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ギ酸エチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ギ酸エチル
ethyl formate / ethyl methanoate
識別情報
CAS登録番号 109-94-4 チェック
ChemSpider 7734 チェック
UNII 0K3E2L5553 チェック
特性
化学式 C3H6O2
モル質量 74.08 g mol−1
示性式 HCOOC2H5
外観 無色液体
匂い 甘いエーテル様果実香
嗅覚閾値 2.7ppm[1]
密度 0.917 g/cm3
融点

-80.5℃

沸点

54.3℃

への溶解度 88.4g/l
溶解度 グリセリンプロピレングリコールアルコールエステル類に可溶
屈折率 (nD) 1.359-1.363
危険性
引火点 -20℃
発火点 440℃
半数致死量 LD50 1.85g/kg(ラット、経口)
関連する物質
関連するギ酸エステル ギ酸メチル
ギ酸イソブチル
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ギ酸エチル: ethyl formateまたはethyl methanoate)は、有機化合物。天然にはパイナップルラズベリーキャベツバターブランデーに存在する[2]。甘い果実臭を持ち、主に香料として利用される。

用途

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香料としての用途は幅広く、パイナップルなどのフルーツ系フレーバーや、バターや洋酒などのフレーバーとして用いられる[2]

安全性

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引火性があり、日本の消防法では危険物第4類・第1石油類に分類される[3]。ギ酸エチル蒸気と空気との混合により爆発性の気体を生じる。強酸や強塩基、強酸化剤との反応により火災の危険が生じる[4]半数致死量(LD50)は、ラットへの経口投与で1,850mg/kg、ウサギへの経皮投与で5,000mg/kg以上[3]。人体に対しては眼・皮膚への刺激性や中枢神経への影響が生じることがある[4]。水生環境への影響は比較的低い[3]

脚注

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出典

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  1. ^ 岩崎好陽『新版 臭気の嗅覚測定法』においかおり環境協会、2005年。ISBN 4-915952-15-0 1988年日本環境衛生センター調べ)
  2. ^ a b 『合成香料 化学と商品知識』印藤元一著 2005年増補改訂 化学工業日報社 ISBN 4-87326-460-X
  3. ^ a b c 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
  4. ^ a b 国際化学物質安全性カード