カラタチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
カラタチ
W karatati1121.jpg
カラタチ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: カラタチ属 Poncirus
: カラタチ P. trifoliata
学名
Poncirus trifoliata
和名
カラタチ

カラタチ(枳殻、枸橘)はミカン科カラタチ属の落葉低木。学名はPoncirus trifoliata。学名の trifoliata は三枚の葉の意でこの複葉から。原産地は長江上流域。日本には8世紀頃には伝わっていたとされる。カラタチの名は唐橘(からたちばな)が詰まったもの。

特徴[編集]

樹高は2〜4m程。枝に稜角があり、3センチにもなる鋭い刺が互生する。この刺は葉の変形したもの、あるいは枝の変形したものという説がある。

葉は互生で、3小葉の複葉。小葉は4〜6cm程の楕円形または倒卵形で周囲に細かい鋸状歯があり、葉柄には翼がある。春に葉が出る前に3〜4cm程の5弁の白い花を咲かせる。花のあとには3〜4cmの球形で緑色の実をつける。秋には熟して黄色くなる。果実には種が多く、また酸味と苦味が強いため食用にならない。花と果実には芳香がある。葉はアゲハチョウの幼虫が好んで食べる。

変種として、枝やトゲが湾曲するヒリュウや、枝やトゲの湾曲がヒリュウよりもさらに激しく成長も極めて緩慢な「香の煙」が存在する。どちらの品種も「雲龍カラタチ」の名前で販売されていることが多い。

利用[編集]

鋭い刺があることから外敵の侵入を防ぐ目的で生垣によく使われた。しかし住宅事情の変化などからこの刺が嫌われ、また生垣そのものが手入れの面倒からブロック塀などに置き換えられたため、1960年代ころからカラタチの生垣は減少した。

日本ではウンシュウミカンなどの柑橘類を栽培するときに台木として使われる。病気に強いことや、早く結実期に達することなどの利点があるが、ユズナツミカンの台木にくらべると寿命が短いという欠点もある。

果実は果実酒の材料として使われる。未成熟の果実を乾燥させたものは枳実(きじつ)と呼ばれる生薬である。健胃作用、利尿作用、去痰作用があるとされる(ただし、枳実をカラタチとしない説もある)。

オレンジとカラタチの細胞融合による雑種に「オレタチ」がある[1]

近年の研究により、カンキツトリステザウイルス(CTV)に対する免疫性を有する機能性成分の一つである、オーラプテンを高濃度に含有することが明らかになっている。オーラプテンはその他にも発ガン抑制作用や抗炎症作用、脂質代謝改善効果やメタボリックシンドロームに伴う炎症反応の緩和効果等を持つ[2][3]

カラタチを題材にした作品の例[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 農研機構果樹研究所「カンキツ『カラタチ・オレタチ』」2013年6月27日閲覧
  2. ^ カラタチのカンキツトリステザウイルス抵抗性と連鎖するDNAマーカー”. 果樹の育種素材開発のための遺伝子の機能解析及びDNA利用技術の開発. 農研機構 (2006年). 2017年10月23日閲覧。
  3. ^ Ohta, Satoshi; Endo, Tomoko; Shimada, Takehiko; Fujii Hiroshi (2011). Shimizu, Tokuro; Kuniga, Takeshi; Yoshioka, Terutaka; Nesumi, Hirohisa; Yoshida, Toshio; Omura, Mitsuo. “PCR Primers for Marker Assisted Backcrossing to Introduce a CTV Resistance Gene from Poncirus trifoliata (L.) Raf. into Citrus”. Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (Japanese Society for Horticultural Science) 80 (3): 295-307. オリジナルの2017年10月23日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20171023003356/http://ci.nii.ac.jp/naid/130004510722 2017年10月23日閲覧。.