カライトソウ

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カライトソウ
カライトソウ、三ノ峰(福井県大野市)にて、2016年7月30日撮影
カライトソウ、三ノ峰(2016年7月)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : バラ亜科 Rosoideae
: ワレモコウ属 Sanguisorba
: カライトソウ S. hakusanensis
学名
Sanguisorba hakusanensis Makino[1]
和名
カライトソウ

カライトソウ(唐糸草、学名Sanguisorba hakusanensis Makino[1])は、バラ科バラ亜科ワレモコウ属分類される多年草の1[2]。種小名の「hakusanensis」は、両白山地白山を意味する[3]和名は、美しい雄蕊中国)渡来の絹糸に見立てたことに由来する[4]

特徴[編集]

草丈は30-100 cm[4]は斜め上または真上に伸び、上部が少し枝分かれし、緑色でほとんど毛がない[3]根茎は太い[5]根生葉側小葉は、4-6対[6]、羽状複葉[4]。小葉は楕円形-長楕円形[2]、長さ4-6 cm、縁に鋭い鋸葉がある[6]。葉の裏面は粉白色、10数対の隆起した側脈がある[6]。茎葉は小さい[5]花穂は長さ4-10 cmの細長い円柱形で垂れ下がる[4]。1-数個が散房状につき、淡褐色の綿毛が密生する[6]。白花品のものもある[2]。小花は紅紫色で直径が約1 mm[3]花弁はない[7]。雄蕊は6-12個、がく片よりも長く、長さ7-10 mm[6]、黒紫色の点状の葯が付き、雌蕊は1本[3]。葯は乾くと黄褐色となる[5]。花は花穂の上から下へと咲き進む[4]。がく片は筒状の楕円形、4稜があり、そりかえり、外面の下方に毛がある[3]。花期は7-9月[6]果実はそう果で、がく筒に包まれ、逆さ卵形で革質[3]染色体数は、2n=28(4倍体)[6]

分布と生育環境[編集]

白山の草地に生育するカライトソウ

日本固有種[2]本州中部地方日本海側飛騨山脈北部、白山から滋賀県三国山などにかけて[2])に分布する[4]赤坂山の山域で、この南限または西南限となっている[8]基準標本は白山のもの[2][6]。『花の百名山』(田中澄江著)で、飛騨山脈の爺ヶ岳を代表する花の一つとして紹介された[9]

飛騨山脈唐松岳の八方尾根(長野県北安曇郡白馬村)には、ワレモコウとの雑種と考えられているハッポウワレモコウが分布している[2]朝鮮半島に、変種のコウライカライトソウ(学名:Sanguisorba hakusanensis Makino var. coreana H.Hara)が分布している[5]

亜高山帯から高山帯にかけての砂礫地、岩壁、草地などのあまり乾燥しない場所[7]に生育する[2]ゴマシジミ幼虫が、葉を食草としている[10]

種の保全状況評価[編集]

以下の都道府県により、レッドリストの指定を受けている。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “カライトソウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2017年7月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h 豊国 (1988)、379頁
  3. ^ a b c d e f 前沢 (1970)、80頁
  4. ^ a b c d e f 林 (2009)、413頁
  5. ^ a b c d 佐竹 (1982)、184頁
  6. ^ a b c d e f g h 清水 (2014)、218-219頁
  7. ^ a b 小野 (1987)、455頁
  8. ^ 琵琶湖と生き物、山の植物 (PDF)”. 滋賀県. pp. 101. 2017年7月17日閲覧。
  9. ^ 田中 (1980)、292-295頁
  10. ^ 須田 (2012)、165頁
  11. ^ カライトソウ”. 岐阜県. 2017年7月17日閲覧。
  12. ^ 新潟県第2次レッドリスト(植物編・維管束植物)カテゴリー順・分類群 (PDF)”. 新潟県. pp. 10 (2014年7月31日). 2017年7月17日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]