クリストファー・クリソストモ・メルセデス
読売ジャイアンツ #42 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | ラ・ロマーナ州 |
生年月日 | 1994年3月8日(26歳) |
身長 体重 |
188 cm 103 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投両打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2012年 |
初出場 | NPB / 2018年7月10日 |
年俸 | 4,000万円(2021年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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クリストファー・クリストモ・メルセデス(Cristopher Crisostomo Mercedes、1994年3月8日 - )は、ドミニカ共和国ラ・ロマーナ出身のプロ野球選手(投手)。左投両打。読売ジャイアンツ所属。登録名は「C.C.メルセデス」
経歴[編集]
2012年から2015年までタンパベイ・レイズ傘下のマイナーでプレーし、先発・リリーフで計53試合に登板、6勝10敗、防御率3.48。
2016年には母国・ドミニカ共和国でカープアカデミーの一員として、広島東洋カープのユニフォームを着て約1年間プレーした[2]。読売ジャイアンツの海外トライアウトで合格し、2017年に育成契約で入団、ホルヘ・マルティネスと共に来日した。背番号は026。同年は二軍で18試合に登板し、2勝3敗、防御率3.29。
2018年7月4日のイースタン・楽天戦で8回2安打無失点と好投するなど主に先発で6試合に登板し防御率2.05と活躍し、7月8日に支配下選手契約を結び、背番号95に変更された。7月10日のヤクルト戦で一軍先発デビューし、5回5安打無失点で勝利投手となった。育成出身の初登板・初勝利は2017年4月19日に篠原慎平がリリーフでマークしたのに次いで2人目で、先発勝利はメルセデスが史上初だった[3]。7月18日の阪神戦で7回無失点で2勝目を挙げた。巨人の外国人投手で初登板から2戦2勝はビル・ガリクソン、鄭珉哲、テイラー・ヤングマンに次いで4人目で、また、巨人の投手のデビューから2試合連続無失点勝利は日本人を含めても球団史上初だった[4]。7月24日に左打ちから両打ちへ登録を変更した。シーズン終了まで先発ローテーションの一角を担い5勝を記録。チームのクライマックスシリーズ出場に貢献した[5]。クライマックスシリーズではファーストステージでは出番がなかったがファイナルステージ(広島戦)の第1戦で先発を任された。だが、制球が甘く4回途中4失点でKOされ敗戦投手となり期待に応えられなかった。チームもCS敗退を喫している。
2019年は4年ぶりに監督へ復帰した原辰徳の下、開幕から先発ローテーション入りした。安定した投球を見せていたが7月19日に登録を抹消された。8月1日に再登録後は失点数は少なかったが6回未満で降板する試合が目立ち、9月3日の中日ドラゴンズ戦では3回途中2失点で降板して敗戦投手になると翌日登録を抹消された。9月19日に再登録され、同日の中日戦に先発し、勝ち星は付かなかったが6回1失点と好投した。9月22日に登録抹消後はそのまま出番がなかった。最終的に22試合に登板して8勝8敗、防御率3.52の成績を残したが、5回や6回で降板する試合が多かったことからスタミナ面で課題を残し、規定投球回への到達はならなかった。
2020年は開幕から先発ローテーションを守っていたが、8月19日の阪神タイガース戦で2回を投げ終えた後に左肘の不調を訴え緊急降板し[6]、9月19日には翌日の予告先発投手として発表後に左肘の違和感を理由に登板を回避[7]するなど、左肘の不安が付きまとうシーズンとなり、10月に左肘のクリーニング手術を受けた[8]。
選手としての特徴[編集]
最速153キロの速球と、ツーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップ、シンカーを操る[9]。
左投げの選手、しかも投手には珍しい両打ち登録で、2018年は実際に右打席も経験したが、2019年からは利き腕を保護するためか左投手相手でも左打席に立ち、5月11日の対ヤクルト8回戦では、同じ左腕の石川雅規から2打席連続安打を放っている。
人物[編集]
- 2016年にはカープアカデミーで1年間プレーしたが、契約更新はされなかった。本人は「理由はあまり分からないんだ」と話したが、野球で大成するという夢を諦めず、その後巨人のトライアウトに合格した。
- 高級車を連想させる「メルセデス」は母国ではよくある名前で[10]、車は寮生活のため持っていないが、「いつかベンツに乗れるように頑張ります」と答えている[11]。また、シーズンのチーム成績が3位以上の場合、チームで最も活躍した選手にメルセデス・ベンツが贈られる「ヤナセ・ジャイアンツMVP賞」があり、「受賞できれば光栄」と語っている[12]。
- 妻と2017年6月に誕生した長男を故郷に残しているため、妻とのテレビ電話が日課となっている。支配下登録を告げた際には、嬉しさから号泣されたという[13]。
- 寮や球場での食事で毎回のように食べるのが「バナナ丼」で、白米の上に皮をむいて切ったバナナを何本ものせ、何もかけずにそのまま食べている[14]。
- 憧れの選手はランディ・ジョンソン[15]。
- 漫画「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」のファンである[16]。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | 巨人 | 13 | 13 | 2 | 1 | 0 | 5 | 4 | 0 | 0 | .556 | 357 | 92.0 | 69 | 4 | 16 | 0 | 3 | 53 | 1 | 0 | 28 | 21 | 2.05 | 0.92 |
