行政区分上は、全てザカルパッチャ地方に含まれており、スロバキアの登録対象は全てプレショウ県に含まれている。保護区別に見た場合、ウクライナの対象のうち5箇所は、カルパティア生物圏保護区(the Carpathian Biosphere Reserve)に含まれ、残り1箇所はウズハンスキ国立公園(Uzhanskyi National Park)に属している。スロバキアの4箇所は、ポロニニ国立公園(Poloniny National Park)とその緩衝地域の保護区(Rook国立自然保護区)、およびHavešovà自然保護区とVihorlat景観保護区にそれぞれ含まれている。
元々は「スロバキアの原生林」(Primeval Forests of Slovakia)としてスロバキアが単独申請していた[2]。しかし、2003年の国際自然保護連合(IUCN)の勧告を踏まえて、推薦文書の練り直しが行われ、ウクライナとの共同申請という形で2006年1月に再提出された。2007年の世界遺産委員会で審査され、登録が決定した[3]。
その後2011年にはドイツの古代ブナ林が追加登録された。
IUCNは、「中央ヨーロッパのブナ原生林」(Primeval Beech Forests of Central Europe, 仮題)といった形での更なる拡大の可能性も示唆していたが[4]、2017年には西ヨーロッパや南ヨーロッパにまでまたがる、より広範な拡大登録が実現した。シュトルーヴェの測地弧を超えて、保有国数では最多記録となる。