キストゥヘヴン

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キストゥヘヴン
Kiss to Heaven 20080517P1.jpg
2008年5月17日 東京競馬場
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2003年4月25日
死没 (存命)
アドマイヤベガ
ロングバージン
母の父 ノーザンテースト
生国 日本の旗 日本北海道門別町
生産 正和山本牧場
馬主 吉田和子
調教師 戸田博文美浦
競走成績
生涯成績 27戦5勝
獲得賞金 3億3971万2500円
1072万4500円(海外)
勝ち鞍 GI桜花賞(2006年)
GIIIフラワーカップ(2006年)
京成杯AH(2008年)
中山牝馬ステークス(2009年)
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キストゥヘヴンKiss to Heaven2003年 - )は日本競走馬である。2006年桜花賞優勝馬。北海道市場の2004年の北海道オータムセール1歳馬市場で吉田勝己(正確には有限会社社台コーポレーション)に970万円で購入され、「天国にいる父・アドマイヤベガと母父・ノーザンテーストに(キスが)届くように」との願いをこめて名付けられた。

戦績[編集]

3歳[編集]

2005年12月17日中山競馬の2歳新馬戦(芝1200m)でデビュー。デビューから3戦目までは吉田豊主戦騎手をつとめたが、その3戦全てで2着と惜しいレースが続く。4戦目の2006年3月5日中山競馬の3歳未勝利戦で安藤勝己に乗替わり、初勝利をあげる。2週間後の3月17日、中山競馬のフラワーカップでは横山典弘が騎乗で重賞初制覇[1]

そして桜花賞では初勝利を挙げたコンビである安藤勝己を鞍上に、大外から1番人気のアドマイヤキッスを差し切る競馬で3/4馬身差抑えてGI初制覇[2]。続く優駿牝馬(オークス)では桜花賞の勝利もあり2番人気に推されたが、カワカミプリンセスを差し切れず6着に敗れた。

秋の初戦は秋華賞に備えるべく、長距離輸送を避けるためにセントライト記念に出走した[3]。しかし直線では追い込んできたものの、5着と届かなかった。そして秋華賞本番は3番人気となったが内枠不利だったこと、レース中、左トモにハ行を発症し軽傷を負っていたことなどもあって上がりタイムはトップタイだったにも関わらず直線届かずに6着と敗れた。続くエリザベス女王杯では、いつもと違い先行したが10着に敗れた。

4歳[編集]

2007年の初戦は東京新聞杯。桜花賞と同じ1600mのレースで期待されたが、7着に敗れた。続く中山牝馬ステークスではフラワーカップと同じコースでのレースだったが、不利もあり5着に敗れた。その後のヴィクトリアマイルでは桜花賞を制した時と同じ1600mの距離でのレースで4着に入り、さらに続く安田記念でも牡馬と混じりながら8着に入った。

その後、海外遠征を行いアメリカのキャッシュコールマイルに出走。ディアデラノビアコイウタと共に日本馬3頭が出走したレースで日本馬最先着を果たし4着に入った。

秋の復帰戦となるスワンステークスに出走登録を行ったが除外となり、第32回エリザベス女王杯に出走。しかし、6着に敗れた。その後ターコイズステークスに出走するものの13着に敗れた。

5歳[編集]

2008年京都牝馬ステークスから始動しアドマイヤキッスの3着、続く中山牝馬ステークスではトップハンデを背負いながらも3着、阪神牝馬ステークスで4着となり復活の兆しを見せていた。しかしヴィクトリアマイルは賞金不足で除外となったため、京王杯スプリングカップに出走し2着に入った。安田記念7着の後、夏期休養に入る。

9月14日京成杯オータムハンデキャップに出走、鞍上の藤田伸二の好騎乗で最後の直線で外から一気に他馬を差し切り桜花賞以来約2年5か月ぶりの勝利を飾った[4]。続く府中牝馬ステークスでは5着、本番のマイルチャンピオンシップでは13着だった。

6歳[編集]

2009年東京新聞杯から始動したが、不良馬場がこたえて10着に終わった。3月15日、中山牝馬ステークスでは再び初重賞制覇時のパートナーである横山典弘を鞍上に迎え、56.5kgのトップハンデを背負いながらも最内からピンクカメオを見事に差し切って引退レースを有終の美で飾った[5]。そして、3月24日付でJRA競走馬登録を抹消された[6]

繁殖牝馬時代[編集]

2009年より北海道白老町白老ファームにて繁殖牝馬となり、初年度にはチチカステナンゴが種付けされ、翌2010年3月18日にその初仔が誕生した。
産駒の成績は揃って芳しくなく、中央競馬では未勝利(2018年秋現在)。2017年秋、ロードカナロアを受胎した状態で「ジェイエス繁殖馬セール」に上場され、DMM系列のドリームファームが購買。白老ファームからオリオンファームへ移動している。

