioShock』初代/2、『ラグナロクオンラインII』などで使用。
- Unreal Engine 3/3.5 - 『ラスト レムナント』、『Mass Effect 2』、『メダル・オブ・オナー』シリーズ、『モータルコンバット9』、『Gears of War』シリーズ、『ロリポップチェーンソー』、『LORD of VERMILION III』、『超速変形ジャイロゼッター』、『ディーエムシー デビルメイクライ』、『BioShock Infinite』、『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』などで使用。
- CryENGINE 4以前
- CryENGINE 1 - 『Far Cry』初代、『タワー オブ アイオン』などで使用。
- CryENGINE 2 - 『Crysis』などで使用。
- CryENGINE 3 - 『Crysis 2』などで使用。
- CryEngine 4 - 『ライズ:サン・オブ・ローマ』などで使用。
- OROCHI 3以前(シリコンスタジオ)
- OROCHI
- OROCHI 2
- OROCHI 3 - 『ガンスリンガー ストラトス』シリーズ[14][15]、『ガンダムブレイカー』シリーズなどで使用。
- OROCHI4 - 『Death end re;Quest[16]』『新次元ゲイム ネプテューヌVIIR[17]』などで使用。
- Amazon Lumberyard(Amazon)
- 『The Grand Tour Game』などで使用。後継はオープンソースのOpen 3D Engine。
内製エンジン
[編集]現世代
[編集]- REエンジン(カプコン) - 『バイオハザード7 レジデント イービル』『バイオハザード RE:2』『デビルメイクライ5』『バイオハザード RE:3』『バイオハザード レジスタンス』『デビルメイクライ5 スペシャルエディション』『カプコンアーケードスタジアム』『帰ってきた 魔界村』『モンスターハンターライズ』『バイオハザード ヴィレッジ』『モンスターハンターライズ:サンブレイク』『カプコンアーケード 2ndスタジアム』『バイオハザード RE:バース』『バイオハザード RE:4』『ストリートファイター6』『ゴースト トリック(リマスター)』『エグゾプライマル』『逆転裁判456 王泥喜セレクション』『ドラゴンズドグマ2』『祇:Path of the Goddess』『デッドライジング デラックスリマスター』『モンスターハンターワイルズ』などで使用。
- ワールドエンジン(カプコン) - 『モンスターハンター:ワールド』『モンスターハンターワールド:アイスボーン』などで使用。
- Katana Engine / KTGL(コーエーテクモゲームス) - 『無双シリーズ』『信長の野望シリーズ』『アトリエシリーズ[18][19]』『BLUE REFLECTION シリーズ』『進撃の巨人』『討鬼伝』『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』『BLADESTORM 百年戦争』『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』『仁王』『仁王2』『Wo Long: Fallen Dynasty』などで使用。
- やわらか4D (コーエーテクモゲームス) - 『デッド オア アライブ エクストリーム3 スカーレット』などで使用。
- Luminous Engine(スクウェア・エニックス) - 映像作品『Agni's Philosophy』ほかに『ファイナルファンタジーXV』『FORSPOKEN』などで使用。
- FFXIVエンジン(スクウェア・エニックス) - 『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(2.0)』『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド(3.0)』『ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(4.0)』『ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(5.0)』『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(6.0)』『ファイナルファンタジーXVI』などで使用。
- Hedgehog Engine 2(セガ) - 『ソニック フォース』『新サクラ大戦』『ソニックフロンティア』『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』などで使用。
- ドラゴンエンジン(セガ) - 『龍が如く6 命の詩。』『龍が如く 極2』『JUDGE EYES:死神の遺言』『龍が如く7 光と闇の行方』『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』『龍が如く7外伝 名を消した男』『龍が如く8』『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』などで使用。
- Frostbite(EA Digital Illusions CE) - 『バトルフィールドシリーズ』『ニード・フォー・スピードシリーズ』『FIFAシリーズ』『Dragon Ageシリーズ』『Madden NFL 18』『NHL 22』『スター・ウォーズ バトルフロント』などで使用。
- Source 2(Valve Corporation) - 『Dota 2 Reborn』『Artifact』などで使用。
- LithTech Firebird(Monolith Productions) - 『Middle-earth: Shadow of War』で使用。
