キャメルトライ

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キャメルトライ
ジャンル アクションパズル
対応機種 アーケード
開発元 タイトー
発売元 タイトー
プロデューサー 海道賢仁
デザイナー 海道賢仁
音楽 小倉久佳
渡部恭久
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(1.19メガバイト
稼働時期 INT 1990041990年4月
対象年齢 日本 CEROA(全年齢対象)
デバイス パドルコントローラ
1ボタン
システム基板 F2システム
CPU MC68000 (@ 12 MHz)
サウンド Z80 (@ 4 MHz)
YM2610 (@ 8 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
320×224ピクセル
60.00Hz
パレット4096色
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キャメルトライ』 (Cameltry ) は、1989年タイトーから稼働されたアーケードゲーム。 制限時間内に迷路の奥にあるゴールまでボールを導く不思議感覚アクションパズル

キャメルとは英語でラクダの事で、ラクダのコブの上をボールが転がっている様がタイトルロゴにデザインされている。

日本国外では『On the Ball』のタイトルで発売された。

概要[編集]

画面中央に表示されるボールを制限時間内にゴールへ誘導することがこのゲームの目的である。このゲームを際立った特徴は、ボール自体を操作するのではなく、背景の迷路部分を回す操作により常に画面中央に位置するボールを移動させるという手段である[1]。迷路には重力が存在し、常に画面の上から下へとボールは移動しようとし、画面はボールを中心に保つようにスクロールする。迷路を回転させると画面の下方向へ常に重力が働くため画面を180度回転させると重力の方向も逆となる。

操作方法やゲームの内容は単純であるが、実際にプレイするとボールではなく背景を操作するという逆転した感覚に慣れるまでに時間がかかるために、のめり込むプレイヤーとそうでないプレイヤーの差がはっきりと出た[1]

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

アルカノイドなどで使われた物と同様のパドルコントローラと1ボタンで操作する。

コントローラで迷路を自由に回転させることが出来、落下方向を制御する。ボタンは迷路のシェイクボタンで、ボールが迷路の壁に接地している場合はボールが壁の反対方向へジャンプするように飛び出す(ピンボールで言うナッジ)。また、押している間はボールの速度が増し、壁にぶつかった時大きく跳ねるようになる。

ボールは何も無い場所では常に画面下方向へと進む性質があり、自然に落下させるよりも外壁等を使用して転がした方がスピードが速い。壁などにぶつかるとボールは弾き飛ばされてしまうが、一部の壁はボールが勢い良くぶつかると壊れる事で道を新たに作ったり、アイテムを取得できたりする。

ボールが転がっている状態の場合にシェイクボタンを押すと進行方向に勢い良くジャンプし、遠くまで勢い良く飛ぶ事ができる。ジャンプを使いこなす事がこのゲームの肝とも言える。

コース[編集]

スタート後、トレーニングコース、ビギナーコース、エキスパートコース、スペシャルコースの4種類のコースから1つを選択してゲームを開始する。各コースの全ステージをクリアすることでエンディングとなる。迷路内には色々な仕掛けがあり、それらを乗り越えてゴールへと向かう。

各コースのステージ数
トレーニング、ビギナー…全6ステージ
エキスパート…全8ステージ
スペシャル…全10ステージ
外壁
迷路を構成する外壁。これに沿ってボールが転がり、壊す事は出来ない。
外壁には石の外壁と木の外壁2種類があり、石の壁は転がるスピードが早く止まりにくくぶつかると大きく弾かれる性質があり操作はし難い。木の壁は石の壁よりも転がるスピードは遅いものの止まりやすい等の性質があり、操作はし易い。

2人プレイ[編集]

2人プレイの時、早くゴールを競うラップマッチとなる。早くゴールすればプレイヤーの勝利となり、TIMEが5秒加算する。ドローだと10秒(スペシャルコースは除く)。

ボーナス[編集]

迷路の仕掛けにはピンボールを模した仕掛けがあるが、ボーナスもピンボールでよく使われているシステムを模している。

ナンバーマッチ
ゲームオーバー時の救済サービス。タイムが0になるとタイムオーバーとなるが、このとき行われるルーレットの数字がスコアの下2桁と一致すれば、30秒(工場出荷時設定)加算され、ゲームが続行可能となる。1クレジットあたり1回のみのサービスである。ナンバーマッチ成功時の加算秒数はディップスイッチ設定によって、20秒、25秒、40秒に変更可能である。
スロット
残りタイムが10以下の時にスロットが出現。スロットを止めればタイムが大幅に回復する。但し、スペシャルコースではスロットは出現しない。
ゾロ目
スコアの、10の位から100000の位までの5桁がゾロ目になると、ボーナスがもらえる。

隠しキャラクター[編集]