生年 馬名 毛色 馬主 厩舎 戦績 出典
初仔 2010年 ファミーユ 黒鹿毛 チチカステナンゴ 吉田和子
→吉田勝己
→吉田和子
→吉田勝己
美浦・戸田博文
→名古屋・倉地学
→美浦・戸田博文
→北海道・千葉津代士
15戦3勝(引退) [7]
2番仔 2011年 アヴェクトワ 吉田和子 美浦・戸田博文 6戦0勝(引退・繁殖) [8]
3番仔 2012年 アンドトゥモロー 鹿毛 ハービンジャー 吉田和子
吉田勝己
→吉田和子
美浦・戸田博文
→北海道・田中淳司
→美浦・戸田博文
20戦2勝(引退) [9]
4番仔 2013年 黒鹿毛 キングカメハメハ
5番仔 2014年 ジュローズ 鹿毛 ワークフォース (有)社台レースホース 美浦・戸田博文 4戦0勝(引退) [10]
6番仔 2015年 アマイロ 栗毛 オルフェーヴル (株)G1レーシング 3戦0勝(現役) [11]
7番仔 2016年 ガロシェ 黒鹿毛 ルーラーシップ (有)サンデーレーシング
8番仔 2018年 ロードカナロア

※2018年5月25日現在

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名


オッズ
(人気)
着順 騎手
距離(馬場) タイム
(上り3F
時計
勝ち馬/(2着馬)
2005 12. 17 中山 2歳新馬 16 5 9 13.4(4人) 2着 吉田豊 54 芝1200m(良) 1:10.7 (35.3) 0.2 ロランラムール
2006 1. 22 中山 3歳未勝利 16 6 11 12.1(4人) 2着 吉田豊 54 ダ1200m(不) 1:12.5 (37.8) 0.0 ルシナクィーン
2. 19 東京 3歳未勝利 16 3 6 1.5(1人) 2着 吉田豊 54 ダ1400m(良) 1:27.5 (37.5) 0.1 モンヴェール
3. 5 中山 3歳未勝利 16 8 16 4.2(2人) 1着 安藤勝己 54 芝1600m(良) 1:36.0 (35.6) -0.3 (スイートローレライ)
3. 18 中山 フラワーC GIII 16 6 11 20.7(6人) 1着 横山典弘 54 芝1800m(良) 1:48.9 (35.5) -0.2 フサイチパンドラ
4. 9 阪神 桜花賞 GI 18 7 14 13.0(6人) 1着 安藤勝己 55 芝1600m(良) 1:34.6 (34.9) -0.1 アドマイヤキッス
5. 21 東京 優駿牝馬 GI 18 8 17 3.8(2人) 6着 安藤勝己 55 芝2400m(良) 2:26.9 (35.3) 0.7 カワカミプリンセス
9. 17 中山 セントライト記念 GII 17 1 2 11.8(5人) 5着 安藤勝己 54 芝2200m(良) 2:13.5 (35.3) 0.4 トーセンシャナオー
10. 15 京都 秋華賞 GI 18 1 1 6.2(3人) 6着 安藤勝己 55 芝2000m(良) 1:58.8 (34.4) 0.6 カワカミプリンセス
11. 12 京都 エリザベス女王杯 GI 15 5 10 32.0(9人) 10着 安藤勝己 54 芝2200m(良) 2:12.7 (35.9) 1.1 フサイチパンドラ
2007 1. 27 東京 東京新聞杯 GIII 15 4 7 14.8(7人) 7着 横山典弘 54 芝1600m(良) 1:33.3 (34.4) 0.6 スズカフェニックス
3. 11 中山 中山牝馬S GIII 16 1 2 6.6(2人) 5着 横山典弘 56 芝1800m(重) 1:50.3 (36.0) 0.1 マイネサマンサ
5. 13 東京 ヴィクトリアマイル JpnI 18 4 8 27.3(7人) 4着 横山典弘 55 芝1600m(良) 1:32.8 (34.1) 0.3 コイウタ
6. 3 東京 安田記念 GI 18 6 12 45.2(16人) 8着 内田博幸 56 芝1600m(良) 1:32.8 (34.8) 0.5 ダイワメジャー
7. 6 米国 キャッシュコールM G2 9 8 4着 エスピノーザ 55.5 芝1600m(良) Lady of Venice
11. 11 京都 エリザベス女王杯 GI 13 8 14 83.4(12人) 6着 幸英明 56 芝2200m(良) 2:12.6 (34.3) 0.7 ダイワスカーレット
12. 2 中山 ターコイズS OP 15 8 14 3.3(1人) 13着 O.ペリエ 56.5 芝1600m(良) 1:34.5 (35.0) 1.1 コスモマーベラス
2008 2. 3 京都 京都牝馬S GIII 13 4 6 17.6(6人) 3着 幸英明 55 芝1600m(重) 1:36.3 (34.6) 0.3 アドマイヤキッス
3. 16 中山 中山牝馬S GIII 16 2 3 6.7(3人) 3着 幸英明 56.5 芝1800m(良) 1:48.7 (35.1) 0.3 ヤマニンメルベイユ
4. 12 阪神 阪神牝馬S GII 15 5 8 7.1(4人) 4着 幸英明 56 芝1400m(良) 1:21.9 (33.8) 0.5 エイジアンウインズ
5. 17 東京 京王杯SC GII 17 3 6 25.7(6人) 2着 勝浦正樹 55 芝1400m(良) 1:21.1 (33.2) 0.3 スーパーホーネット
6. 8 東京 安田記念 GI 18 1 2 51.6(14人) 7着 勝浦正樹 56 芝1600m(良) 1:33.6 (34.3) 0.9 ウオッカ
9. 14 中山 京成杯AH GIII 16 8 16 6.8(3人) 1着 藤田伸二 55 芝1600m(良) 1:32.1 (35.1) -0.2 レッツゴーキリシマ
10. 19 東京 府中牝馬S GIII 18 7 13 5.4(2人) 5着 藤田伸二 55 芝1800m(良) 1:45.9 (34.0) 0.4 ブルーメンブラット
11. 23 京都 マイルCS GI 18 6 12 36.8(12人) 13着 藤田伸二 55 芝1600m(良) 1:33.3 (34.7) 0.7 ブルーメンブラット
2009 1. 13 東京 東京新聞杯 GIII 16 8 16 26.9(11人) 10着 藤田伸二 55 芝1600m(不) 1:38.2 (38.4) 1.3 アブソリュート
3. 15 中山 中山牝馬S GIII 16 4 8 8.1(4人) 1着 横山典弘 56.5 芝1800m(稍) 1:49.1 (35.7) -0.2 ピンクカメオ

