カラスアゲハ
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カラスアゲハ | |||||||||||||||||||||||||||
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吸蜜するオス
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Papilio dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864[1] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
カラスアゲハ(烏揚羽) | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Chinese peacock | |||||||||||||||||||||||||||
亜種 | |||||||||||||||||||||||||||
カラスアゲハ(烏揚羽、Papilio dehaanii)はチョウ目アゲハチョウ科に分類されるチョウの一種。
概要[編集]
日本では北海道から九州まで全土に分布する。本州南部では年2-3回発生し、4-9月頃に見られる。生息域は食草・食樹の生息環境に左右されるため、本種は基本的に市街地にはいない。しかし、カラスザンショウなどの食草さえあれば、市街地でも見ることができる。他のアゲハの仲間と比べ飛ぶ速度が遅め。
前翅長45-80mm。本種も含めアゲハチョウ科では夏型は春型より大型になる。
オスには前翅に黒いビロード状の毛があるが、メスにはない。また、メスはオスに比べて後翅の赤斑が目立つという特徴がある。
生活史[編集]
幼虫の食草はコクサギ、キハダ、サンショウ、カラスザンショウ、ミヤマシキミ、カラタチなどミカン科の木の葉だが、栽培種のミカン類はあまり好まない。
亜種[編集]
- P. dehaanii dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864 (名義タイプ亜種, 日本本土・朝鮮半島亜種)
- P. dehaanii hachijonis Matsumura, 1919 (八丈島亜種
- P. dehaanii tokaraensis Fujioka, 1975 (トカラ亜種
- 沖縄本島産は,別種オキナワカラスアゲハとなった
P. ryukyuensis amamiensis (Fujioka, 1981) (奄美亜種)
P. ryukyuensis ryukyuensis Fujioka, 1975 (名義タイプ亜種, 沖縄亜種)
- 八重山諸島産は,別種ヤエヤマカラスアゲハとなった Papilio bianor okinawensis Fruhstorfer, 1898
※ 日本本土産のカラスアゲハは,亜種から種に格上げになり,種名が bianor から dehaanii に変更になった。さらに,沖縄本島産は,別種オキナワカラスアゲハ,八重山諸島産は,別種ヤエヤマカラスアゲハとなり,カラスアゲハの記載論文から bianor の種名は,ヤエヤマカラスアゲハ および 台湾に生息するカラスアゲハに与えられることになった。
類似種[編集]
- ミヤマカラスアゲハ Papilio maackii
種の保全状況評価[編集]
日本の以下の都道府県で、レッドリストの指定を受けている[2]。
脚注[編集]
- ^ “Papilio dehaanii” (英語). ITIS. 2012年5月10日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(カラスアゲハ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年5月10日閲覧。
参考文献[編集]
- 猪又敏男(編・解説)、松本克臣(写真)『蝶』山と溪谷社〈新装版山溪フィールドブックス〉、2006年6月、18-19,116-117頁。ISBN 4-635-06062-4。
- 森上信夫・林将之 『昆虫の食草・食樹ハンドブック』 文一総合出版、2007年、ISBN 978-4-8299-0026-0。
- 猪又敏男・植村好延・矢後勝也・上田恭一郎・神保宇嗣 日本産蝶類和名学名便覧