オトギリソウ

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オトギリソウ
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オトギリソウ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: キントラノオ目 Malpighiales
: オトギリソウ科 Guttiferae
: オトギリソウ属 Hypericum
: オトギリソウ H. erectum
学名
Hypericum erectum
和名
オトギリソウ(弟切草)

オトギリソウ(弟切草、学名:Hypericum erectum)は、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年生植物。中国植物名は「小連翹」(しょうれんぎょう)[1]

特徴[編集]

日本全土から朝鮮半島、中国大陸に分布する。日当たりの良い赤土の道ばたや草地、山野、疎林に自生する[2][3]

茎は直立して草丈30 - 60センチメートル (cm) にまで生育し、葉柄がない細長い小判形のが2枚ずつに対生し、両葉が接近して茎を抱く[3]。披針形の葉は全縁で、無毛である[3]。葉の表面に褐色の小点が散在して見られるが[3]、これはヒペリシンという光作用性物質で、これを摂取した後に日光に当たると皮膚炎や浮腫を生じる。

夏秋季の7 - 8月ごろに、茎頂に分枝した枝先に、2 cm程の黄色い小さな5花弁を次々と咲かせる[2]。花をつぶすと紫色になる[3]

類似種に茎が直立せず、斜生するもの、葉に黒点がないものがあるが、これらは薬用にしない[3]

和名の由来[編集]

結実時のオトギリソウ

日本漢名は「弟切草」と書く。10世紀の平安時代、花山天皇のころ、この草を原料にした秘伝薬の秘密を鷹匠の弟が隣家の恋人に漏らしたため、鷹匠である兄が激怒して弟を切り殺し、恋人もその後を追ったという伝説によるものである[2][4]。この不吉な伝説のため、付けられた花言葉も「怨み」「秘密」と縁起が悪い。

薬用[編集]

生薬名はない[3]。基本的には薬草であり、タカノキズグスリ(鷹の傷薬)、チドメグサ(血止め草)などの悪いイメージのない異名も持つ[注釈 1]。地上部の全草が薬草として利用され、開花期または結実期などに、花や果実がついたままの茎葉を刈り取り、日干し乾燥させたものを小連翹(しょうれんぎょう)と称して用いる[2]。薬草としての栽培法は、野生のものを移植するか、春に種蒔で繁殖し、苗を移植する方法が行われる[3]

粗刻みした小連翹を、1日量10 - 15グラム (g) 、約400 - 600 ccの水で30分ほど、半量になるまで煎じた液が利用される[1][2]。のどの痛み、風邪の咳、口内炎扁桃炎歯痛には煎じ液をうがい薬として利用したり[1][3]切り傷、腫れ物、湿疹かぶれには患部に煎じ液を直接塗るか、冷湿布するなどの利用方がある[1][2]。また、消毒用エタノールに浸してチンキとする[3]。地方によっては、遮光瓶に新鮮な食用油とともに花がついた生のオトギリソウもしくは、小連翹を一緒に入れて浸しておき、虫刺されおでき、切り傷、軽い火傷に直接塗る民間療法がある[2]

花期または果実期の茎葉に、ヒペリシンなどと、やや多量のタンニンが含まれており、薬用としてはタンニンの効用が期待されている[2]。タンニンには、組織細胞を引き締める収斂作用(しゅうれんさよう)があり、細胞が傷ついて出血しているときのような場合には、引き締めて止血する働きをする[2]

オトギリソウ茶に、マルトースグルコースに分解する酵素であるマルターゼ阻害活性があり、血糖上昇が抑制されたとの報告がある[5]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 同様に民間療法で傷薬として使うチドメグサは別種に存在する。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 貝津好孝『日本の薬草』小学館〈フィールド・ガイドシリーズ 16〉、1995年7月20日、181頁。ISBN 4-09-208016-6
  • 田中孝治『効きめと使い方がひと目絵でわかる 薬草健康法』講談社〈ベストライフ〉、1995年2月15日、75頁。ISBN 4-06-195372-9
  • 馬場篤『薬草500種-栽培から効用まで』大貫茂(写真)、誠文堂新光舎、1996年9月27日、29頁。ISBN 4-416-49618-4