オンドゥル語

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オンドゥル語(オンドゥルご)は、テレビドラマ『仮面ライダー剣』の登場人物が使用する言語[1]として、インターネット上で創出されたインターネットスラングの一つ。

仮面ライダー剣』において、椿隆之演じる主人公・剣崎一真が発した滑舌の悪い台詞回しを元にして、一部の視聴者の遊びで考え出された空耳ネタである。『仮面ライダークウガ』におけるグロンギ語のような公式設定ではない。ただし後述のように、公式サイドや役者当人達がオンドゥル語を取り上げる機会があり、こういったインターネットスラングが存在するという事実自体は認知されている。また、『仮面ライダー剣』とは無関係の作品でも、聞き取りにくい言葉はオンドゥル語と呼ばれることもある。なおオンドゥル語の表記には半角カナを使うことが多い[1]

由来[編集]

オンドゥル語遊びの発端およびその名前の由来は、『仮面ライダー剣』第1話で、主人公の剣崎一真(仮面ライダーブレイド)が先輩の橘朔也(仮面ライダーギャレン)に対して言った「本当に裏切ったんですか!?」という台詞が、滑舌が悪かったため視聴者の多くには「オンドゥルルラギッタンディスカー!?」と聞こえた事にある[1]。これがまずLivedoor したらば掲示板で、次いで匿名掲示板大手の2ちゃんねるで面白がられ、インターネットコミュニティに広がった。

この台詞のほか、第3話での橘の台詞も発音が不鮮明だったためオンドゥル語とされた[1]。その後「剣崎一真は実はオンドゥル星の王子で、本名はオンドゥル8世」という破天荒かつ非公式な設定が一部のファンの間で創作され、それ以降の聞き取りづらい台詞もオンドゥル語と呼ばれるようになる。

台詞が聴き取りづらくなった理由には、当時剣崎役の椿隆之の俳優キャリアが短かった(2001年に俳優デビュー)ことや、序盤の脚本には糾弾などで叫ぶシーンが多かったこと、敵に殴打されている場面での台詞であることなどが挙げられる。

ただしそれ以降のオンドゥル語は、無理な解釈をしたり実際には聞こえない音を加えるなどして、滑舌の悪さよりも聞き間違えた台詞の滑稽さを強調したものも多い。さらに剣崎役の椿の滑舌も徐々に良くなっていったため、番組後半になるころには、「でたらめを言うな」などのごく普通に聞き取れる台詞の他、橘や睦月の発する尋常でない悲鳴も、MADムービー等のネタとして頻繁に使われることになった。

また、オンドゥル語を表記する際に以下の顔文字を使用することがある。

( 0w0) … 仮面ライダーブレイドを表す。通称「ケンジャキ、オンドゥル、王子」
( 0M0) … 仮面ライダーギャレンを表す。通称「ダディ」
( 0H0) … 仮面ライダーレンゲルを表す。通称「ムッキー」
(<::V::>) - 仮面ライダーカリスを表す。通称「ムッコロ」

公式側の認識[編集]

「オンドゥル語」は以下のとおりキャストや製作側にも広まっている側面がある。

一覧[編集]

以下は『仮面ライダー剣』本編の台詞のうち、一部のファンによってオンドゥル語と呼ばれているものの一覧だが、劇中の特に滑舌の悪い台詞は個々人によって違った聞き取り方をしている場合もあり、この一覧での表記は一例である。

