オーファン・ブラック 暴走遺伝子

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オーファン・ブラック 暴走遺伝子
Orphan Black
ジャンル
製作者 グレイム・マンソン
ジョン・フォーセット
出演者 タチアナ・マスラニー
ディラン・ブルース
ジョーダン・ガヴァリス
ケヴィン・ハンチャード
マイケル・マンド
マリア・ドイル・ケネディ
エヴリーヌ・ブロシュ
アリ・ミレン
クリスチャン・ブルーン
テーマ曲
作者
ツー・フィンガーズ
コンポーザー トレバー・ユーイル
カナダの旗 カナダ
言語 英語
シーズン数 3
話数 10
製作
製作総指揮 イヴァン・シュネーベルグ
デヴィッド・フォーティエ
グレイム・マンソン
ジョン・フォーセット
プロデューサー アレックス・レヴィーン
クレア・ウェランド
タチアナ・マスラニー
オーブリー・ニーロン
製作場所 カナダの旗 カナダオンタリオ州トロント
撮影監督 アーロン・モートン
放送時間 43分
製作会社 テンプル・ストリート・プロダクションズ
BBCアメリカ
ベル・メディア
放送
放送局 カナダの旗 カナダスペース
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国BBCアメリカ
放送期間 2013年3月30日 (2013-03-30) – present
外部リンク
Official Space website
Official BBC America website

オーファン・ブラック 暴走遺伝子』 (オーファンブラックぼうそういでんし、Orphan Black)は、カナダのケーブル局SPACEとBBCアメリカの合作により制作されたテレビドラマである。遺伝子操作クローン人間を扱っている[1]

主人公サラには自分と同じ顔をもつ人物が世界中に多数いるというドラマ設定となっており、主人公サラを演じるタチアナ・マスラニーは、母国語や階級階層等が異なる配役を含む多数の登場人物を同時に演じている。

北米では2013年3月30日から2013年6月1日にシーズン1(全10話)、2014年4月19日から2014年6月21日にセカンドシーズン(全10話)が放送され、April 18, 2015年4月18日から2015年6月20日にかけて3rdシーズン(全10話)が放送された。2016年には4thシーズンが予定されている[2]

日本では、2014年6月よりHuluにて第1話の先行配信を開始。8月よりシーズン1全10話の配信が開始され、同時に日本語版DVDの販売及びレンタルも開始された。2015年2月4日よりシーズン2の日本語字幕版が販売[3]

あらすじ[編集]

シングルマザーの主人公サラは生活に困窮しており、一人娘キラを養母ミセスSに預けざるを得ない経済状況にあった。売人をしている恋人ヴィックからコカインを盗み、これを売った資金を原資にキラと暮らそうと試みる。逃亡中、夜の駅にいくと、駅のプラットホームに、女性が自分の服や靴を脱いで、それらをたたみ、バックとともにプラットホームに置いている現場に遭遇する。女性は電車に飛び込もうとしていた。サラがその女性をみると、自分と瓜二つの顔をしていた。自殺を止めるまもなく、結局、女性は電車に飛び込んで即死。サラは女性のバックをこっそり持ち出すと、中には免許証や多額の現金や自宅の鍵が入っていた。サラは孤児であったが、血は繋がらないが一緒に育てられたフェリックスを兄弟のように慕っており、フェリックスを死体安置所に行かせ、飛び込み自殺した死体はサラで間違いないと嘘の証言をさせる。免許証から自殺した女性の名前がベスであり、自宅に行くと高級マンションに住み高級車に乗っていることがわかる。これで経済的に余裕ができ、キラと一緒に暮らすことができると思い、サラはベスになりすまして生きていこうとする。

しかし、ベスになりすましたことをきっかけにサラは様々な事件に巻き込まれていく。

登場人物[編集]

サラとそのクローンたち[編集]