- Apex Engine(Avalanche Studios) - 『Just Cause』シリーズ、『Rage 2』で使用。
- Messiah engine(網易) - 『荒野行動』などで使用。
- ASKAエンジン(トライエース) - 『エンド オブ エタニティ』『スターオーシャン5』『スターオーシャン:アナムネシス』などで使用。
- Evolution Engine(Digital Extremes) - 『Warframe』に使用
- Northlight Engine(レメディー・エンターテインメント) - 『Quantum Break』、『Control』、『Alan Wake 2』などで使用。
ソニー系の現世代エンジン
[編集]- デシマ(ゲリラゲームズ) - 『Horizon Zero Dawn』『アンティル・ドーン 惨劇の山荘』『デス・ストランディング』『Horizon Forbidden West』などで使用。
- Tiger Engine(バンジー) - 『Destinyシリーズ』で使用[20]。
マイクロソフト系の現世代エンジン
[編集]- id Tech 7(id Software) - 『Doom Eternal』などで使用。『インディ・ジョーンズ/大いなる円環』でもid Tech系が使われている[21]。
- Void Engine(Arkane Studios) - 『Dishonored 2』『DEATHLOOP』などで使用。また『Marvel's Blade』でも使われる予定。id TECH5をベースとしている。
- Creation Engine 2(ベセスダ・ソフトワークス) - 『Starfield』『The Elder Scrolls VI』などで使用予定。
- ForzaTech(Turn 10 Studios) - 『Forza Motorsport』シリーズ、『Forza Horizon』シリーズで使用されているほか、Fableシリーズの最新作でも使用される予定となっている。
- IW engine(アクティビジョン) - 『コール オブ デューティシリーズ』で使用。
- Slipspace Engine(343 Industries) - 『Halo Infinite』で使用。
ユービーアイソフト系の現世代エンジン
[編集]- Dunia Engine(Ubisoft Montreal) - 『Far Cry 2』以降、『アバター THE GAME』などで使用。CryEngineの派生。
- Voyager(ユービーアイソフト) - 『Beyond Good and Evil 2』で使用予定。
- Disrupt(ユービーアイソフト) - 『ウォッチドッグスシリーズ』で使用。
- Babel(ユービーアイソフト) - 『ザ・クルー』シリーズで使用。
- Anvil(ユービーアイソフト) - 『アサシン クリードシリーズ』『ゴーストリコンシリーズ』などで使用。
- Snowdrop(ユービーアイソフト) - 『ディビジョン』シリーズ、『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』などで使用。
テイクツー・インタラクティブ系の現世代エンジン
[編集]- ロックスター・アドバンスド・ゲーム・エンジン(Rockstar North&Rockstar San Diego) - 『グランド・セフト・オートV』『レッド・デッド・リデンプション2』などで使用。
- Mafia Engine(Hangar 13←2K Czech) - 旧Illusion Engine。『Mafia 2』『マフィア III』『Mafia: Definitive Edition』などで使用。
開発中
[編集]- 新ゲームエンジン(バンダイナムコスタジオ)
- Cyllista Game Engine(サイゲームス)
旧世代
[編集]- MT Framework(カプコン) - 『デビルメイクライ4』『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』『バイオハザード5』『バイオハザード6』『ロックマン11 運命の歯車!!』『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』『デッドライジング』『Dragon's Dogma』『モンスターハンター3G』『モンスターハンター3G HD Ver.』『モンスターハンター4』『モンスターハンター4G』『戦国BASARA3』などで使用。
- Crystal Tools(スクウェア・エニックス) - 『ファイナルファンタジーXIII』『ファイナルファンタジーXIV(1.0)』『ファイナルファンタジーXIII-2』『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』などで使用。
- Source Engine(Valve Corporation)- GoldSrcエンジンの派生。『ハーフライフ2』、『Team Fortress 2』、『カウンターストライク』シリーズ、『Dota 2』、『マビノギ英雄伝』などで使用。
- REDengine(CD Projekt) - 『The Witcher 2』、『ウィッチャー3』、『Cyberpunk 2077』で使用[22]。Unreal Engine 5へと移行予定。
- NUライブラリ 4.0(バンダイナムコエンターテインメント) - 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』などで使用。
過去
[編集]- GoldSrc(Valve Corporation) - Quake engineベース。『ハーフライフ』で使用。Source Engineの前身。
