カシオペヤ座ロー星

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カシオペヤ座ρ星[1]
Rho Cassiopeiae
星座 カシオペヤ座
視等級 (V) 4.59[1]
4.1 - 6.2(変光)[2]
変光星型 SRD[2]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 23h 54m 23.03246s[1]
赤緯 (Dec, δ) +57° 29′ 57.7733″[1]
赤方偏移 -0.000181[1]
視線速度 (Rv) -54.30 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -4.48 ミリ秒/年[1]
赤緯: -3.73 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 0.28 ± 0.21 ミリ秒[1]
Location of Rho Cassiopeiae.png
物理的性質
半径 450 R
質量 40 M
自転速度 29 km/s[3]
スペクトル分類 G2Ia0e [1]
光度 550,000 L
表面温度 7,500 ± 200 K
色指数 (B-V) +1.22[3]
色指数 (U-B) +1.12[3]
色指数 (R-I) +0.74[3]
金属量 110% Sun
別名称
別名称
カシオペヤ座7番星[1]
BD +56 3111[1]
FK5 899[1], HD 224014[1]
HIP 117863[1], HR 9045[1]
SAO 35879[1]
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カシオペヤ座ρ星(カシオペヤざローせい、Rho Cassiopeiae、ρ Cas)は、カシオペヤ座の方角にある黄色極超巨星である。地球からは約11,650光年離れているが、太陽の55万倍も明るいため、北半球では肉眼で見ることができる。平均すると絶対等級は-7.5であり、既知の恒星の中で最も光度が大きいものの1つである。直径は、太陽の450倍で約6億3000万kmである。黄色極超巨星は、宇宙でも最も珍しい恒星のタイプの1つであり、銀河系全体でわずか7個しか知られていないが、カシオペヤ座にはこの恒星の他に、カシオペヤ座V509星もある[4]。カシオペヤ座ρ星は単独星であり、SRD型の半規則型変光星に分類される[5]

観測[編集]

太陽の半径を1 R☉とすると、右から左に:ピストル星 (340 R☉)、カシオペヤ座ρ星 (450 R☉)、ベテルギウス (1000 R☉)、おおいぬ座VY星 (1420 R☉)

この恒星は1603年にヨハン・バイエルが著した星表ウラノメトリア』に収録されており、バイエル符号が与えられている。ジョン・フラムスティードが1712年に著した星表では、恒星は星座ごとに赤経の順に並べられ、この恒星には、カシオペヤ座7番星というフラムスティード符号が与えられている。

カシオペヤ座ρ星の光度は不安定であり、視等級は現在は4.5である。1946年には6等級まで暗くなり、温度は約4000Kまで下がった[6]。同様の爆発は1893年にも記録されており、カシオペヤ座ρ星はこのような爆発を約50年おきに繰り返していることが示唆される。この爆発は、2000年から2001年に再び起こり、地球質量の約1万倍[6]太陽質量の約3%に当たる物質を吹き飛ばし、これまで知られる最大のアウトバーストの1つとなった。2000年夏にはウィリアム・ハーシェル望遠鏡によって、数か月のうちに7000Kから4000Kまで温度が低下しているのが観測された。

これらの観測結果は、カシオペヤ座ρ星が核燃料のほとんどを消費し尽くしている証拠であり、既に超新星爆発しているがその光はまだ地球に届いていないか、近い未来に超新星爆発すると考えられている。近年の観測では爆発が同じ間隔で起こり続けていることから、この恒星は、これから1万年の間に太陽質量の20倍を失うと推定されている[7]

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r SIMBAD Astronomical Database”. Results for rho Cas. 2017年4月7日閲覧。
  2. ^ a b GCVS”. Results for rho Cas. 2017年4月7日閲覧。
  3. ^ a b c d 輝星星表第5版
  4. ^ http://jumk.de/astronomie/big-stars/v509-cassiopeiae.shtml
  5. ^ 『2008年 天文観測年表』 天文観測年表編集委員会、地人書館2007年11月20日、初版、175頁。ISBN 978-4-8052-0789-5
  6. ^ a b David A. Aguilar, Christine Lafon (2003年1月7日). “Press Release - Hypergiant Erupts”. Harvard-Smithsonian Centre for Astrophysics. 2009年4月10日閲覧。
  7. ^ Staff (2003年1月31日). “The William Herschel telescope finds the best candidate for a supernova explosion”. Particle Physics and Astronomy Research Council. http://www.ing.iac.es/PR/press/ing12003.html 2007年1月5日閲覧。 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]