ゲーム開始時にスタートボタンを押しながらステージ選択をすると、プレイヤーキャラクターを選ぶことができる。 通常の玉よりも重く落ちるスピードが速い(実際には重力の法則に反している)ハイスコアを狙える鉄球や、雑君保プの漫画キャラクターなどが選択出来た。

他機種版[編集]

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式売上本数
1キャメルトライ
日本 199109251991年9月25日
X68000電波新聞社マイコンソフトフロッピーディスク--
2日本 キャメルトライ
アメリカ合衆国 On the Ball
ヨーロッパ On the Ball

日本 199206261992年6月26日
アメリカ合衆国 1992111992年11月
ヨーロッパ 1993年
[1]
スーパーファミコンタイトー[1]タイトー8メガビットロムカセット[2]日本 SHVC-CT
アメリカ合衆国 SNS-CT-USA
ヨーロッパ SNSP-CT-EUR
-
3キャメルトライ
日本 1994111994年11月
FM TOWNS電波新聞社マイコンソフトフロッピーディスクDP-3301217-
4キャメルトライ
タイトーゲームエキスポ
日本 200505192005年5月19日
BREW対応端末
EZアプリ
タイトータイトーダウンロード--
アーケード版の移植
5タイトーメモリーズ上巻
日本 200507282005年7月28日
PlayStation 2タイトータイトーDVD-ROMSLPM-66057-
アーケード版の移植
6タイトーメモリーズ ポケット
日本 200601052006年1月5日
PlayStation PortableタイトータイトーUMDULJM-50706-
アーケード版の移植
7Taito Legends 2
オーストラリア 200603302006年3月30日
ヨーロッパ 200603312006年3月31日
アメリカ合衆国 200705162007年5月16日
PlayStation 2
Xbox
Windows
タイトータイトーDVD-ROMPS2:オーストラリア SLES-53852
ヨーロッパ SLES-53852
アメリカ合衆国 SLUS-21349
-
アーケード版の移植
8Taito Legends Power-Up
ヨーロッパ 200610062006年10月6日
オーストラリア 200611092006年11月9日
アメリカ合衆国 200705172007年5月17日
PlayStation PortableタイトータイトーUMDヨーロッパ ULES-00473
オーストラリア ULES-00473
アメリカ合衆国 ULUS-10208
-
アーケード版の移植
9キャメルトライ -ザ・ラビリンス・オブ・エニグマ-
日本 200903092009年3月9日
アメリカ合衆国 200906082009年6月8日
iPhoneiPod touch
(iOS)
タイトータイトーダウンロードアメリカ合衆国 306654093
-
リメイク版
X68000版
1991年9月発売。酒井潔により作成され、電波新聞社へ持ち込まれた後、製品化された[3]
パドル操作を実現するため、マウスに装着するアタッチメントの「XPDL-1」が付属していた。
ハードウェアとしては回転機能を持っていないが、スプライトダブラによる、スプライトの見た目の増加と、表示パターンの書き換えにより、擬似的に回転表示を実現している。
スーパーファミコン版
スーパーファミコンの回転機能を生かしてアーケード版をほぼ忠実に移植。
逆重力ステージなど、スーパーファミコン版独自のオリジナルステージが大幅に追加された。
FM-TOWNS版
電波新聞社による移植。
PlayStation 2版
過去にタイトーが発売したアーケードゲームを多数収録したオムニバスソフトの中に収録された。
ただ、キャメルトライを含めた一部のゲームが最初から遊べないシークレット仕様になっている為、ロックを解除するには特定の条件を満たすか、隠しコマンドを入力する必要がある。これが不評だったのか、後に発売された廉価版の「TAITO BEST(2006年7月6日)」と、「エターナルヒッツ(2007年6月28日)」ではシークレット仕様が撤廃され、最初から全てのタイトルがプレイ可能な状態に仕様変更された。
PlayStation Portable版
上記のPlayStation 2版と同じく、過去にタイトーがリリースしたアーケードゲームを多数収録したオムニバスソフトの中に収録。現代向けにアレンジしたバージョンも収録されている。
iPhone/iPod touch版
デザインを変更し、タッチパネルや加速度センサーを利用した操作になっている。

スタッフ[編集]