- X-Ray Engine(GSC Game World) - 『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズで使用されていた。
- Hedgehog Engine(セガ) - 『ソニック ワールドアドベンチャー』『ソニック ジェネレーションズ 白の時空』『ソニック ロストワールド』などで使用[23]。
- Panta Rhei(カプコン) - 『Deepdown』で使用される予定だった。
- Blam engine(バンジー) - 『HALOシリーズ』などで使用。
- やわらかエンジン(コーエーテクモゲームス) - 『デッド オア アライブ5 ラストラウンド』などで使用したが、『デッド オア アライブ6』で廃止された[24]。
- CCS(サイバーコネクトツー) - サイバーコネクトツーの第二世代開発基盤[25]。『.hack//G.U.』などで使用されたライブラリ[26]。
- NUライブラリ 3以前(バンダイナムコエンターテインメント←ナムコ[27]) - 『鉄拳シリーズ』[27]『エースコンバットシリーズ』[27]『アイドルマスターシリーズ』『ナルティメットストームシリーズ』などで使用。
- 初代NUライブラリ - PlayStation 2向けに開発された[27]。『ゆめりあ』などで使用。
- NUNG - PS3/Xbox 360に向けて開発された[28]。
- NU3G - 『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』などで使用。
- NUCCライブラリ(サイバーコネクトツー) - サイバーコネクトツーの第三世代開発基盤[25]であり、NUライブラリをベースにCCSの機能を追加したもの[29]。『NARUTO -ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム4』などで使用していた[30]が、その後、同社はUnreal Engineに移行した。
- ヘキサエンジン[31](ヘキサドライブ)
- ヘキサエンジン2.0 - 『ファイナルファンタジー 零式 HD』などで使用[32]。
- Fox Engine(コナミデジタルエンタテインメント) - 『ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014』『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』『P.T.』『ワールドサッカー ウイニングイレブン 2015』『メタルギアソリッドV ファントムペイン』『ウイニングイレブン 2016』『ウイニングイレブン 2017』『ウイニングイレブン 2018』『メタルギア サヴァイヴ』『ウイニングイレブン 2019』『eFootball ウイニングイレブン2020』『eFootball ウイニングイレブン2021 SEASON UPDATE』などで使用。その後『eFootball 2022』以降および『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』以降はUnreal Engineへと移行した。
Warner Bros. Games系の旧ゲームエンジン
[編集]- LithTech Jupiter EX(Monolith Productions) - 『F.E.A.R.』シリーズなどで使用。
マイクロソフト系の旧ゲームエンジン
[編集]- id TECH5(id Software) - 『Rage』『サイコブレイク』などで使用。
- id Tech 6(id Software) - 『Doom (2016年版)』『Wolfenstein II: The New Colossus』などで使用。
- XnGine(ベセスダ・ソフトワークス) - 『The Elder Scrolls II: Daggerfall』などで使用していたが、その後NetImmerse/Gamebryoに移行した。
- Creation Engine(ベセスダ・ソフトワークス) - Gamebryoエンジンの派生[33]。『The Elder Scrolls V: Skyrim』『Fallout 4』『Fallout 76』などで使用。
テイクツー・インタラクティブ系の旧ゲームエンジン
[編集]- LS3D engine(Illusion Softworks (後の2K Czech→Hangar 13)) - 『Mafia: The City of Lost Heaven』などで使用していたが、その後Illusion Engineに移行した。
- LORE(フィラクシス・ゲームズ) - 『Civilization V』などで使用。『Civilization VI』では新たなゲームエンジンに移行した[34]。
ユービーアイソフト系の旧ゲームエンジン
[編集]- YETI engine(ユービーアイソフト) - Unreal Engineベース。ゴーストリコンシリーズで使用していたが、その後AnvilNext 2.0に移行した。
- LEAD engine(ユービーアイソフト) - Unreal Engineベース。『スプリンターセル コンヴィクション』『スプリンターセル ブラックリスト』などで使用。
- Jade engine(ユービーアイソフト) - 『Beyond Good & Evil』『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』などで使用。
- LyN engine(Ubisoft Montpellier) - 『Rabbids Go Home』『From Dust』などで使用。
エレクトロニック・アーツ系の旧ゲームエンジン
[編集]- SAGE(EA Los Angeles←Westwood) - 旧W3Dエンジン。『コマンド&コンカー』シリーズなどで使用。
