キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search
キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法
The Old Possum's Book of Practical Cats
著者 T・S・エリオット
訳者 池田雅之
イラスト ニコラス・ベントリー
発行日 1995年
発行元 ちくま文庫
イギリス
言語 英語
コード ISBN 978-4480031372
Portal.svg ウィキポータル 文学
[ Wikidata-logo-en.svg ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法』(The Old Possum's Book of Practical Cats )は、イギリス詩人T・S・エリオットによる子供向けの詩集である。1939年に発表された。ポッサムおじさんとは、エズラ・パウンドが彼につけたあだ名であり、それにちなんでタイトルがつけられた。

ポッサムはオポッサムのことであり、死んだ振りをすることから「臆病者」という意味がある。エリオットはパウンドの詩に“Possum”という渾名で登場することが多い。

日本語訳[編集]

当記事の記事名に用いている題名は、ちくま文庫から刊行された日本語版に付けられたものである。日本語訳は他にも様々な題名で出版されている。

以下はいずれも部分訳である。

  • キャッツ ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命田村隆一訳、海外秀作絵本・ほるぷ出版 1988年、新版2018年)
  • 魔術師キャッツ 大魔術師ミストフェリーズ マンゴとランプルの悪ガキコンビ(同上、1991年) 絵はエロール・ル・カイン

登場猫[編集]

  • ジェニエニドッツ (The Old Gambie Cat)
    温和なおばさん猫。ねずみからゴキブリまで教育しようとする。名前のGambieはgumから派生した言葉で、「ガムのようにくっついたら離れない様子」の意味。
  • グロールタイガー (Growl tiger)
    やくざな海賊猫。グリドルボーン嬢とデートしているところを敵に強襲され、海のもくずと消える。名前のGrowlは「すごむ」の意味で、tigerはもちろん「虎」。
  • ラム・タム・タガー (Rum Tum Tugger)
    あまのじゃくなわがまま猫。名前のrumは「風変わりな」もしくは「ラム酒」の意。tumは「ポン(打楽器)」や「ポロン(弦楽器)」といった音を表す擬音語。TuggerはTug(ひっぱる)とTigger(虎)をかけている。
  • マンゴジェリー (Mungojerrie)
    悪名高い泥棒猫。ランペルティーザとコンビを組む。
  • ランペルティーザ (Rumpelteazer)
    悪名高い泥棒猫。マンゴジェリーとコンビを組む。名前のteazerはteaserのことで、「いじめる人、厄介者」を表す。
  • デュトロノミー (Old Deuteronomy)
    長生きの長老猫。9人の女房の死を看取ったとも、99人の女房の死を看取ったとも言われる。名前は旧約聖書申命記(Book of Deuteronomy)から。
  • ランパスキャット (Rumpuscat)
    いかつい大親分猫。やくざな犬の一家でさえ恐れる。名前のRumpasは「騒動、激論」の意味。
  • ミストフェリーズ (Mr.Mistoffelees)
    偉大な魔術猫。無口で小柄な黒猫。名前の由来は「ファウスト」の悪魔メフィストフェレス (Mephistopheles)。
  • マキャヴィティ (Macavity)
    猫の犯罪界におけるナポレオン。スコットランドヤードも手を焼いている。名前はシャーロック・ホームズシリーズに登場するジェームズ・モリアーティイタリア政治思想家ニッコロ・マキャヴェッリに由来する。
  • アスパラガス (Gus)
    落ちぶれた芝居猫。かつては魔王ファイヤーフローフィードル役で一世を風靡した。本名はアスバラガス。
  • バストファー・ジョーンズ (Bustopher Jones)
    太った貴族猫。行きつけのクラブは8軒も9軒もある。
  • スキンブルシャンクス (Skimbleshanks)
    有能な鉄道猫。夜行列車「メイル」号の運行は彼にかかっている。

ミュージカル[編集]

アンドリュー・ロイド=ウェバーの作曲で、この詩集を元に音楽とストーリーを加えミュージカル化された。ミュージカルには、詩集には登場しないオリジナルの猫や、詩集とは違った設定を与えられている猫もいる。

関連書籍[編集]

  • 池田雅之『猫たちの舞踏会 エリオットとミュージカル「キャッツ」』(角川ソフィア文庫、2009年) - ちくま文庫版の訳者による解説書

関連項目[編集]