クリシェ

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クリシェフランス語cliché, 発音:[klɪ'ʃe])とは、乱用の結果、意図された力・目新しさが失われた句(常套句決まり文句)・表現概念を指し、さらにはシチュエーション、筋書きの技法、テーマ、性格描写、修辞技法といった、ありふれたものになってしまった対象(要約すれば、記号論の「サイン」)にも適用される。否定的な文脈で使われることが多い。

識別[編集]

目新しさ、またはその表現の使用の頻度は時と場所によって様々であるから、それがクリシェかどうかは、使う人・使われる文脈・判断を下す人に大きく依存している。

クリシェの意味は時代によって変化し、混乱するか使われなくなることも多い。

ある技法がクリシェを使っていると識別される時、それは作者が独創的な着想に尽きて、想像力に欠けるものに助けを求めたと解釈されることが多い。その理由は、それが創造的な技法の中ではほとんど常にネガティヴな要素だからである。ただし、喜劇では例外で、クリシェであることでシチュエーションがユーモアを得る。

音楽における用法[編集]

上記の用法から転じて、同じ和音が長く続くとき、構成音の一つを半音・全音ずつ変化させていくこともクリシェという。また、変化させる構成音が最低音のときは特にベース・クリシェ(Base Cliche)と呼ぶことがある。代表的な例としては、ビートルズの『ミッシェル』のイントロダクションや『サムシング』のAメロ冒頭が挙げられる。[1]

脚注[編集]

  1. ^ 秋谷えりこ 『改訂版 ポピュラー音楽に役立つ知識』 シンコーミュージック・エンタテイメント、東京都千代田区、2008年、92頁。ISBN 978-4-401-61721-0

関連項目[編集]

外部リンク[編集]