- EA Graphics Library(EA Canada) - 『ニード・フォー・スピード』シリーズなどで使用していたが、その後Frostbite 2に移行した[35]。
- Zero(エレクトロニック・アーツ←Pandemic Studios) - 『スター・ウォーズ バトルフロント』などで使用していた。
- Refractor Engine(EA Digital Illusions CE←Refraction Games) - 『バトルフィールド1942』『バトルフィールド2』などで使用していたが、その後Frostbiteに移行した。
- Visceral Engine(Visceral Games←EA Redwood Shores) - 『DEAD SPACE』シリーズなどで使用していた。
- Ignite(エレクトロニック・アーツ) - 『FIFAシリーズ』や『マッデンNFL』シリーズ、『NHLシリーズ』、『NBAライブ』シリーズなどで使用されていた。
- Aurora Engine(バイオウェア) - 『Neverwinter Nights』、『The Witcher』などで使用。
- Electron Engine(Obsidian Entertainment) - 『Neverwinter Nights 2』などで使用
- Odyssey Engine - 『Star Wars: Knights of the Old Republic』、『Star Wars Knights of the Old Republic II』などで使用
- Eclipse Engine - 『Dragon Age: Origins』などで使用。
- Lycium Engine - 『Dragon Age II』などで使用していたが、その後、Frostbiteに移行した。
ミドルウェア
[編集]- Havok(Havok)
オープンソースエンジン
[編集]現行
[編集]- Irrlicht Engine - 『SuperTuxKart』などで使用。
- OGRE-Next←OGRE[36](The OGRE Team) - 『Torchlight』などで使用。
- Godot
- Stride←Xenko←Paradox - シリコンスタジオで開発された。
- Panda3D
- UPBGE - Blender Game Engineの後継。
- Open 3D Engine - Amazon Lumberyardの後継。
- CopperCube
過去
[編集]- Blender Game Engine - 『Yo Frankie!』などで使用。
- Torque(GarageGames)
- Torque Game Engine/Torque Game Engine Advanced/Torque 2D/Torque 3D
- Cocos2d - 主に触控科技によってメンテナンスされていた。
互換エンジン
[編集]- id Tech 4以前
- Quake Engine(id Software) - 『Quake』などで使用。オープンソース化された。
- Doom engine/id Tech 1 - 『DOOM』『Doom II』などで使用。オープンソース化された。
- Quake II engine/id Tech 2 - 『Quake II』などで使用。オープンソース化された。
- id Tech 3 - 『Quake III Arena』『コール オブ デューティ』などで使用。オープンソース化された。
- id Tech 4 - 『Doom 3』『Quake 4』などで使用。オープンソース化された。
- Xash3D - オープンソースのGoldSrc互換エンジン。Android版もある[37]。
- OpenMW - 『The Elder Scrolls III: Morrowind』互換エンジン。
ミドルウェア
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “西川善司の3Dゲームファンのための「OROCHI」講座 スクエニも採用した純国産のオールインワン型ゲームエンジンの実力を探る!”. 2014年8月29日閲覧。
- ^ “プログラミング知識不要! ゲームエンジンUnityを応用したVJ映像作成ツール“vjkit”でキミもヤバい映像を出せちゃうぜ”. ファミ通 (2013年4月17日). 2013年4月19日閲覧。
- ^ “Unity開発者のための総合イベント「Unite Japan」,その見どころを聞く”. 4Gamer.net (2013年4月11日). 2013年4月19日閲覧。
- ^ “Unity - アセットストア”. 2014年8月29日閲覧。
- ^ https://www.famitsu.com/news/202005/22198889.html
- ^ https://www.4gamer.net/games/121/G012181/20200522019/
- ^ “西川善司が見た「E3 2014のゲームグラフィックス最前線」(1) 最新世代のゲームは自動生成で宇宙を作り,物理法則どおりにボールを動かす?”. 2014年8月29日閲覧。
- ^ a b c [GDC 2011]NGPの開発にも対応したSCEの最新ゲームエンジン「PhyreEngine 3.0」 4Gamer.net 2011年3月5日
- ^ 日本ファルコム・近藤社長インタビュー。『ガガーブトリロジー』からとある要素を受け継ぎ、20周年を迎えた『軌跡』シリーズの今後について語る - 電撃オンライン KADOKAWA Game Linkage 2024年6月28日
- ^ GTMF2023東京会場,ゲーム開発に特化したソリューション/サービス28社の展示レポート - GamesIndustry.biz Japan Edition 4Gamer.net 2023年7月7日
