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オルバーン・ヴィクトル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オルバーン・ヴィクトル
Orbán Viktor
2025年、ホワイトハウスにて
生年月日 (1963-05-31) 1963年5月31日(63歳)
出生地 ハンガリーの旗 ハンガリーセーケシュフェヘールヴァール
出身校 エトヴェシュ・ロラーンド大学
オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ
前職 弁護士
所属政党 フィデス=ハンガリー市民同盟
配偶者 レーヴァイ・アニコー(1986年 - )
サイン
公式サイト orbanviktor.hu Orbán Viktor honlapja
ハンガリーの旗 ハンガリー共和国
第三共和国第4代首相
在任期間 1998年7月6日 - 2002年5月27日
大統領 ゲンツ・アールパード英語版
マードル・フェレンツ
ハンガリーの旗 ハンガリー共和国
第三共和国第8代首相
在任期間 2010年5月29日 - 2026年5月9日
大統領 ショーヨム・ラースロー
シュミット・パール
クヴェール・ラースロー(代行)
アーデル・ヤーノシュ
ノヴァーク・カタリン
クヴェール・ラースロー(代行)
シュヨク・タマーシュ
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オルバーン・ヴィクトルハンガリー語: Orbán Viktor ハンガリー語発音: [ˈorbaːn ˈviktor]1963年5月31日 - )は、ハンガリー政治家[1]。現在、フィデス=ハンガリー市民同盟党首。民主化運動の闘士として国内の改革派若手グループを率いた経験を持ち[1]、1998年から2002年まで首相を務め、2010年5月から16年に渡り二度目の首相を務めていた。

日本語表記において「オルバン[2]や「ビクトル」という表記揺れも見られるが[3]ハンガリー語は(日本語と同様に)短母音と長母音を区別し、エーケゼット付きの母音は必ず規則通りに長母音で発音されるため、日本外務省の公式サイトでも「オルバーン」と記載されている[4]

欧州における右派ポピュリズムの代表的な人物で16年間にわたってハンガリーを支配し[5]、対立するメディアを「フェイクニュース」と呼ぶなど[6]、その強権的な手法を倣ってるとされるアメリカ合衆国ドナルド・トランプ自身からも支持を受け[7][8]中国ロシアなど権威主義国家との関係も深かった[9][10]

概要

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国内最大政党であるフィデスの結党メンバーであり、中道右派中道勢力の交じるフィデスの党内体制にメスを入れることで自身の党内での権力集中を成功させ、かつ党綱領を古典的自由主義親欧州路線から右派イデオロギーを導入させて右派ポピュリズム政党に改編させた。

第二次政権以降のオルバーンは、そのポピュリズム的な政策を加速させ、オルバーンによる報道の自由の縮小、司法の独立の侵食、多政党制民主主義の弱体化[11][12][13]により、多くの政治学者や監視団体は、ハンガリーはオルバーンの在任中に民主主義の後退を経験したと主張している。また、ハイブリッド政府一党優位マフィア国家企業とオルバーンとのネットワークの構築としても特徴づけられる[14][15][16][17][18]

オルバーン首相は自身の政策を「非自由主義的なキリスト教民主主義」だとしている。その結果、フィデスは2019年3月、欧州人民党(EPP)から資格停止処分を受けた[19]。2021年3月、フィデスはEPPの細則における新たな法の支配の文言をめぐる論争の末にEPPを離脱[20]。 2022年7月の演説でオルバーンは、 「我々(ハンガリー人)は混血ではないし、混血にはなりたくない」[21][22]ヨーロッパ人種と非ヨーロッパ人種の混血を批判した。 2日後ウィーンで彼は、自分が話しているのは遺伝学ではなく文化についてであると明言した[23]。彼の在任期間中、ハンガリー政府は「非自由民主主義」に移行し、中国ロシアインドシンガポールイスラエルトルコなどの国々を統治のモデルとして挙げ、同時に欧州懐疑主義を促進した[24][25][26]

