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クジャクヤシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クジャクヤシ
クジャクヤシ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: ヤシ目 Arecales
: ヤシ科 Arecaceae
: クジャクヤシ属 Caryota
: クジャクヤシ C. urens
学名
Caryota urens L.
和名
クジャクヤシ
英名
solitary fishtail palm, kithul palm, toddy palm, wine palm, sago palm, jaggery palm

クジャクヤシ(学名:Caryota urens )はヤシ科クジャクヤシ属ヤシ

和名は2回羽状複葉の葉形を孔雀の尾にたとえたたもの[1][2]。種小名urensは刺毛をもつ等の意味があるが[1]、本種を含むクジャクヤシ属の種に刺は無いことから[3]、果肉に刺激性があることに由来するともされる[4]

特徴

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雌雄同株。同属のコモチクジャクヤシとは異なり、幹は単幹で、基部に側芽をつくらない。コモチクジャクヤシより大型で、原産地では高さ12–20メートルに達する。葉は長さ5–6×幅3.5メートルほど、2回羽状複葉になり、暗緑色で厚く硬い。葉柄は長さ30–60センチメートル。小葉は長さ15–30センチメートルで基部は三角状に尖り、先はギザギザに切れ込む。肉穂花序は下位の葉鞘部分に腋生し、よく分枝して長さ2.5–3メートルになり、垂下する様子は馬の尾に似るともされる。花は緑褐色〜褐色。雄しべは約40本。果実は径2センチメートルほどで、赤黒色に熟す。果肉は刺激性がある。長期間かけて生長した後に開花し、結実後は枯れる[5][6][1][7][8][2][9][4]

雌雄の花序は別々につき、交互に雌花を雄花をつけるとも[7]、雄花をつけた翌年に雌花をつける[1]とも記される。

分布と生育環境

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インド、スリランカ、ミャンマー、マレーシアに分布[5][6][1][7][8][9][4]。インドの農村地域には普通にみられ、後述するように様々に利用される[2]。世界の植物分類情報を提供する英国キュー植物園系のデータベース Plants of the World Online (POWO)ではインドとスリランカが原産地で、東南アジアやカリブ海諸国へは移入としている[10]

利用

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幼植物は温室で観賞用にされるほか、熱帯域では庭木や並木に植栽される。花梗を切断して集めた樹液は飲料や赤糖ジャガリー)原料のほか、醸造してヤシ酒(トディー)にもされる。幹には多量の良質なサゴ澱粉)が含まれる。繊維はロープなどに、新芽は食用に、種子はムスリムの数珠に用いられる[5][6][1][8][2][9]

脚注

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  1. 1 2 3 4 5 6 (最新園芸大辞典編集委員会 1982, p. 52)
  2. 1 2 3 4 (ジョン・ドランスフィールド 1997, pp. 116–117)
  3. クジャクヤシ 孔雀椰子”. warpal.sakura.ne.jp. 2026年2月21日閲覧。
  4. 1 2 3 (沖田原 2021, p. 111)
  5. 1 2 3 (コーナー & 渡辺 1969, p. 984)
  6. 1 2 3 (白井 1980, p. 75)
  7. 1 2 3 (中須賀, 高山 & 金城 1992, p. 108)
  8. 1 2 3 (熱帯植物研究会 1996, p. 523)
  9. 1 2 3 (日本インドア・グリーン協会 2020, pp. 100–101)
  10. Caryota urens L. (英語). Plants of the World Online. Kew Science. 2026年2月21日閲覧。

参考文献

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  • コーナーE.J.H.; 渡辺清彦「クジャクヤシ」『図説熱帯植物集成』廣川書店、東京都文京区、1969年。 
  • 白井祥平「クジャクヤシ」『沖縄園芸植物大図鑑』 2巻《観葉植物(上)》、沖縄教育出版、那覇市、1980年。 
  • 最新園芸大辞典編集委員会 編「クジャクヤシ」『最新園芸大辞典』 3巻(第1版)、誠文堂新光社、千代田区、1982年。ISBN 4416482183 
  • 中須賀常雄; 高山正裕; 金城道男「クジャクヤシ」『沖縄のヤシ図鑑』ボーダーインク、那覇市、1992年。 
  • 熱帯植物研究会 編「クジャクヤシ」『熱帯植物要覧』(第4版)養賢堂、東京都文京区、1996年。ISBN 492439503X 
  • ジョン・ドランスフィールド 著「クジャクヤシ」、岩槻邦男ら監修 編『朝日百科 植物の世界』 11巻、朝日新聞社、東京、1997年、116–117頁。ISBN 9784023800106 
  • 日本インドア・グリーン協会「クジャクヤシ」『熱帯植物図鑑』誠文堂新光社、東京都文京区、2020年。ISBN 9784416918852 
  • 沖田原耕作「クジャクヤシ」『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832 

外部リンク

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