- ^ 『アイドルマスター スターリットシーズン』PS4/Steam向けに発表。4つのブランドのアイドルたちが登場する『アイマス』シリーズ15周年記念作品 AUTOMATION 2020年1月20日
- ^ アクションRPG『ドラゴンボールZ KAKAROT』はパラレルではなく“正史”の物語。語られなかった「ドラゴンボール」の世界を掘り下げる AUTOMATION 2019年6月26日
- ^ 『鬼滅の刃』PS4版とスマホ版のゲーム映像初公開。PS4版はサイバーコネクトツー開発で、UE4にて美しくアニメを再現 AUTOMATION 2020年3月23日
- ^ ショーケース - OROCHI 3 シリコンスタジオ
- ^ 『ガンスリンガー ストラトス3』にシリコンスタジオの国産ゲームエンジン“OROCHI3”と“YEBIS3”を採用! ファミ通 2016年2月24日
- ^ シリコンスタジオ、アイディアファクトリー社に対するゲーム開発技術支援 第2弾ゲームエンジン『OROCHI 4』/レンダリングエンジン『Mizuchi』がPlayStation®4向け最新タイトル「Death end re;Quest」に採用 シリコンスタジオ 2017年12月26日
- ^ シリコンスタジオ、アイディアファクトリー社のゲーム開発における技術支援を全面実施 第一弾はPlayStation®VR対応では初の『OROCHI 4』採用タイトルとなる『新次元ゲイム ネプテューヌVⅡR』 シリコンスタジオ 2017年3月13日
- ^ 『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術士〜』以降
- ^ 前作から大きく進化した『エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~』完成発表会 ― エスカ役・村川さん&キャラデザイン・左さんによるトークも インサイド 2013年6月8日
- ^ GDC 2015: Chris Butcher - "Lessons from the Core Engine Architecture of Destiny" Chris Butcher 2015年
- ^ The Great Circle Idea for the Indiana Jones Game Was First Conceived by Bethesda’s Todd Howard WCCF TECH 2024年1月21日
- ^ RedENGINE Game Development Engine MYCPLUS C and C++ Programming 2021年6月22日
- ^ セガ、「ソニック ジェネレーションズ」プロデューサーインタビュー - GAME Watch
- ^ [gamescom]揺れはなくなったのではなく進化していた。「DEAD OR ALIVE 6」新堀洋平氏にインタビュー 4Gamer.net 2018年8月27日
- ^ a b [CEDEC 2010]社内のゲーム開発基盤を整えてさらなる効率化を――サイバーコネクトツーの標榜する「開発の効率化を目指したゲームシステム」とは 4Gamer 2010年9月1日
- ^ 【CEDEC 2007現地レポート】サイバーコネクトツー、「.hack//G.U.」への取り組みと、未来の展望 開発会社が踏み込むことで成功した「クライマックスの連鎖」 Impress 2007年9月28日
- ^ a b c d バンダイナムコスタジオが「オープンワールドも作れる」内製ゲームエンジンを本気で制作中、開発者募集。開発経緯や求める人材について訊いた AUTOMATION 2022年2月3日
- ^ 【CEDEC 2010】バンダイナムコ&サイバーコネクトツー、『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム』開発秘話 インサイド 2010年9月2日
- ^ 【CEDEC 2010】開発基盤システムはどこへ向かう。サイバーコネクトツー、15年目のポストモーテム インサイド 2010年9月14日
- ^ 【KYUSYU CEDEC 2015】世代間マルチで、いかに次世代のビジュアル表現を行うか? サイバーコネクトツー『ナルティメットストーム4』の事例 インサイド 2015年11月3日
- ^ 『ドラゴンクエスト12』の開発に、ヘキサドライブが参加。西に拠点を構える技術者集団 AUTOMATION 2021年9月14日
- ^ 『FF零式HD』の開発を手掛けたヘキサドライブ松下社長に直撃! 田畑Dとは『FFXV』でも……!?(3/4) ファミ通 2015年4月6日
- ^ YouTuber details Starfield Creation Engine 2 improvements PCGamesN 2022年7月28日
- ^ 「シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI」の3つの大胆な革新:都市建設、科学、そして外交 IGN 2016年5月12日
- ^ Opinion: Why On Earth Would We Write Our Own Game Engine? Gamasutra 2011年12月19日
- ^ Ogre-Next 3.0.0 Eris released The OGRE Team 2024年10月16日
- ^ Awesome - Counter-Strike 1.6 Ported To Android, Available For Installation Now Android Police 2016年4月18日
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Fun-Motion Physics Games - 物理エンジン関連のニュースブログ