オルバーンの保守的ナショナリズムとも言われている政策や理念は「オルバニズム」(オルバーン主義)とも評され、彼の国家主義的で福祉国家的な経済政策や、経済政策における政見については「オルバノミクス」(アベノミクスレーガノミクスのような、人物の名前に〈ミクス〉を足した経済用語)とも評される。オルバーン政権は様々な批判や論争[27]、ひいては2024年3月に首相の弾劾決議案が提出される[28]など危機に瀕したものの、依然としてオルバーン体制は強固な執権者として国際的な影響力を高めており[29]スロバキアロベルト・フィツォ首相北マケドニアフリスティヤン・ミツコスキ政権など、強権的で権威主義的であると批判を受ける政権を「オルバーン化」ないしは「ハンガリー化」(オルバニゼーション、ハンガリアニゼーション)しているとしてオルバーンの名前を応用するメディアも少なくはない[30][31][29]

2013年8月と2019年12月に、日本を二度訪問している。

来歴

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ハンガリー中部のアルチュートドボズ(首都ブダペスト近郊)で貧しい家庭に生まれた。父は共産党員のエンジニアだった。少年時代はサッカー選手を目指し、国内有数のユースチームに属した。高校では、父親が関わっているハンガリー青年共産主義同盟(KISZ)の地方書記を務めた[32]。1981年に高校を卒業後、ハンガリー軍に入るも戒厳令下だったこともあって規律違反で何度も投獄されており、オルバンは軍隊での経験が「純真で献身的な共産主義体制の支持者」だった自身の政治信条を変えたと述べている[33]

民主運動家時代

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エトヴェシュ・ロラーンド大学(ブダペシュト大学)で法律を学び、在学中で東欧革命前夜の1988年、青年組織「フィデス」の設立に参画し、社会主義共産主義体制への抵抗運動を始める。1989年6月、ハンガリー動乱で失脚、処刑されたナジ・イムレの再埋葬式で、「共産主義と民主主義は併存し得ない」と社会主義政権打倒を訴える演説を行い、民主化の旗手として名を高めた[2][34]

政治家時代

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米国のジョージ・W・ブッシュ大統領と(2001年)

1989年10月23日共産党政権崩壊によるハンガリー共和国建国後、1990年の総選挙でフィデス=ハンガリー市民同盟から立候補し、当選。1993年には同党の党首に就任した。1990年代半ばの党内抗争で自党を離脱したグループが当時の中道左派政権に合流すると、オルバーンはフィデスを右派政党へ転換させた。宗教に無関心だったのが、1990年代後半にキリスト教教会へ通うようになったのも、右派層の支持獲得のためとみなされている[2]

1998年の総選挙でフィデスが勝利すると、中道右派政党との連立政権で首相に就任した。当時35歳で、ヨーロッパ最年少の首相であった。2000年に党首の職を辞し、後任にはクヴェール・ラースローが就いた。2002年の総選挙では過去最多の議席数を確保したが、社会党に僅差で敗れ退陣した。2003年にフィデス党首に復帰したが、2006年の総選挙でも社会党に敗れた。

再執権後

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しかし、その後の経済危機で左派連立政権が崩壊するなど混乱があり、2010年4月の総選挙でフィデスは議会の3分の2の議席数を確保する地滑り的勝利を収めた。同年5月29日に、8年ぶりに首相に就任した。

2014年4月6日の国民議会選挙において、フィデスは圧勝し、オルバーンは首相に再選された。2018年4月8日の国民議会選挙英語版でも圧勝。2022年4月3日の国民議会選挙でも与党が勝利し、同年5月16日に通算5期目の政権がスタートした[35]

公共事業の多くがオルバーンに近い企業に発注され、金額の一部がフィデスへの裏金になっていると報道されている。欧州不正対策局(OLAF)が不正を指摘したケースもあるが、検事総長が政府に任命されるハンガリー検察は捜査をほとんど行っていない[36]

2020年3月30日、ハンガリー議会において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行拡大へ対応するための措置として、首相の権限を期限を定めず大幅に拡大する法案が可決される[37]。しかし、国内外から「独裁的」と批判されたこともあって同年6月16日に議会で撤廃された[38]

米国のドナルド・トランプ大統領と(2025年)

2024年3月、米国のドナルド・トランプの別荘(マー・ア・ラゴ)を訪問。2024年アメリカ合衆国大統領選挙後を見据えた動きとして注目された[39]。 また、同年7月から8月にかけては、ロシアと中国を訪問してプーチン大統領や習近平総書記(国家主席)と会談を行った[10][40]ウクライナ侵攻が続く中、ロシアを訪れたことは、EU各国から非難を招くこととなった[41][42][10]

