オーデュボンの祈り

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オーデュボンの祈り
著者 伊坂幸太郎
発行日 2000年12月
発行元 新潮社
ジャンル 推理小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 346
コード ISBN 4-10-602767-4(単行本)
ISBN 978-4-10-125021-2(文庫)
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オーデュボンの祈り』(オーデュボンのいのり、a prayer)は、伊坂幸太郎による推理小説。作者のデビュー作であり2000年に新潮社から出版され、同年の第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した。

2004年ラジオドラマ化、2009年に漫画化、2011年には舞台化された。

概要[編集]

  • 仙台との関わりが深く、話の中にこまめに登場する(支倉常長など)。これらの仙台近辺を利用した語り口は、伊坂の後の作品にも受け継がれている。
  • ジョン・ジェームズ・オーデュボンのリョコウバトの話が多用され、世界観の構築に役立てられている。なお、このリョウコバトについては、著者が幼い頃に読んだというドラえもんの物語が影響していると、自身のエッセイで語っている。またカオス理論の説明などもされており、初期値鋭敏性など学術的な用語を利用している。
  • 未来を推察し話す案山子は『古事記』に登場しており、非常に古いモチーフも用いている。(本人は否定している)[要出典]

内容[編集]

主人公、伊藤のコンビニ強盗から物語は始まる。伊藤は気付くと、見知らぬ島にたどり着いていた。その島は荻島といって、江戸時代以来外界から鎖国をしているという。島には、嘘しか言わない画家や、島の法律として殺人を許された男、未来の見える、人語を操る案山子などがいた。

しかし伊藤が来た翌日、案山子はバラバラにされ、頭を持ち去られて死んでいた。伊藤は「未来がわかる案山子はなぜ自分の死を阻止できなかったか」という疑問を持つ。 住民から聞いた「この島には、大切なものが最初から欠けている」という謎の言い伝え。 案山子の死と言い伝いの真相を追う伊藤の数日間を描く。

主な登場人物[編集]

伊藤
この話の主人公。コンビニ強盗を犯し逃走中だったが、知らぬ間に荻島に連れてこられた。伊坂の著書『重力ピエロ』に数年後と思しき姿で登場し、主人公「泉水」との会話シーンがある。
案山子(優午)
この話の鍵を握る存在。未来を予知できる。
城山
人を痛めつけるのが趣味の、恐ろしい男。主人公も被害に遭いそうになった。警察官で、コンビニで強盗をしようとした伊藤を逮捕する。
日比野
主人公に島を案内した男。適当で、人の話をあまり聞かない。
島で唯一船を所有し、外に出られる人間。見た目が熊にそっくりらしい。色々となぞが多い男。
園山
嘘しか言わない画家。何を聞いても嘘しか言わない。
静香
主人公の元恋人。
主人公の祖母
既に死んでいる設定だが、描写が多い。
曽根川
もう一人の、島の来訪者。主人公より前に来ていて、轟と何かあるらしい。
拳銃を所持しており、島で唯一殺人を許された男。不思議な男である。詩をよく読んでいる。
田中
ジョン・ジェームズ・オーデュボンリョコウバトの話を伝えている人物。優午と仲がいい。足が悪い。

単行本[編集]

第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、2000年12月、新潮社より単行本が発売された。しかし、作者がまだ無名であったため、あまり売れずに初版のみで絶版になった。現在では入手困難だが、文庫化の際に、原稿用紙150枚分を削除するという大掛かりな改稿が行われているため、入手したいファンが絶えず、高値で取引されている。

ラジオドラマ[編集]

NHK-FMの「青春アドベンチャー」枠にて2004年4月12日 - 4月16日および4月19日 - 4月23日にかけてラジオドラマが放送された。全10回。NHK名古屋放送局制作。 ,,,出演,,,

漫画[編集]

2009年に漫画化されている。

舞台化[編集]

石井光三オフィスプロデュースにより2011年9月30日から10月12日にかけて世田谷パブリックシアターにて舞台化作品が上演された(ほか、地方公演あり)。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]