ケルピー

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『The Kelpie』、Herbert James Draperによる、1913年。

ケルピー (KelpieまたはKelpy) は、イギリスに伝わる、スコットランド地方の水辺に住むという幻獣

解説[編集]

容姿は、黒か灰色の、または栗毛の馬[1][2]で、柔らかく美しい毛並みの下の皮膚に緑色の湿疹が広がっているとも言われている[1]。しかししばしば人間の気をひく姿に変身し、例えば、手綱をつけた若い馬の格好で道端に佇んで、歩き疲れた人を待ち受け、その人が背中に乗るとそのまま川をめがけて疾走し、水深が一番深いところで潜ってしまうため、泳げない人間には災難となる[3]。さらにその人間の体を、内臓を残して食べてしまう[4]。しかし、馬勒をうまく用いてケルピーを操ることができれば、どの馬にも劣らない働きをさせられるという。ある領主がケルピーを使って石造りの館(城)を建設した。しかし解放されたケルピーは領主に呪いをかけた。呪いは次代以降にも及んで[5][4]、領主の家系は途絶えてしまったという[5]

この幻獣について、イギリスの本『ケルピークリュエイター』には「大きな水色の魚のような尾を持つ馬がいる。種はケルピー、名はメイル。彼の主はジョナサン・クリックという」と記述されている[要出典]

類似する幻獣[編集]

A melancholy kelpie sketched sitting on a rock
『The Kelpie』、Thomas Millie Dowによる、1895年。

アイルランドスコットランドでは、海や塩水湖の中に棲むといわれるアハ・イシュケ (Each Uisge) という馬の魔物が伝えられている。これも、人間が背中に乗るよう誘い、乗った人を背中にくっつけてしまい、水中に引きずり込んで食べてしまうという[6]。ケルピーとしばしば混同されているが、アハ・イシュケは海水(塩水)の側で、ケルピーは湖の岸や川辺で見られるという違いがある[7]

フィクション登場事例[編集]

水木しげるの漫画『ゲゲゲの鬼太郎』では、ケルピーはレースの参加者として登場しており、馬の頭部に人間の胴体というデザインで描かれていた。そのときは「ケルピイ」と記されていた[要出典]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』204頁(「ケルピー」の項)
  2. ^ 世界幻想動物百科』232頁(「ケルピー」の項)。
  3. ^ 世界幻想動物百科』233頁(「ケルピー」の項)。
  4. ^ a b 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』205頁(「ケルピー」の項)
  5. ^ a b 世界幻想動物百科』234頁(「ケルピー」の項)。
  6. ^ 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』202-203頁(「アハ・イシュケ」の項)
  7. ^ 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』204-205頁(「ケルピー」の項)、202頁(「アハ・イシュケ」の項)。

参考文献[編集]