ゲーミングPC

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動


ゲーミングPCの例。ハイエンドデスクトップPCと、高解像度のワイドディスプレイ、高性能入力デバイスが一般的な構成。

ゲーミングPC(ゲーミング ピーシー)は、ゲームプレイに特化したPC(パーソナルコンピュータ、パソコン)の総称。単に「高性能なパソコン」という意味でもある。多くはPC/AT互換機をベースとしゲームに限定されず一般的なパソコンとしての利用も可能[1]

概要[編集]

AMD Eyefinityテクノロジーによって構築されたレースゲーミング環境。

ゲーミングPCは高精細な3DCGを用い、膨大な計算処理を要求されるゲーム(FPSMMORPGなど)や、大量のメモリを要するグラフィック編集(フォトレタッチ動画編集など)に最適化されている。

処理が重いソフトウェアを動作させる必要があるため、通常のPCよりも高性能なパーツを搭載する傾向がある。一般向けの標準的な性能のPC(家庭用、ビジネス用など)との違いとしては、高精細な映像を映し出すためのビデオカードが搭載されており、品質の高い映像クオリティが実現できる。

低価格もしくは省スペースPCにはビデオカードが内蔵されていないことが多く、CPUに組み込まれたGPUもしくはマザーボードに組み込まれたオンボードグラフィックで映像を映し出す機能が搭載されている。しかしこれらの内蔵GPUは、単一ユニットのビデオカードを搭載したPCに比べて処理能力が劣り、3DCGを用いたゲームには向いていない。そのため最新3Dゲームで遊ぶためには高性能なビデオカードが搭載可能であること(マザーボードにPCI Expressが搭載されていること)が推奨されている。

また、PCゲーム(特に3DCG)を実行中の際、CPUやビデオカードが著しく高温(60℃~場合によっては90℃以上)になるため、冷却装置も高性能なものが搭載されているものが一般的で、巨大なヒートシンクと送風ファン、水冷式などもある。PCケースは通気性が高く、埃が侵入しにくい構造のものが使われる[2]

このようにハイエンド構成が求められるため、タワー型といったデスクトップPCが一般的であるが、ノートPCタイプのゲーミングPCもある。ただしノートPCになると、デスクトップ型に比べて性能が劣り、コストパフォーマンスが悪くなったり、パーツ交換や拡張性の問題、排熱問題などのデメリットを抱える点に注意が必要である。しかし2010年代後半頃からは、外付けGPU BOXなるジャンルの製品が登場し、Thunderbolt 3に対応したノートPCにグラフィックカードを外付けして、ゲーミングPC並に性能を底上げする事が可能となった。しかしデスクトップPCと比較してGPU本来の性能より2~3割低下し、GPU BOX自体も大型で場所を取る点に注意が必要である。

また高速なインターネットが普及した2000年代移行の現代では、YouTubeなどの動画配信サービスが普及し、そのようなプラットフォームを用いてゲームプレイ動画を配信するゲーマーもいる。ゲームプレイ動画を作成するに当たり、パソコン用の動画編集ソフトのほうが高度な編集が可能な事も、コンシューマーゲーム機と比較したメリットになる。

完成品のゲーミングPC[編集]

完成品のゲーミングPCとはすでにメーカー(ショップ)側で組み立てらられたPCのことをいう。完成品を購入するメリットとしては、自作パソコンに比べて製作中のトラブルに遭うリスクがなく(出荷前にショップ側で検査するため)、メーカー(ショップ)独自による保証がつけられている。

ショップには一般的にユーザーが必要なパーツを選択してショップ側で組み立ててもらうBTO(ビルド・トゥ・オーダー)がある。BTOはユーザーが特に強化したいパーツや、廉価品でも良いパーツなどを選びPCをオーダーできるメリットがある。またショップ独自でチョイスされた完成品PCの販売も行われているため、この場合は納期が早いことが多くすぐに使用できるというメリットもある。

BTOパソコンではビデオカードに重点に置いた「ゲーミングPC」と呼ばれる製品群が存在する。ノートパソコンでは「ゲーミングノート」という[3]。高性能ビデオカードを制御するためのにCPUも、GPUの負荷を遅延なく処理できる高性能プロセッサー(主にIntel CoreAMD Ryzenなど)が使用されている。キーボードやマウス、ディスプレイもゲーミング向けの製品が存在する。いくつかのオンラインゲームでは、PCメーカーの協力により、そのゲームが快適に動作する構成の完成品PCを用意することもある[4]

各ブランド[編集]

例えばパソコンショップ系があったり、デルが自社製品(買収したオーダーメイドPCを手掛けていた企業の製品)の“Alienware英語版”シリーズを「宇宙最強のゲーミングPC」と銘打っている(Inspironシリーズにもゲーミング向けがある)。

自作パソコンにおけるゲーミングPC[編集]

各メーカーのパーツを揃えて組み立てる事により、オリジナルのゲーミングPCを構成する事も可能である。BTOで購入する場合と比較して、パーツの選択肢がより自由になり、好みの構成で組み立てることが出来る。また使っていない所有パーツを使いまわして安価に抑えたりできるメリットもある。デメリットは前述のように、トラブル時は自己解決する必要があり、故障時のサポートもパーツメーカー個別での対応となる(※自己解決が難しい場合は、BTO専門店にて有償で故障診断を受けられる店舗もある)。 自作パソコンを参照。

脚注[編集]

[脚注の使い方]