オール・デッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オール・デッド
クイーン楽曲
収録アルバム世界に捧ぐ
英語名All Dead, All Dead
リリース
  • イギリスの旗 1977年10月28日
  • 日本の旗 1977年11月25日
ジャンルロック
時間3分10秒
レーベル
作詞者ブライアン・メイ
作曲者ブライアン・メイ
プロデュース
世界に捧ぐ 収録曲
シアー・ハート・アタック
(A-3)
オール・デッド
(A-4)
永遠の翼
(A-5)
ミュージックビデオ

オール・デッド」(原題 : All Dead, All Dead)は、イギリスのロックバンド、クイーンの楽曲。1977年に発売された6作目のオリジナル・アルバム世界に捧ぐ』のA面4曲目に収録された。ブライアン・メイ[1]によるバラード[2]リード・ボーカルもメイが担当した。また、ギターの他にもピアノの演奏も担当しており[3]、通常バンド内でピアノを演奏しているフレディ・マーキュリーバッキング・ボーカルのみの参加となっている。

歌詞・曲の構成[編集]

歌詞は恋人を失った悲しみを彷彿させるものとなっているが、メイが幼少期に飼っていた猫「Pixie」の死からインスピレーションを得たもの[4]。メイは、アイルランドの獣医・ノエル・フィッツパトリック英語版ポッドキャストにゲスト出演した際に「Pixieについて、本当に秘密を打ち明けられる親友として見ていた。僕には兄弟がいなかったから、Pixieは僕にとって最も近い存在だった」と語っている[5]

ピアノのイントロから始まり、曲の随所でドラムスベースが入ってくる以外は、ピアノの弾き語りで構成されている。間奏における初期の楽曲を彷彿させるギター・オーケストレーションが本作の特徴となっており、メイは「お気に入りのサウンドのひとつ」として挙げている[6]

なお、ピアノのイントロ部分には歌詞が存在するが、楽曲中では歌われていない[注釈 1]

ミュージック・ビデオ[編集]

2017年に『世界に捧ぐ 40周年記念スーパー・デラックス・エディション』のリリースに合わせて、猫のPixieが登場する本作のアニメーション・ビデオが公開された[1]

内容は、『世界に捧ぐ』のディスクジャケットに登場するロボットの内部を猫のPixieが歩きまわるというもの。アニメーション・ビデオの制作者は「ビデオに登場する猫は、ブライアンが見せてくれた子供の時に飼っていたというペットの写真にインスパイアされた。それに、同じように自分の猫たちに愛情を注いでいたフレディへの追悼にもなるんじゃないかな。」とコメントした[5]

リリース[編集]

本作は、1977年10月28日にイギリスで発売された6作目のオリジナル・アルバム『世界に捧ぐ』のA面4曲目に収録された。

2017年に『世界に捧ぐ 40周年記念スーパー・デラックス・エディション』のDISC 2「ロウ・セッションズ」に、マーキュリーによるリード・ボーカルをフィーチャーさせた音源「オール・デッド (オリジナル・ラフ・ミックス)」(英語: All Dead, All Dead (Original Rough Mix))が収録された[7]。リリース版とは一部歌詞が異なるほか、カットされた冒頭の歌詞が歌われている。なお、前述のアニメーション・ビデオには、マーキュリーがリード・ボーカルを担当したアレンジと融合した音源を使用したものも存在する。

クレジット[編集]

収録アルバム[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ただし、歌詞カードにはこの部分の歌詞も記載されている。

出典[編集]

  1. ^ a b “QUEEN、『News Of The World(邦題:世界に捧ぐ)』リリース40周年を記念し新規に制作した「All Dead, All Dead」アニメーションMV公開”. Skream! (激ロックエンタテインメント). (2018年2月14日). https://skream.jp/news/2018/02/queen_all_dead_all_dead_mv.php 2020年4月5日閲覧。 
  2. ^ “QUEEN、バラード曲を集めた約1時間の映像"Ballads"公開”. Skream! (激ロックエンタテインメント). (2018年4月10日). https://skream.jp/news/2018/04/queen_ballads.php 2020年4月5日閲覧。 
  3. ^ a b Letters April 03”. BRIANMAY.COM || THE OFFICIAL BRIAN MAY WEBSITE (2003年4月22日). 2020年4月5日閲覧。
  4. ^ “クイーン最大のヒット作『世界に捧ぐ』あなたが知らない10のこと”. Rolling Stone Japan (CCCミュージックラボ株式会社): p. 3. (2018年11月18日). https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29447/3/1/1 2020年4月5日閲覧。 
  5. ^ a b “ひとりっ子のブライアン・メイ「猫が親友だった」”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2020年4月1日). https://www.barks.jp/news/?id=1000180711 2020年4月5日閲覧。 
  6. ^ 吉田俊宏『世界に捧ぐ』(楽曲解説)クイーンユニバーサルミュージック、2011年。 
  7. ^ “クイーン『世界に捧ぐ』40周年、未発表音源含む豪華ボックスセットが登場”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2017年9月5日). https://www.barks.jp/news/?id=1000146497 2020年4月5日閲覧。