2019 | 22 | 22 | 0 | 0 | 0 | 8 | 8 | 0 | 0 | .500 | 512 | 120.1 | 137 | 12 | 28 | 1 | 5 | 89 | 2 | 0 | 49 | 47 | 3.52 | 1.38 | |
2020 | 11 | 11 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | 0 | .500 | 243 | 58.0 | 53 | 5 | 19 | 2 | 2 | 45 | 0 | 1 | 20 | 20 | 3.10 | 1.24 | |
NPB:3年 | 46 | 46 | 2 | 1 | 0 | 17 | 16 | 0 | 0 | .515 | 1112 | 270.1 | 259 | 21 | 63 | 3 | 10 | 187 | 3 | 1 | 97 | 88 | 2.93 | 1.19 |
- 2020年度シーズン終了時
年度別守備成績[編集]
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2018 | 巨人 | 13 | 2 | 21 | 0 | 1 | 1.000 |
2019 | 22 | 6 | 29 | 0 | 2 | 1.000 | |
2020 | 11 | 0 | 15 | 0 | 1 | 1.000 | |
通算 | 46 | 8 | 65 | 0 | 4 | 1.000 |
- 2020年度シーズン終了時
表彰[編集]
- スピードアップ賞:1回(2019年)
投手記録[編集]
- 初登板・初先発・初勝利:2018年7月10日、対東京ヤクルトスワローズ13回戦(明治神宮球場)、5回無失点
- 初奪三振:同上、3回裏にデビッド・ブキャナンから見逃し三振
- 初完投勝利:2018年8月2日、対横浜DeNAベイスターズ17回戦(横浜スタジアム)、9回2失点
- 初完封勝利:2018年8月24日、対阪神タイガース19回戦(東京ドーム)、9回2被安打2四球
打撃記録[編集]
- 初打席:2018年7月10日、対東京ヤクルトスワローズ13回戦(明治神宮球場)、3回表にデビッド・ブキャナンから空振り三振
- 初安打・初打点:2018年8月24日、対阪神タイガース19回戦(東京ドーム)、4回裏に秋山拓巳から中越適時二塁打
背番号[編集]
- 026(2017年 - 2018年7月8日)
- 95(2018年7月8日 - 同年終了)
- 42(2019年 - )
登場曲[編集]
- 「No es por mi fuerza」Melvin Free(2018年 - 2019年6月、2020年7月 - )
- 「Wow」Madiel Lara x Natan x Philip(2019年 - 2020年6月)
脚注[編集]
- ^ “巨人がサンチェス、デラロサ、ウィーラーら外国人6選手と来季契約締結を発表”. 東京中日スポーツ. (2020年12月21日) 2021年2月5日閲覧。
- ^ 【巨人】育成出身初の初登板初先発勝利、メルセデスはカープアカデミー出身だった スポーツ報知 2018年7月11日
- ^ 巨人メルセデス 篠原以来の育成初登板初勝利 スポニチアネックス 2018年7月11日
- ^ 巨人メルセデス球団史上初!2試合連続無失点勝利 日刊スポーツ 2018年7月19日
- ^ 【巨人】メルセデスがドミニカ共和国へ帰国「まずは家族の顔を見てゆっくり過ごしたい」スポーツ報知 2018年10月21日
- ^ “メルセデス、登録抹消へ プロ野球・巨人”. 時事通信社. (2020年8月19日) 2021年2月15日閲覧。
- ^ “巨人・メルセデス 20日の先発回避、左肘違和感 畠が急きょ登板へ”. スポニチ Annex. (2020年9月19日) 2021年2月15日閲覧。
- ^ “巨人メルセデス左肘手術 今季中の復帰は絶望”. ス日刊スポーツ. (2020年10月27日) 2021年2月15日閲覧。
- ^ 巨人メルセデスは手料理で愛妻ゲット、日本では夢を 日刊スポーツ 2018年3月9日
- ^ “【巨人】152キロ左腕メルセデスが支配下登録! 昇格即、1軍先発デビューも”. スポーツ報知 (2018年7月7日). 2018年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月24日閲覧。
- ^ ツイート内容 スポーツ報知・巨人取材班(Twitter) 2018年7月10日
- ^ 育成の巨人メルセデス いつかベンツを「受賞できれば光栄」 スポニチアネックス 2017年1月18日
- ^ メルセデス“Gクラス”1勝!育成史上初 初登板初先発白星 スポニチアネックス 2018年7月11日
- ^ “【巨人】メルセデスの“チカラ飯”はバナナ丼「何もかけないでそのまま食べる」”. スポーツ報知 (2018年7月19日). 2018年7月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月24日閲覧。
- ^ 巨人、最速152キロ左腕メルセデスを支配下登録 10日ヤクルト戦で先発へ サンスポ 2018年7月9日
- ^ “丸佳浩『るろうに剣心展』に懐かしむ「カタログを今度(大ファンの)CCにも見せてあげます!」【巨人】:中日スポーツ・東京中日スポーツ” (日本語). 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2021年2月17日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 C.C.メルセデス - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の通算成績と情報 MLB、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
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