カンアオイ
カンアオイ | |||||||||||||||||||||
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Asarum nipponicum F.Maek. var. nipponicum[1] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
カンアオイ(寒葵)[4] |
カンアオイ(寒葵、学名:Asarum nipponicum、シノニム:Heterotropa nipponica、Asarum kooyanum var. nipponicum)は、ウマノスズクサ科カンアオイ属の植物である。研究者によっては Heterotropa 属に含められるが、最新の植物誌(フロラ)では Asarum 属に分類される[5][6]。別名:カントウカンアオイ。 ギフチョウの幼虫の食草としても知られる。
特徴
[編集]小型の多年草。茎は短く、地面を匍匐する。葉は互生、卵形~卵状楕円形で、先端は鋭頭、基部は深い心形、長さ6-10cm、幅4-7cm、濃緑色で白い斑紋があり、まばらに毛が生える。
花期は秋季(10月 - 11月)で地面に接して咲く。花のように見えるのは花弁ではなく3枚の萼片である。萼片は基部で癒着し萼筒を形成する。萼筒は先がくびれず、直径2cm、長さ1cm程度で、暗紫色、内側に格子状の隆起線がある。萼筒の先端の萼裂片は三角形で萼筒よりも短く、濁った黄色。雄蕊は12本、雌蕊は6本。芳香がある。染色体数は2n=24。
分布と生育環境
[編集]日本固有種。関東地方南部から紀伊半島東部の地域(千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県)に分布し、山地の林下に生育する。
変種
[編集]- var. nankaiense ナンカイアオイ
- Asarum nipponicum F.Maek. var. nankaiense (F.Maek.) T.Sugaw.
基本種に似るが、つぼみ時に萼裂片が接する基部に明らかなへこみがあり、開花後、萼裂片の縁がうねるこが多い。本州(和歌山県、兵庫県)および四国(香川県、徳島県、高知県)に分布する。佐竹・籾山(1982)では独立種 Heterotropa nankaiensis にしている。絶滅危惧II類(VU)(2017年環境省)。
佐竹・籾山(1982)ではアツミカンアオイ(var. rigescens)およびスズカカンアオイ(var. brachypodion)をカンアオイの変種にしたが、Sugawara(2006)では、アツミカンアオイを独立種 Asarum rigescens に、スズカカンアオイをアツミカンアオイの変種 A. rigescens var. brachypodion としている。
ギャラリー
[編集]- カンアオイ
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萼裂片は卵状三角形で、表面には短毛が密生する。
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花は暗紫色または緑褐色で、筒上部はくびれない。
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葉の表面は平坦で光沢がなく、まばらに短毛が生え、白斑がある。
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葉の裏面は無毛。
- ナンカイアオイ
脚注
[編集]- ^ カンアオイ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ カンアオイ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ カンアオイ(シノニム) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.28
- ^ Sugawara, Takashi. (2006) "Asarum," Flora of Japan Volume IIa, K. Iwatsuki et.al. (ed.), KODANSHA, 2006, pp.383-384.
- ^ カンアオイ属も参照
参考文献
[編集]- 佐竹義輔・籾山泰一 「ウマノスズクサ科」 『日本の野生植物 草本 II 離弁花類』 佐竹義輔ら編集、平凡社、1982、108頁、ISBN 4-582-53502-X。
- Sugawara, Takashi. (2006) "Asarum," Flora of Japan Volume IIa, K. Iwatsuki et.al. (ed.), KODANSHA, 2006, pp.383-384.
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 1』2015年、平凡社