  • クローンは全員、1984年生まれの設定である。出生地がそれぞれ異なるために英語に訛りがある個体もいる。
サラ・マニング(Sarah)
演 - タチアナ・マスラニー/吹き替え:福圓美里
主人公であるシングルマザー。前科があり無責任な一面を持つが、まともな生活を送りたいと望んでいる。
自殺したベスに成り代わっている。
イギリスロンドンで生まれ、育ての親であるアイルランド人のミセスSにフェリックスとともに育てられ、後に北米に移住した。
なお、マスラニーは、サラ以外にもクローンの役を演じている。
エリザベス・"ベス"・チャイルド(Beth)
演 - タチアナ・マスラニー
カナダ生まれ。捜査中に誤って一般の民間人とされるマギー・チャンを射殺した過去を持つ女刑事。カーチャとの接触によりクローン狩りの存在を知った。
彼女の自殺およびサラによる成り代わりが物語の起点となる。
カーチャ(Katja)
演 - タチアナ・マスラニー
クローンの一体であるドイツ人女性。髪を赤く染めている。サラが2番目に会ったクローン。
アリソン・ヘンドリクス(Alison)
演 - タチアナ・マスラニー
カナダ生まれ。サラが3番目に会ったクローン。息子達のサッカークラブを支援し、平凡だが幸せな生活を送っていた主婦。サラはアリソンを「サッカーママ」と呼んでいる。
夫ドニーとの間に子供が出来ず、ジェンマとオスカーという2人の養子がいる。
コシマ・ニーハス(Cosima)
演 - タチアナ・マスラニー
アメリカサンフランシスコ生まれ。サラが4番目に会ったクローン。発生進化学を専攻する。UCバークレーで学士号を取得後、現在はミネソタ大学の博士課程大学院生。自らの出生の謎を突き止めるべくクローンたちに協力する。
ヘレナ(Helena)
演 - タチアナ・マスラニー
イギリスロンドン生まれでウクライナ国籍。クローンを狙う金髪の暗殺者。
レイチェル・ダンカン(Rachel)
演 - タチアナ・マスラニー
イギリスケンブリッジ生まれ。サラたちに協力を申し出る謎の金髪女性。

クローンたちの周囲の人物[編集]

  • クローンにはモニターと呼ばれるクローンの日常生活を監視する人物がいるが、誰がモニターに指示を出しているのか、そしてどの登場人物がどのクローンのモニターであるかは、物語が進行していくに従い徐々に明らかになる。クローンの中には、周囲の身近な人間にモニターがいるのではないかと疑心暗鬼になるものもいる。
フェリックス
演 - ジョーダン・ガヴァリス/吹き替え:比上孝浩
サラの義弟で、辛辣な人物。芸術家を自称しているが、なかなか売れず、男娼をしている。
ポール
演 - ディラン・ブルース/吹き替え:堀江一眞
ベスの同棲相手。コンサルティング会社勤務ということになっているが、実は元軍人。
ミセスS
演 - マリア・ドイル・ケネディ/吹き替え:宮寺智子
サラとフェリックスの養母で、サラが12歳の時にロンドンから家族そろって渡米した。
無軌道な人生を送るサラを突き放しつつも、内心は彼女のことを心配しており、サラの娘であるキラを育てている。
キラ
演 - スカイラー・ウェクスラー/吹き替え:橋爪紋佳
サラの娘。幼いながらも観察力と怪我からの回復力に長けている。
ヴィック
演 - マイケル・マンド/吹き替え:石狩勇気
サラの元彼である、麻薬の売人などで生活を立てているチンピラ。
アーサー・"アート"・ベル
演 - ケヴィン・ハンチャード/吹き替え:影平隆一
ベスの同僚刑事。
アンジェラ・"アンジー"・ディーンゲリス
演 - インガ・カドラネル
ベスに代わるアートの新しい同僚。
ドニー・ヘンドリクス
演 - クリスティアン・ブルーン
アリソンの夫。
エインズリー
演 - ナタリー・リシンスカ/吹き替え:大津愛理
アリソンの近所に住む主婦。クローン狩りやモニターのことで不安定な精神状態をみせるアリソンのことを親身に心配している。
リーキー博士
演 - マット・フリューワー/吹き替え:影平隆一
ネオリューション運動(Neolution Movement)を提唱する科学者。ダイアド研究所(The Dyad Institute)を主宰。
デルフィーヌ
演 - エベリン・ブローシュ/吹き替え:大津愛理
コシマの大学院での仲間。ネオリューション運動(Neolution Movement)に関心を持つ。
オリビエ
演 - デビット・リッチモンドベック
ポールにベスを監視するよう命じる男。尻尾がはえており、ヘレナに切断された。
トーマス
演 - ダニエル・カッシュ
ヘレナを洗脳・調教し、クローン狩りを命じる男。
アメリア
演 - メラニー・ニコルスキング
何人かのクローンの(遺伝子上ではなく)出生上の母。

用語[編集]