血統[編集]

祖母に名牝スイーブがおり、ロングイーグル菊花賞3着が最高だったスイーブ一族に初のクラシックタイトルをもたらした。ロンググレイス(エリザベス女王杯)は伯母にあたる。

血統表[編集]

キストゥヘヴン血統サンデーサイレンス系ヘイルトゥリーズン系) / Northern Dancer4×3=18.75%、他) (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系

アドマイヤベガ 1996
鹿毛 北海道早来町
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
ベガ 1990
鹿毛 北海道早来町
*トニービン *カンパラ
Severn Bridge
*アンティックヴァリュー Northern Dancer
Moonscape

ロングバージン 1987
栗毛 北海道門別町
*ノーザンテースト
Northern Taste 1971
栗毛 カナダ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
スイーブ 1968
栗毛 北海道静内町
*テューダーペリオッド Owen Tudor
Cornice
ゴールデンドラゴン *ヒンドスタン
第五カナデアンガール
母系(F-No.) スイーブ系(FN:2-r) [§ 2]
5代内の近親交配 Northern Dancer 4×3、Almahmoud 5×5、Lady Angela 5・4(母内)、Hyperion 5・5(母内) [§ 3]
出典
  1. ^ [12]
  2. ^ [13][12]
  3. ^ [12]


脚注[編集]

  1. ^ “第20回 フラワーC”. JRA. (2006年3月18日). http://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/replay/2006/31.html 2015年9月4日閲覧。 
  2. ^ “第66回 桜花賞”. JRA. (2006年4月9日). http://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/ouka/result/ouka2006.html 2015年9月4日閲覧。 
  3. ^ “【セントライト記念】美浦レポート〜キストゥヘヴン”. ラジオNIKKEI. (2006年9月13日). http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-137482.html 2015年9月4日閲覧。 
  4. ^ “【京成杯AH】(中山)~キストゥヘヴンが桜花賞以来2年半ぶり勝利”. ラジオNIKKEI. (2008年9月14日). http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-155532.html 2015年9月4日閲覧。 
  5. ^ “【中山牝馬S(GIII)】(中山)~キストゥヘヴン 有終V”. ラジオNIKKEI. (2009年3月15日). http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-164677.html 2015年9月4日閲覧。 
  6. ^ “桜華賞馬のキストゥヘヴンが引退”. スポニチAnnex. (2009年3月22日). http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2009/03/22/kiji/K20090322Z00000520.html 2015年9月4日閲覧。 
  7. ^ ファミーユ|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年5月25日閲覧。
  8. ^ アヴェクトワ|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2015年9月4日閲覧。
  9. ^ アンドトゥモロー|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年5月25日閲覧。
  10. ^ ジュローズ|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年5月25日閲覧。
  11. ^ アマイロ|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年5月25日閲覧。
  12. ^ a b c 血統情報:5代血統表|キストゥヘヴン|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年2月28日閲覧。
  13. ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2017年2月28日閲覧。

外部リンク[編集]