2026年議会選挙での敗北

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2026年4月12日に執行された議会総選挙英語版を前にアメリカ合衆国トランプ政権は、オルバーンが再選すれば経済力の全てを使ってハンガリーを支援するなどと表明し、J・D・ヴァンス副大統領を選挙応援のために派遣するなど、選挙干渉だとマジャルから批判された[8]。ドイツ国営放送によるDWニュースは、この選挙をハンガリーが「権威主義ロシアへと傾倒し続ける」のか、それとも「自由民主主義欧州連合へと方向転換するのか」を問う国民投票と評していた[43]。選挙の結果、マジャル・ペーテルが率いる中道右派の政党「ティサ(尊重と自由)」が圧勝。オルバーンは敗北を認め、16年ぶりに政権交代が実現することになった[44]

5月9日にマジャルが後任の首相に選出され就任[45]。マジャルはオルバーンの首相再登板の阻止を選挙公約に掲げており、通算の在任期間上限を8年間に制限する基本法(憲法)改正案を国会に提出。オルバーンは改正案を激しく批判し、フィデスは改正案に反対票を投じたが圧倒的多数を占めるティサによって6月16日に改正案は可決され、オルバーンは現行基本法下では首相に再び就任できなくなった[46]

主張・政策

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ハンガリー民族主義

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2011年の改正ハンガリー憲法で「ハンガリー政府は国境を越えてハンガリー系住民の運命に責任を持たなければならない」と規定し、ウクライナ西部などに住むハンガリー系住民への援助と市民権選挙権付与を行った。これは在外ハンガリー人を票田にすることと、国内での民族主義を鼓舞して自らへの支持を高める狙いがあると分析されているが、ウクライナ政府との軋轢を招いた[47]。この問題の歴史的背景については「ハンガリー王国の歴史的地域」も参照。

2022年には、オルバーンが公の場でオーストリア=ハンガリー帝国時代の地図をあしらったマフラーを着用していたことにウクライナ政府が抗議、謝罪を要求した[48]。オルバーンの政策は総じて民族統一主義土着主義に傾いていると報じられている。彼は、ハンガリー語やハンガリー系移民の記念碑や施設、特にルーマニアにおけるハンガリー語の保存のために、ハンガリーの納税者から支払われた数億ドルの資金を移管することを監督しており、ルーマニア政府を苛立たせている[49][50][51]

汎テュルク主義

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第11回テュルク諸国機構首脳会議でイルハム・アリエフレジェップ・タイイップ・エルドアンと(2024年)

2017年、第6回テュルク評議会首脳会議に出席したオルバーンはハンガリーがテュルク評議会とのより緊密な協力を求めていると述べた[52]2018年にはハンガリーが評議会のオブザーバー資格を取得した[53]2021年、オルバーンはハンガリー人とテュルク系民族が「何世紀にもわたる歴史的・文化的遺産を共有している」と述べ、ハンガリーの人々は「この遺産を誇りに思っている」と指摘し、「ヨーロッパの敵が彼らを野蛮なフン族アッティラの民として嘲笑した時も誇りに思っていた」と述べた[54]2023年カザフスタン訪問時、オルバーンは、両国が「千年にわたる共通のルーツ」で結ばれていると述べた[55]

移民・難民

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欧州連合加盟国の中で移民難民に対し最も強硬な政府指導者で知られ[56]、「民族が混ざりすぎると問題が起こる」「移民は毒」と発言したこともある[57]。移民・難民を貨物コンテナに収容する法案も成立させている[58]

少子高齢化対策

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オルバーンは移民に頼らない人口増加を重視し、第三子出産以降の所得税免除や不妊治療の無償化など徹底的な少子高齢化対策を行った[59][60]

特に二度目の首相に就任した2010年以降は、2012年に2人以上の子供を持つ家庭に対して住宅補助金および利子補給金給付を支給する新しい住宅政策を導入し、2015年には1人以上の子供を持つ家庭に対象が広がった現在の仕組み(CSOK)となり、その後も支給金額の拡充を中心に改革が進めている。また、2019年からは「出産ローン」という制度が創設され、結婚し出産を控えた夫婦に対して無利子で1000万フォリント日本円で約410万円)のローンを提供している。子供を4人産むと母親の所得税(15%)が免除される制度も2020年1月から導入されている。これらの取り組みは、日本をはじめとした海外からも注目されている[61]