アーケード版
  • プロデュース、ゲーム・デザイン:ぱぱら快刀(海道賢仁)
  • ソフトウェア・プログラミング:MAGICIAN KAZ、TEDDY KOIKE、TACK KARUBE
  • ビット・グラフィック:ZAK MUNN、ZENCY MIYA、ぱぱら快刀(海道賢仁)
  • ハードウェア:ふじもとかつじろう、山口正裕
  • サウンド:OGR(小倉久佳)、YACK(渡部恭久
  • キャビネット・デコレーション:SUPER STAR NAGAI(ながいひろやす)
  • スペシャル・サンクス
    • 企画:こうのたかゆき、藤田朗、T.OHNO、T.TOMITA、T.SATOH
    • ビット・グラフィック:菊池正美、仙波隆綱、しのだてつや
    • ソフトウェア:藤末一郎、はしもとひでき、木下昌也、TANY TANIYAMA
    • メカニック:K.NADA
    • PCBチェック:たけだとみお
    • ハードウェア:おはらたかし、中村辰男、真田敏之、久代忠史、かねおかかつみ、Y.YAMANOUCHI、K.KAWAMOTO、さわきじゅん、H.MURASHIMA
    • サウンド:MAR(高木正彦)、海野和子
    • デコレーション:みぞべくみ、H.SATOH、SAYURI CHAN
X68000版
  • メイン・プログラム:酒井潔
  • サブ・プログラム:GORRY(後藤浩昭)、NASU(磯田重晴)、S.SENOO
  • 音楽プログラム:GORRY(後藤浩昭)
  • 編曲:磯田健一郎
  • ローディング・イラスト:S.SENOO
  • プロデュース:NANIWA、HIRAO
  • パドル・コンセプト:HIRAO
  • サポート:HIRAO、J.UEKI
  • マップ・エディット:酒井潔、USSY、ROT-A、YAJAWA、ICHI、K-MURA、YANMA、GESENAIKUN、H.ISHII、HIRAO、J.UEKI
  • ボール・エディット:酒井潔、Y.IZUMI、GESENAIKUN
  • デバッグ:T.SAEKI、GORRY(後藤浩昭)、YANMA、R.SAKUMA、GESENAIKUN、H.ISHII
スーパーファミコン版
  • プロデューサー:高橋章二
  • 企画:内村語
  • プログラマー:杉山和彦、かわのあきとし、くろだたかし、いけだともひろ
  • ビット・グラフィック:宮永佳祐、斎藤慎、三浦明、川石徹、大原和浩、金子陽子
  • サウンド:ZUNTATA
  • スペシャル・サンクス
    • ビット・グラフィック:MILKY SONODA(園田誠)、明石佳久
    • VGスタッフ:TEDDY KOIKE
    • マップ・エディット:むらかしやすお、みやてるや、かわのあゆみ、S.SAKAKIBARA、KUROHOROSYU

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
AllGame4/5stars (SFC)[4]
Electronic Gaming Monthly33/40点 (SFC)[4]
ファミ通23/40点 (SFC)[5]
GamePro4/5点 (SFC)[4]
Official Nintendo Magazine82% (SFC)[4]
ファミリーコンピュータMagazine20.68/30点 (SFC)[2]
(総合149位)
受賞
媒体受賞
第4回ゲーメスト大賞大賞7位[6]
ベストアクション賞4位[6]
年間ヒットゲーム42位[6]
アーケード版
  • ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第4回ゲーメスト大賞」(1990年度)において、大賞7位、ベストアクション賞4位、年間ヒットゲームで42位を獲得した[6]
  • 1998年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では「一風かわった濃いゲーム」に選定され、「壁の材質によってボールの跳ね方が違うなど、細部にわたってよくできている」、「隠しコマンドとして使用するボールを選べたのも人気を高める要因の1つとなった」、「スコア、タイムアタック、共にプレイヤーの間で熱い戦いが繰り広げられ、特にタイムアタックでは壁すり抜けによるショートカットで驚くべきタイムが出ていた」と紹介されている[7]
スーパーファミコン版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、6・4・7・6の合計23点(満40点)[5]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.68点(満30点)となっている[2]。この得点はスーパーファミコン全ソフトの中で149位(323本中、1993年時点)となっている[2]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.48 3.55 3.18 3.53 3.45 3.50 20.68

関連作品[編集]

2005年12月1日発売。キャメルトライをニンテンドーDS向けに改題・アレンジして製作されたもの。
基本ルールなどはほぼ同じで、タッチペン操作で迷路を回転させることができる。ボタンのみでも操作可能。
2007年4月19日発売。
Wiiリモコンを使用して遊ぶミニゲームの1つとして収録された。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、71ページ
  2. ^ a b c d 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」、『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店1993年8月1日、 10頁。
  3. ^ ゲームコレクター・酒缶のリコレクションアーカイブス第9回:キャラクターを語るならキャラクターを表現しないとダメ「海腹川背・旬 セカンドエディション」酒井潔氏(前編)
  4. ^ a b c d On the Ball for SNES (1992) - Moby Games” (英語). Blue Flame Labs. 2017年9月24日閲覧。
  5. ^ a b キャメルトライ まとめ [スーパーファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年9月24日閲覧。
  6. ^ a b c d 「ゲーメスト大賞11年史」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 18 - 19頁、 ISBN 9784881994290
  7. ^ 「ザ・ベストゲーム」、『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、 152頁、 ISBN 9784881994290

外部リンク[編集]