ダイアド研究所(The Dyad Institute)
ダイアドグループの一組織であり、バイオテクノロジーの研究開発を行い、ネオリューション運動によって人間の進化と科学の発展を促進を設立目的とする。1918年設立。従業員数は全世界に27,000人。何らかの形でサラを含めたクローンの作成に関与している。
プロレシアン(The Prolethean)
合成生物学が神の名と意志の下になされるべきだとする過激な宗教組織。クローン狩りに関与していると思われる。

エピソード[編集]

各話の英語原題はチャールズ・ダーウィンの『種の起源』からの引用である。

シーズン1[編集]

日本語タイトル 原題 概要
1 入れ替わった人生 Natural Selection 約10ヶ月ぶりに故郷へ舞い戻った女性サラ。駅のホーム自分と瓜二つの女性に出会う。
2 暗殺者の影 Instinct 実は刑事だったベスになりすましたサラは、生前に彼女が起こした不祥事の聴聞会で証言することに。
3 クローン・クラブ Variation Under Nature アリソンやコシマたちから、自分たちがクローンであることを知らされたサラ。
4 ヘレナ Effects of External Conditions 一度は娘キラを連れて逃亡しようと考えたサラだったが、アリソンたちのためにも刑事を続けることを決意する。
5 偽りの日々 Conditions of Existence これ以上ベスのふりを続けるのは難しいと感じたサラは、思い切って警察を辞職する。
6 ホーム・パーティ Variations Under Domestication ポールとお互いに正体を明かしたサラ。だが、どうやら彼はクローン人間のことなど一切知らないようだ。
7 ネオリューション Parts Developed in an Unusual Manner 新しい友人デルフィーヌを介して、科学者リーキー博士と知り合ったコシマ。
8 試される絆 Entangled Bank クローン殺しの犯人として追われる身になったサラは、フェリックスの部屋に身を寄せる。
9 特別な子 Unconscious Selection 車に轢かれて病院に搬送されたキラだが、奇跡的にも傷は浅かった。そればかりか、驚くほどの早さで回復。
10 浮かび上がる過去 Endless Forms Most Beautiful 突然現れた生みの母親から衝撃的な事実を聞かされたサラ。だが、ミセスSやフェリックスらと共に警察に逮捕されてしまう。


シーズン2[編集]

