カットラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

カットラス(Cutlass)は湾曲したを持つ、片手で扱う刀身が短いである。舶刀(はくとう)。

狭く障害物の多い帆船の甲板上での戦闘の取り回しに優れ、かつての帆船時代の海上戦闘や、海賊の斬り込みに好んで使用された。

海賊小説「宝島」の挿絵。右の人物が持っているのがカトラス

語源[編集]

元々はラテン語で小刀を意味する cultellus からナイフを意味する coltello という語が生じ、そこから幅広の短剣を指す16世紀のイタリア語 coltellaccio (「大きなナイフ」の意) が生じた。それが転訛してフランス語の coutelas (マチェーテに似た刃物) となった。現代フランス語でナイフを意味する語は couteau で、17世紀から18世紀ごろの英語では cuttoe とつづられたが、ここから英語の cutlass が派生した。

二次的意味[編集]

  • カットラス・フィッシュは熱帯魚の一種、タチウオ
    • 「タチウオ(太刀魚)」は太刀の様な形で、立ち泳ぎする(タチウオ科)。
  • オールズモビルカトラス/カトラス・カレー/カトラス・シュプリーム - ゼネラルモーターズの乗用車。
  • 魚の名にちなんで名付けられた米国海軍の潜水艦カットラス(SS-478)は第二次世界大戦中に造られ、後に台湾(中華民国)で使用された。
  • セスナ機のカットラスは、民間軽飛行機(単発エンジン航空機)。セスナ172(177)RGカットラス
  • カットラスVought F7U Cutlass)は米国海軍艦載機の一種。→F7U (航空機)
  • CUTLASSは、レーダーを使用して電離層を調査する研究所、Co-operative UK Twin Auroral Sounding Systemの頭字語:外部リンク:CUTLASS
  • シチズンカトラス(CITIZEN CUTLASS)は、1960年代から70年代に販売された高級薄型自動巻き腕時計。

架空の事象[編集]