反LGBT

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2021年6月、議会において主に未成年者を対象とした教材に同性愛性転換についての描写を禁止する法案を提出し、圧倒的多数で可決・成立した。これに対し、国内で抗議の声が上がっている[62]ほか、他のEU諸国からも人権マイノリティの観点から懸念されている[63]

ロシア・中国との接近

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ロシアのプーチン大統領と(2023年)

2014年に「国を成功させるのはおそらく民主主義ではない。成功者はシンガポール中国ロシアなどだからだ」と語り、国家による統制を重視する中ロに接近している[64]。特にロシアのウラジーミル・プーチン大統領とは長年親密な関係にある[65]

「東方開放政策」[66]として中国との関係を重視して他の中東欧諸国(後に非旧共産圏ギリシャも参加する[67])とともに16プラス1英語版を首都ブダペストで2012年より立ち上げており[68]イスラム教徒の移民に極めて敵対的なのに対して中国人富裕層の移住は歓迎している二重基準を指摘されている[69]。ハンガリーとギリシャを結ぶブダペスト・ベオグラード・スコピエ・アテネ鉄道英語版の建設を中国の援助で推し進め、一帯一路に賛同[70]してハンガリーをアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加盟させ、一帯一路国際協力サミットフォーラム英語版にも出席している[71]。補助金配分をめぐってEUに対して「資金を出せないなら、中国に頼る」と発言しており[72]、中国政府の人権弾圧や南シナ海での立場に抗議したEUの声明への同意を拒否している[73]。また、ハンガリーは欧州で初めて中国のBBIBP-CorVとロシアのスプートニクV COVID-19ワクチンを承認し、オルバーン自身も中国製ワクチンのBBIBP-CorVを接種した[74]

2022年のロシアによるウクライナ侵攻の際には、他の欧州諸国は武器提供などを行いロシア包囲網を敷いたが、オルバーンは戦争への関与を否定し、軍や兵器の提供はしないと明言した[65]

ウクライナとの対立

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ロシアから侵攻を受けているウクライナを「反対者というより、むしろ敵だ」と述べたり、EU首脳会議でウクライナへの融資に反対するなど反ウクライナの姿勢である[75][76]。これに対してウクライナだけでなく、ポーランドドナルド・トゥスク首相フィンランドペッテリ・オルポ首相といったEU首脳からも批判されている[77][78]

2026年3月5日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はウクライナへの900億ユーロの欧州連合の融資を「ただ1人」が阻止していることを述べ、改心しなければその人物の住所をウクライナ軍に提供すると警告した。名指しはないものの、オルバーンを指すと見られる[79]

ジョージ・ソロス攻撃

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ハンガリーの民主化実現後、ジョージ・ソロスの財団の支援を得てイギリスに留学[80]。にも関わらず首相就任後にソロスがイスラム教徒の移民支援を行っているなどとソロスを非難するようになった[81]。ただしオルバンのソロス攻撃は陰謀論ではないかと指摘されている[82]

イスラエルへの明確な支持

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ベンヤミン・ネタニヤフ首相とは長年の付き合いであり、2023年パレスチナ・イスラエル戦争でも「イスラエルには自らを守る権利がある」「テロ組織を支援する同情集会は許さない」[83]と述べ反ハマス、親イスラエルの姿勢を改めて明確にした。

2025年4月、国際刑事裁判所(ICC)によってガザ地区での戦争犯罪および人道に対する罪で逮捕状が出されていたイスラエルのネタニヤフ首相がブダペストを訪問するなか[84]、オルバーンはハンガリーがICCから離脱すると発表し、ICCを「政治的に偏向している」と批判した[85][86]

財政と経済ナショナリズム

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オルバーンが首相になる前、ハンガリーは中道左派政権というポジションであるにもかかわらず新自由主義的な政策を施行して貧富の格差が極端かつ明確に拡大するなど、外国資本は栄えたものの懸念も評される結果となった。こうした中でオルバーンは私的年金の国有化などオルバノミクスを通じて国家主義的な経済ナショナリズム税制改正を推し進めたが、インターネットの利用に課税するという政策が国民の怒りを齎し大規模な抗議運動に繋がった。

