ガル翼

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M字型に広がったカモメの翼
ガル翼のグライダー
Be-12P-200

ガル翼(ガルよく)、ガルウィング英語: Gull wing)とは、「カモメ」の意味で、それに似た形状の航空機主翼のこと。

由来[編集]

高翼の単葉機複葉機では、視界の確保などの観点から翼(複葉機の場合上翼)はできるだけ高い位置にあることが望ましい。支柱を使って翼を胴体から全体的に持ち上げる「パラソル翼」という方法もあったが、支柱を用いるのは空気抵抗の面で不利だったため、胴体から斜め上向きに取り付けた翼を途中で曲げる設計が採用され、これがガル翼と呼ばれた。

ガル翼機の例[編集]

アメリカのPBM マリナー飛行艇やポーランドのPZL P.11、ソ連のI-15などがガル翼を採用した。また戦後開発されたターボプロップ飛行艇Be-12では、海面でエンジンが波をかぶるのを避ける目的でも、ガル翼が採用された。

その他の著名なガル翼機[編集]

逆ガル翼[編集]

F4Uでは、曲がり角の部分に主脚がついている。プロペラと地面の距離を確保すると同時に主脚を短く、軽くできる

前から見てM字型のガル翼に対し、上下逆のW字型となる主翼を、逆ガル翼(inverted gull wing)という。

エンジン出力増加を活かせるよう直径の大きなプロペラを採用するためや爆弾増槽などの取付けの作業性を向上させるために胴体を地面から離し、また主脚を短く軽く(同じ重さなら頑丈に、同じ長さなら地上高を高く)設計できる等の理由で採用された。

ドイツJu87 シュトゥーカソ連の爆撃機Yer-2日本の航空機では九試単座戦闘機の試作一号機に採用された他、流星アメリカでもF4U コルセアなどに採用されている。

関連項目[編集]