ギルバート・キャプラン

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ギルバート・キャプランGilbert Kaplan1941年3月3日 - 2016年1月1日)は、アメリカ合衆国実業家で、オーケストラ指揮者グスタフ・マーラーの研究家。

人物[編集]

1967年創刊のアメリカの経済誌「インスティテューショナル・インベスター」の創刊者として実業に携わり、実業家としての成功をおさめる。青少年時代に音楽教育を受けたことはなかったが、大好きなマーラーの交響曲第2番「復活」を指揮することを夢見て、30代を過ぎてからゲオルク・ショルティに師事して指揮法を学ぶ。40代なかばで、自費によるコンサートをエイヴリー・フィッシャー・ホールで行い、指揮者としてデビューする。最初で最後のはずが絶賛を浴び、あちこちのオーケストラから客演の依頼がくることとなり、「復活」のみを専門に振る指揮者として知られるようになった。

生涯に客演し「復活」を振った主なオーケストラは

などである。

「復活」以外にはレパートリーも皆無であり、「復活」の指揮以外の音楽的キャリアもこれといって無い。しかし、「復活」に関しては世界的にも第一人者と目されている。中年以降に音楽以外の分野から転じて成功した指揮者(指揮者以外の音楽家では若干例がある)、ただ一曲だけを振り続けた指揮者という、世界でもまず他に例のない珍しい特性を二つも兼ね備えた稀な存在である。1988年発売したロンドン交響楽団との演奏は、マーラー作品のCDとしては史上最高の売り上げを記録した。2002年には、私財で購入したマーラー自筆譜を元にした新校訂版「キャプラン版」での録音をウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と行い、話題になった。

また事業、指揮活動のほかに、音楽関係のTV番組の司会や、ジュリアード音楽院の夜間部教員も務めていた。

2016年1月1日に死去[1]。74歳没。

映画『マイ・ソング英語版』(1977年)の監督・脚本・製作・音楽を担当し、主題歌「恋するデビー英語版」でアカデミー歌曲賞を受賞したジョーゼフ・ブルックス英語版は兄である。

脚注[編集]

  1. ^ Gilbert Kaplan, conductor - obituary The Telegraph 01 Jan 2016