クロトラム

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クロトラム(英・クロアチア語:Crotram)は、クロアチアの車輌製造メーカー・コンソーシアムの名称であり、ヨーロッパで5番目の路面電車製造メーカーと見なすことができる。

同コンソーシアムが製造している(LRV路面電車車輌 TMK 2200 の愛称でもある。この車輌はクロアチアの首都ザグレブで運行されており、同国初のバリアフリー対応超低床式車輌となっている。

概要と経緯[編集]

交差点を曲がるクロトラム TMK 2200

ザグレブ市内路面電車の運営主体、ザグレブ公共交通会社 ZET (Zagreb Electric Tram) が新型車輌を導入するにあたって、クロアチア国内の3社が協同で設立したのが「クロトラム・コンソーシアム Crotram consortium 」である。具体的には、ザグレブのエレクトロインダストリヤ・コンサール社 (Elektroindustrija Koncar, クロアチア語 Končar) が中心となり、同じくザグレブのグレデリ社 (Gredelj) 、スラヴォンスキ・ブロド (Slavonski Brod) のデュロ・ダコヴィチ社 (Duro Dakovic)の3社で結成されている。

車輌の製造はザグレブ市当局との契約に基づき2003年2月から行われ、2005年3月から運行が開始された。2006年3月時点で12編成が運用されており、2007年までに70編成まで増備される計画である。

車輌の詳細[編集]

クロトラム TMK 2200 編成全景

TMK 2200 は、クロトラムが製造したクロアチア初の超低床式車輌であり、バリアフリー完全対応となっている。編成長32m、車輌幅2.32mで、定員202名、最高速度は70km/hである。軌間1,000mm(メーターゲージ)、交流給電。
それまでの TMK 2100 に比べ、洗練された外観を持つだけでなく、性能面、信頼性、快適性に優れ、全車空調付きとなっている。座席はエルゴノミクス・シートとなっており、車内には混雑も考慮した広い空間が確保されている。車輌側面にはプラグドア式両開きワイドドアを持つ。

価格の安さも重要な点であり、一編成あたり約250-280万ドル(約3億円弱)となっている。路面電車の有力メーカー各社、たとえばシーメンスボンバルディア・トランスポーテーションタトラなど実績・生産数の多いメーカーよりも安い。クロアチア国産化率は70%に達する。国産化率を上げるため、重要な電子部品も含んでいる。

低価格にもかかわらず、車輌には同期通信コンピュータが搭載され、乗降監視カメラが装備されている。

TMK 2200 型はヨーロッパやオーストラリアなどからも注目されており、ワルシャワメルボルンフランスのいくつかの都市、ソフィアブルガリアの首都)、ベオグラードが導入を検討している模様である。

外部リンク[編集]