また冒頭にも記した通り、この一覧にある台詞が万人に必ずしもオンドゥル語として認められるわけではない。掲示板等でネタにされる時は半角カナで表記されることが多い。

オンドゥル語
(意味)
発言者 登場話 備考
ナナセンニジュッキロ!
(南西20キロ!)
広瀬栞 第1話
クサムカァ! キサムァガミンナウォー!
(貴様か! 貴様がみんなを!)
剣崎一真
ナズェミデルンディス!
(なぜ見てるんです!)
アンデッドとの戦いで一方的にやられている状態の自分を遠くから静観しているのみのギャレンに対して放った。
オンドゥルルラギッタンディスカー!
(本当に裏切ったんですかー!)
俳優達の発している言葉が「オンドゥル語」と呼ばれるようになったきっかけとなったセリフ。
アンダドーゥレハ! アガマジャナカッタンテェ゙…ウェ!
(あんたと俺は、仲間じゃなかったんで…ぐぇ!)
オレノジャマヲスルナラカタイップロポッポデロ!
(俺の邪魔をするならたとえこのBOARDでも!)
橘朔也
クサァ!
(橘!)
烏丸啓
ダディャーナザァン!
(橘さん!)
剣崎一真 第1話以降 同義語で「タチャバラサン!!」「タチュバラサン」「タチュバナサン」「タチバンサン」などがある。
この語により橘朔也を愛称で「ダディ」と呼ぶこともある。
ウェイー!
(うわー!、うぉー!)
戦闘時の掛け声[3]。これを掛け声の一種としてオンドゥル語ではないと判断される場合がある。
ヘシン!
(変身!)
剣崎一真ほか 同義語で「ヘンジン!」「ハイジン!」「スシッ!」がある。
チョチョウ!
(所長!)
橘朔也ほか
ヒトニウラギラリタニタタカッチタノカ
(人に裏切られるために戦ってたのか)
剣崎一真 第2話
!ダシヤハ、ゥオ 相川始 アンデッド語であり厳密にはオンドゥル語とは言えないが、一部のファンにはオンドゥル語として扱われている
ナニヲジョウコニズンドコドーン!
(何を証拠にそんなことを!)
剣崎一真 第3話
ウゾダドンドコドーン!
(嘘だそんなことー!)
アンナルンゲナデャカール!
(あんな悪人何故庇う!)
橘朔也
オデノカラダハボドボドダ
(俺の体はボロボロだ)
スーパーヒーロー大戦』のスピンオフ作品、『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大変 〜犯人はダレだ?!』にて建物が爆発する際に速水がこのセリフを何故か言っていた。(これは、速水の役が橘を演じていた天野浩成だった為。)
ワーチョマーチョマチョナチョノーン?
(まーた間違いじゃないのー?)
剣崎一真 食事中のシーンなので食べながら喋った結果こうなった可能性がある。
ダリナンダアンタイッタイ
(誰なんだあんた一体)
剣崎一真 第4話
シゴネツダ
(すごい熱だ)
第5話
オマエ、ドウシテドンドコド
(お前、どうしてそんなこと)
ナニイテンダ
(何を言ってるんだ)
橘朔也
ディオバスティオ
(手を出すなよ)
相川始
ジカンガナリタッルルラロー!
(時間が無いと言っているだろう!)
オレァクサムヲムッコロス!
(俺は貴様をぶっ殺す!)
第6話 [4]
ヒドォオヂョグッテルトヴットバスゾ!
(人をおちょくってるとぶっ飛ばすぞ!)
橘朔也 第7話
ショットォ!
(所長!)
剣崎一真 第8話
ウシロニハラガタッテイル!
(無性に腹が立っている!)
ケッチャコ…
(決着を…)
相川始
オレァキサマノヨウナヤツヲブツノメシタイ!
(俺は貴様のような奴をぶちのめしたい!)
カジャラ
((それが目印にならない)かしら)
広瀬栞 第10話
コレガ、トウキョウアンデッド
(これが、上級アンデッド)
剣崎一真 第11話
ニゴリエースハオレノモノダー!
(カテゴリーエースは俺のものだ!)
橘朔也 第12話
パンツハワタサン!
(そいつは渡さん!)
タカラヅカニコワイガ、アマッタレナフルァ!
(確かに恐いが、甘ったれだよ俺は!)
一之瀬仁
アンギョンワダ!
(相手は俺だ!)
剣崎一真 第13話
ヌゲタカ
(逃げたか)
チカローイラギレバイツデモワタシノモトヘコイ!
(力を得たければいつでも私のもとへ来い!)
伊坂 第14話
ザヨゴー!
(小夜子ー!)
橘朔也 第14話
第15話
カテキヲウツ!
(仇を討つ!)
第15話
ノリナンダナ
(無理なんだな)
剣崎一真 第16話
ナンドル?
(なんだ?)
相川始
シラーンィクワァーン…
(知らないか…)
剣崎一真 第17話
オッペケテンムッキー!
(追っかけて、睦月ー!)
スーパーのおばちゃん(演:須永千重 発言者はメインキャストでなく、エキストラ
ゲゲゲ!
(剣崎!)
橘朔也 第19話
キミハタダタダ!
(君は手を出すな!)
第21話
ギャレン、スギナワレテハオマエラ
(ギャレン、次の相手はお前だ)
相川始
ニンゲガドンドアンデトモドキニナッチマイワス
(人間がどんどんアンデッドもどきになってしまいます)
剣崎一真 第24話
ソノマシンカラリロ
(そのマシンから降りろ)
橘朔也 第25話
コンナトコロデ、コドモタチニイワナイ!
(こんな所で、もたもたしている暇はない!)
第28話
オレダッテトゥッチンサレタラクヤシイ
(俺だって人質にされたら悔しい)
第40話
コロモノコロカラヒーローニアコガリチタ!
(子供の頃からヒーローに憧れてた!)
剣崎一真 丸大食品 仮面ライダー剣ソーセージ CM
ジカイモミテグデナイドォ、オデノガダダバボドボドダァ!
(次回も見てくれないと、俺の体はボロボロだ!)
橘朔也 スーパーヒーロータイムED 天野浩成(橘朔也役)のトーク
キーガアスゥクカ…
(君がアスム君か…)
剣崎一真 『仮面ライダーディケイド』第30話
オレハケンジャキカズゥアダ
(俺は剣崎一真だ)
コォセカイヲホトウニスクタイカ?
(この世界を本当に救いたいか?)
ツイニ、ハジャッタカ…
(遂に、始まったか…)
オマエタッチャナカカンチガイシテルヨォダ
(お前たちは何か勘違いしているようだ)
『ディケイド』第31話
ホートォノテキァダイショッカデアナイ
(本当の敵は大ショッカーではない)
チガーナ
(違うな)
アポロガイストハセカイノウィゴーォサラニカソクサシェテイタニスギナイ
アポロガイストは世界の融合をさらに加速させていたに過ぎない)
カーズマガキエタノハツカサ、オマエノセイダ
(カズマが消えたのは士、お前のせいだ)
ここでの「カズマ」は、『ディケイド』における「ブレイドの世界」の人物剣立カズマを指す。
フントゥニセカイヲスクインナラ、コォセカイカァリケイドヲハイジョスゥシカナイ
(本当に世界を救いたいんなら、この世界からディケイドを排除するしかない)
ソムソムセカイガユーゴーハジメタォハ、リケードハターンジョーシタカァナンダ
(そもそも世界が融合を始めたのは、ディケイドが誕生したからなんだ)
コォーセカイカアデッテユケ
(この世界から出ていけ)
オレァケンジャキカズマ
(俺は剣崎一真)
マータノナヲ、カメーライダーブレード
(またの名を、仮面ライダーブレイド)
ヘーシン…
(変身…)
ドースル、デティクノカ?
(どうする、出ていくのか?)
ウー、ウェー!
(うー、うおー!)
オマエノセカイノナカムハムゴロシニディケルノカ
(お前の世界の仲間は見殺しにできるのか)
ツカサァセッカイヲミステタ
(士は世界を見捨てた)
コーナッタラワレワレノチカラデケッサルノミ
(こうなったら我々の力で消し去るのみ)
リケード、オマエヲタォッス
(ディケイド、お前を倒す)


