グリセルアルデヒド-3-リン酸

グリセルアルデヒド-3-リン酸
物質名
	IUPAC名 2-hydroxy-3-oxopropyl dihydrogen phosphate
識別情報
CAS登録番号	591-59-3 ;
3D model (JSmol)	Interactive image;
バイルシュタイン	1725008
ChEBI	CHEBI:17138 ;
ChEMBL	ChEMBL1232918;
ChemSpider	709 (ラセミ体) ; 393755 (L体) ; 388314 (D体) ;
DrugBank	DB02263;
ECHA InfoCard	100.008.839
EC番号	209-721-7;
KEGG	C00661 ; C00118 ;
MeSH	Glyceraldehyde+3-Phosphate
PubChem CID	729;
UNII	7466PL1110 ;
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID40861814 ;
	InChI InChI=1S/C3H7O6P/c4-1-3(5)2-9-10(6,7)8/h1,3,5H,2H2,(H2,6,7,8) Key: LXJXRIRHZLFYRP-UHFFFAOYSA-N ; InChI=1/C3H7O6P/c4-1-3(5)2-9-10(6,7)8/h1,3,5H,2H2,(H2,6,7,8) Key: LXJXRIRHZLFYRP-UHFFFAOYAH;
	SMILES C([C@H](C=O)O)OP(=O)(O)O;
性質
化学式	C3H7O6P
モル質量	170.058
融点	102–104 °C
	特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。 verify (what is ?)

グリセルアルデヒド-3-リン酸（グリセルアルデヒド-3-リンさん、Glyceraldehyde 3-phosphate、G3P）は、全ての生物の代謝中間体となる有機化合物である。グリセルアルデヒドの3位の炭素のリン酸エステルである。

解糖系及び糖新生

G3PのD体は次の3つの経路で可逆的に生成する。

β-D-フルクトース-1,6-ビスリン酸

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D-グリセルアルデヒド-3-リン酸 + ジヒドロキシアセトンリン酸

ジヒドロキシアセトンリン酸

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D-グリセルアルデヒド-3-リン酸

1,3-ビスホスホグリセリン酸

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D-グリセルアルデヒド-3-リン酸

D-グリセルアルデヒド-3-リン酸

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1,3-ビスホスホグリセリン酸

D-グリセルアルデヒド-3-リン酸はペントースリン酸経路にも現れる。

光合成の初期段階では、リブロース-1,5-ビスリン酸（RuBP）と二酸化炭素からリブロース1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼの作用によって2分子の3-ホスホグリセリン酸が暗反応で生成される。3-ホスホグリセリン酸はATPのエネルギーとNADPHの還元力を使って、カルビン回路でG3Pに変換される。この過程でADP、リン酸イオン、NADP⁺が生成し、RuBPは再びカルビン回路に戻る。

G3Pは光合成の主要な最終産物であり、グルコースなどの単糖に変換されて他の細胞へ運ばれたり、デンプンなどの多糖として貯蔵されたりしていると考えられている。

6 CO₂ + 6 RuBP (+ 12 ATP + 12 NADPH) → 12 G3P

10 G3P (+ 6 ATP) → 6 RuBP

2 G3P → グルコース

G3Pはトリプトファンの生合成の副産物として生成する。トリプトファンは必須アミノ酸の1つで、人体では合成できない。

G3Pはチアミンの生合成の反応産物の1つとして生成する。チアミンは人体では合成できない。

表話編歴ペントースリン酸経路
物質	グルコース-6-リン酸 - 6-ホスホグルコノ-1,5-ラクトン - 6-ホスホグルコン酸 - リブロース-5-リン酸 - キシルロース-5-リン酸 - リボース-5-リン酸 - グリセルアルデヒド-3-リン酸 - セドヘプツロース-7-リン酸 - フルクトース-6-リン酸 - エリトロース-4-リン酸 - フルクトース-6-リン酸
酵素	グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ - 6-ホスホグルコノラクトナーゼ - ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼ (脱炭酸) - リボース-5-リン酸イソメラーゼ - リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ - トランスケトラーゼ - トランスアルドラーゼ