クルージーン・カサド・ヒャン

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クルージーン・カザド・ヒャン[要出典](Cruadín Catutchenn もしくは Cailidchenn)は、『アルスター伝説』の登場人物でもあるクー・フーリンの光の剣。 後世のソフド(スフト)の剣がこれであるとされる[1]

概説[編集]

「クアランゲの牛捕り」の後に再勃発した「ロスナリーの戦い」において、クー・フーリンは借り物の武具だったため、カルブレ・ニア・フェルと戦っても膠着状態が続いた。だがついに勇士の御者ロイグが、クー・フーリン自身の武具を持ってやってきた。 クー・フーリンは剣クルージンをふりあげ、恐槍ドゥヴシェフ(再話ではドゥバッハ)を投げ、カルブレの心臓を貫通させたのち、屍が地に落ちる間髪も与えず、飛びかかってこの剣で首を刈り取った[2]。「ウラドの武者たちの酩酊英語版」では、アルスターの一団が鉄の館に閉じこめられ火責めにされたとき、クー・フーリンはその剣クルージーンを柄まで深く鉄の館に突き立て、それは隣接する二軒の木板の館も貫通した。[要出典]

ソフドの剣とはソフドの重代の家宝で、その切っ先は夜になると蝋燭のように輝いたという。その刃の撓いようは、たとえ刃を折り返しくっつけても、投槍のようにぴんとまっすぐ元通りになった。水に浮かべて流した毛髪を触れただけでこれを斬り、人を両断してもいずれの半身もしばし気づかぬほどだった。伝えによればかつてのクー・フーリンの剣クルージーン・コジド=ヒャン「堅き堅頭」だった[1]。その所有権をめぐり、家令大臣は自分のものと主張した(ひそかにその柄に自分の名を刻銘させていた)。 ソフドは剣を差し出すも、それは祖父を殺した凶器であるから、大臣が自分のものと仰せなら、償ってほしい、と反論した。裁断を下した名君コルマク・マク・アルト英語版王は、賠償を命じたが、 この剣は見覚えがあり、クー・フーリンの剣をアルスターの王が使って祖父コン百戦王英語版を殺したものだと断定し、王室がとりあげた[注釈 1]。以降、マナナーンの杯と枝とともに、エリンの三至宝に数えられる[3]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 「The Irish ordeals, Cormac's adventure in the Land of Promise, and the decision as to Cormac's sword」のsection72・74によると、ソフドの剣は喋ることができるようだ。

出典[編集]

参考文献[編集]

一次資料

12世紀の写本『レンスターの書』に残る物語「ロスナリーの戦い」の現代英語訳。
15世紀の写本に残る物語の現代英語訳。