派生[編集]

『仮面ライダー剣』の登場人物に、オンドゥル語にちなんであだ名が付けられている。もちろん公式設定ではなく一部のファンによるもの。以下はその一例である。

  • 剣崎一真…王子(一部のファンから「オンドゥル星の王子」という設定をつけられたため)、ケンジャキ
  • 橘朔也…ダディ(「ダディャーナザァン〈橘さん〉」から)また一部の人から「謎の男」とも呼ばれている
  • 相川始…ムッコロ(「オレァクサムヲムッコロス〈俺は貴様をぶっ殺す!〉」から)
  • 上城睦月…ムッキー(「オッペケテンムッキー〈追いかけて、睦月!〉」から)
  • 広瀬栞…ヒロシ(「ヒロシザン〈広瀬さん〉」から)

『仮面ライダー剣』で使用されている歌の中で、実際の歌詞とは違う言葉に聞こえる部分もオンドゥル語と解釈され、それらの歌にもあだ名が付けられている。

  • 初代OP「Round ZERO〜BLADE BRAVE」…ウェーイ(最後の「BLADE BRAVE」がそう聞こえる)
  • 初代ED「覚醒」…小錦LOVE(冒頭「Gonna shake you up」がそう聞こえる)
  • 初代ED「覚醒」…ロリコンデブ(サビの「飛び込んでく」がそう聞こえる)
  • 2代目OP「ELEMENTS」…タカラミ剣(冒頭「心に剣」がそう聞こえる)
  • 2代目OP「ELEMENTS」…ゲンナリ叫ぶ声は(「ジレンマに叫ぶ声は」がそう聞こえる)
  • 2代目ED「rebirth」…辛味噌/転びそう/目から味噌(サビの最後「Got to be strong」がそう聞こえる。DVD6巻のトークで森本に「カラオケでは辛味噌と歌ってください」とネタにされていた)
  • 3代目ED「take it a try」…敵裸体/定期たらい(サビの最初がそう聞こえる)
  • キャラクターソング「wanna be strong」(歌:剣崎一真(椿隆之))…わらび草煮えたくない運命それ以上の現実 ドアラでGO!(サビの最初がそう聞こえる)

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 『現代用語の基礎知識2006』自由国民社、1213ページ
  2. ^ 再放送のお知らせ|椿隆之オフィシャルブログ「椿 隆之の奇抜!?」など。
  3. ^ 椿の掛け声は出演者達にも「ウェイ」「ウェイー」「ウェーイ」と聞こえており、森本らにも「ウェーイってどんな道 (Way) だよ(笑)」のようにネタにされており、椿本人も対談において「『ウェーイ』は僕の掛け声ですから」とネタにしている。ちなみにこの掛け声は椿が無心で発したものであり、意図的にそう言ったわけではない。ただし、2013年に発売された仮面ライダー バトライド・ウォーにおいては「ウェイ」と字幕が表示されている。
  4. ^ これは後に相川始を演じた森本亮治が自身のブログなどでネタにしている。