オルバーンの改革が投資家の信頼を損なうのではないかという初期の懸念にもかかわらず、経済成長は堅調で、2010年から2021年にかけて失業率は「急降下」し、2021年のGDP成長率は前年比4%となった[87]。所得に対する累進課税は2015年に廃止され、総所得に対する16%の定額税率に置き換えられ、25歳以下に対する所得税は2021年に完全に廃止された[88]

ハンガリー政府は2013年に最後のIMF融資を予定より前倒しで支払い、同基金は同年後半にブダペスト事務所を閉鎖した。ロシアのウクライナ侵攻による経済的影響に加え、新型コロナウイルス感染症のパンデミックロックダウンの衝撃を受けて、オルバーン政権は政府補助による公共事業の上限を維持するために、銀行、製薬会社、エネルギー会社に棚ぼた税を課している。 料金(ガス電気水道地域暖房下水ゴミ収集を含む)は2023年まで続く[89]

気候変動対策

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気候変動対策に関して、オルバーンは石炭火力発電所の2029年までの段階的廃止太陽光発電に賛成している一方で、風力発電、EUによる「空想的な」気候政策、ロシアからの天然ガス輸入禁止などには反対している[90]。グリーントランスフォーメーションの一環で、中国のリチウム電池メーカーを誘致している[91]

家族

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妻のレーヴァイ(左)と共に

夫人のレーヴァイ・アニコーとの間に5人の子供が誕生している。レーヴァイ・アニコーもオルバーンと同様にエトヴェシュ・ロラーンド大学を卒業しており、弁護士の資格を持つ。

脚注

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  1. 1 2 世界が無視できない「権威主義的ポピュリズム」、こんな人たちが支えている”. 朝日新聞GLOBE+ (2020年2月3日). 2022年4月11日閲覧。
  2. 1 2 3 【ハンガリー「闘士」の変節】(1)サイド記事「変幻自在 オルバン氏」『毎日新聞』朝刊2019年12月25日(国際面)
  3. 「シリアでは死に直面・・・有刺鉄線など怖くない」 ハンガリーに入る難民たち”. AFPBB News. フランス通信社 (2025年8月29日). 2026年5月13日閲覧。
  4. オルバーン・ハンガリー首相の来日”. 外務省 (2013年11月1日). 2026年5月13日閲覧。
  5. ハンガリー、16年ぶりに親EU政権誕生へ-米政権やロシアに打撃”. Bloomberg (2026年4月13日). 2026年4月13日閲覧。
  6. 混迷の世紀 プロローグ “プーチンの戦争” 世界はどこに向かうのか【後編】”. NHK (2022年7月31日). 2023年7月11日閲覧。[リンク切れ]
  7. プーチンと親しく、LGBTは大嫌い…そんな「ハンガリーのトランプ」が17年間も首相を続けられるワケ”. プレジデント (2022年8月2日). 2023年7月11日閲覧。
  8. 1 2 “トランプ氏、オルバン氏勝利なら米国の「経済力」でハンガリー支援と表明”. フランス通信社. 2026年4月11日. 2026年6月18日閲覧.
  9. ハンガリー与党「反移民」で一点突破 8日総選挙 強権首相優勢、国内は分断”. 産経ニュース. 産経デジタル. p. 3 (2018年4月6日). 2024年5月16日閲覧。
  10. 1 2 3 ハンガリーのオルバン首相、計画なき自己流の「平和の使者」に”. BBC NEWS JAPAN (2024年7月13日). 2024年7月13日閲覧。
  11. “What to do when Viktor Orban erodes democracy”. The Economist. 2017年6月22日. ISSN 0013-0613. 2024年6月8日閲覧.
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外部リンク

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公職
先代
ホルン・ジュラ
ハンガリーの旗 ハンガリー首相
第4代:1998年 – 2002年
次代
メッジェシ・ペーテル
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ハンガリーの旗 ハンガリー首相
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次代
マジャル・ペーテル
党職
先代
結成
フィデス党首
1993年 – 2000年
次代
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先代
アーデル・ヤーノシュ
フィデス党首
2003年 – 現職
現職