日本語タイトル 原題 概要
1 闇の探求 Nature Under Constraint and Vexed 何者かに娘キラを連れ去られたサラ。娘を必死で探すなか二人の男に襲われるが何とかその場を切り抜ける。リーキー博士が登壇するイベントにレイチェルが出席することを知ったサラは、キラの手掛かりを探すため会場に潜り込む。しかし、レイチェルの元に娘はいなかった。サラはアートから、先日襲ってきた男たちが、プロレシアンズであることを聞く。
2 晴れない疑惑 Governed by Sound Reason and True Religion キラからの電話をうけGPSを頼りにサラとアートはモーテルへ。アートが目を離した隙にサラが何者かに連れ去られる。到着した山小屋でミセスSがキラを保護していた。ミセスSは自分たちが何者かに狙われていることに気づきキラを連れて逃げたというが、サラはミセスSの言動に不審を覚える。一方、病院から連れ去られたヘレナはプロレシアンズに捕らわれていた。
3 儀式 Mingling Its Own Nature With It 山小屋から逃げたサラは、キラとフェリックスと共に空き家に身を寄せる。そこはサラの昔の男、キラの父親カルの家であった。その夜突然カルが家に戻り、娘キラと初対面することに。一方、自分と同じ病気を持つクローン、ジェニファーの死体から病気の手掛かりを見つけようとするコシマ。ひとり疑心暗鬼のアリソンは、酒と薬の過剰摂取で舞台本番中に失神してしまう。
4 たぐられる糸 Governed as It Were by Chance ミセスSが全ての謎を解く鍵を握っていると確信したサラは、フェリックスと共にミセスSの正体を探るため実家に戻る。ミセスSが保有する資料から、謎の写真に写るLEDA研究の科学者たちが大火災により焼死したことを知る。しかし、LEDA研究のリーダー、ダンカンは火事の直前に失踪していた。ダンカンがレイチェルの育ての親であることを知ったサラは、レイチェルの家に忍び込むが・・・。
5 姉妹 Ipsa Scientia Potestas Est 危ういところをヘレナに助けられたサラ。用心棒をヘレナに殺されたレイチェルは後任としてポールを指名する。ヘレナの卵子を受精させたプロレシアンズは、受胎のため彼女を必要としていた。そんな中、LEDA研究のリーダー、ダンカンが生存していることがわかる。一方、アートに保護されていたヘレナが失踪。サラとアートはヘレナの後を追いレイチェルのマンションにたどり着く。
6 LEDA研究 To Hound Nature in Her Wanderings サラは手掛かりをたよりにミセスSを探し出し、ミセスSに保護されているLEDA研究のリーダー、ダンカンから一連の事の発端を聞く。研究者ダンカン夫妻は、軍に採用されクローン胚の作製に成功するが、倫理違反で研究は打ち切られた。その後下請け業者のダイアド研究所がLEDA研究をのっとり夫妻に研究を強要し、あげくリーキー博士が妻スーザンを殺害したのだという。
7 ひとつの終り Knowledge of Causes, and Secret Motion of Things ミセスSとサラはリーキー博士が関わる一連の事件をダンカンの娘であるレイチェルに知らせ、リーキー博士とレイチェルの仲を裂こうとする。一方、アリソンがいるリハビリセンターの親子面会日に自分が知らずにリーキー博士の手先となっていたことを知るダニー。ダイアド研究所から追放されたリーキー博士を捕まえたダニーは、真相を追究しようとリーキー博士に詰め寄るが...。
8 トニー Variable and Full of Perturbation" トランス・ジェンダーのクローン、トニーがベスを頼りにアートとフェリックスの前に現れる。理由は、トニーの相棒サミーが何者かに殺害される直前に、彼(彼女)にベスへの伝言を託したからだ。その伝言によりサミーとポールが陸軍と繋がりがあることがわかるが、現在ポールはレイチェルの元を離れ行方不明だ。そんな中、レイチェルはデルフィーヌを使いダンカンとコシマを引き合わせる手はずを整える。
9 受胎 Things Which Have Never Yet Been Done コシマの病気を治すためキラの骨髄が必要であることを聞かされ、サラはキラの骨髄をダイアド研究所に提供することに承諾する。プロレシアンズに戻ったヘレナは、グレイシーから、ヨハンソンがプロレシアンズの女性たちを使って自分とヘレナの遺伝子を持つ子どもを増やそうとしていることを聞き、ヨハンソンを殺害し脱走。骨髄摂取手術を終えたキラはレイチェルにさらわれてしまう。
10 カストール By Means Which Have Never Yet Been Tried 娘を助けるため自身の身体をダイアド研究所に提供するサラ。そんな中、LEDA研究の暗号を解く鍵を明かさぬままダンカンが自殺する。サラとキラは陰の組織“トップサイド”のマリオンの助けを借りダイアド研究所から脱出する。翌日マリオンを訪ねたサラは、LEDA研究から派生して軍が男性クローンを造ることを目的に組織した“カストール研究”の存在を知る。

シーズン3[編集]

日本語タイトル 原題 概要
1 脅威 The Weight of This Combination
2 一時的な犠牲 Transitory Sacrifices of Crisis
3 あまりに複雑で犠牲の多い実験 Formalized, Complex, and Costly
4 新たな防衛装備 Newer Elements of Our Defence
5 過去の失望の傷跡 Scarred by Many Past Frustrations
6 戦いの苦悩 Certain Agony of the Battlefield
7 恐怖と憎悪の社会 Community of Dreadful Fear and Hate
8 目的において冷酷、手段において狡猾 Ruthless in Purpose, and Insidious in Method
9 破錠した未来の幻影 Insolvent Phantom of Tomorrow
10 これから綴られる歴史 History Yet to Be Written


シーズン4[編集]

日本語タイトル 原題 概要
1 The Collapse of Nature"
2 Transgressive Border Crossing
3 The Stigmata of Progress
4 From Instinct to Rational Control
5 Human Raw Material
6 The Scandal of Altruism
7 The Antisocialism of Sex
8 The Redesign of Natural Objects
9 The Mitigation of Competition
10 From Dancing Mice to Psychopaths

スタッフ[編集]

日本での放送・視聴環境[編集]

  • 2014年11月6日より、Dlifeにて11月8日21:00より日本初放送が開始された[4]
  • シーズン1については、2014年6月3日からのHuluでの第1話先行配信を皮切りに、8月よりシーズン1全10話の配信を開始。DVDは2014年8月2日からレンタル、8月6日から販売を開始した。
  • 第1話「入れ替わった人生/Natural Selectionは無料配信されている。

受賞歴[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

Dlife サタデーナイトドラマ 土曜 21:00枠
前番組 番組名 次番組
オーファン・ブラック 暴走遺伝子
シーズン1
(2014年11月8日 - 2015年1月10日)