グラヴェット文化

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Gravettian burin

グラヴェット文化(Gravettian)は、紀元前33,000年頃に、オーリニャック文化に後続し、ヨーロッパで栄えた後期旧石器時代(33000年前~24000年前)の文化である。

概要[編集]

この文化は、ロシア平原クリミア山脈付近を中心として、尖頭器を多数出土することで知られる文化である。この時代には、オーリニャック文化・グラヴェット文化問わず女性像が多く製作されたこともまた特筆に値する。世界最古の女性像とされるホーレ=フェルス(Höhle-Fels)の例をはじめ、オーストリアのガルケンベルク(Galgenberg)、ロシア平原のコスチェンキ、ガガリーノ、アヴデーヴォ遺跡がそれぞれ女性像を出土したことで知られている。レスピューグのヴィーナスは、この文化による裸の女性彫像のヴィーナス小像である。

レスピューグのヴィーナス

出典[編集]

  • 春成秀爾(2012)「旧石器時代の女性像と線刻棒 (東アジア先史時代の定住化過程の研究:縄文時代草創期における定住化」国立歴史民俗博物館研究報告2012年3月号

関連項目[編集]