オオリュウキュウガモ

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オオリュウキュウガモ
オオリュウキュウガモ
オオリュウキュウガモ Dendrocygna arcuata
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: リュウキュウガモ属 Dendrocygna
: オオリュウキュウガモ D. arcuata
学名
Dendrocygna arcuata
(Horsfield1824)
和名
オオリュウキュウガモ
英名
Wandering Whistling Duck
亜種
  • D. a. arcuata (Horsfield, 1824)
  • D. a. australis (Reichenbach, 1850)
  • D. a. pygmaea (Mayr, 1945)
オオリュウキュウガモ
オオリュウキュウガモのつがい
Dendrocygna arcuata

オオリュウキュウガモ(大琉球鴨、Dendrocygna arcuata)は、カモ目カモ科リュウキュウガモ属に分類される鳥類の1種である。

分布[編集]

熱帯および亜熱帯のオーストラリアフィリピンボルネオ島インドネシアパプアニューギニア太平洋諸島に分布する[2]

亜種[編集]

3亜種に分類される。

  • D. a. arcuata (Horsfield, 1824) - : Indonesian Wandering Whistling Duck
フィリピンからインドネシアにかけて生息する[3]
  • D. a. australis (Reichenbach, 1850) - : Australian Wandering Whistling Duck
ニューギニア島南部、オーストラリア北部および東部に生息する[3]
  • D. a. pygmaea (Mayr, 1945) - : New Britain Wandering Whistling Duck
ニューブリテン島ビスマルク諸島)に生息する[3]

形態[編集]

本種は長い頸および脚を持ち、ガンカモの中間のように見える。頭部および頸部は頭頂と後頸が暗色である。胸には黒斑があり羽衣はほぼ暗褐色。全長54-60センチメートル、体重平均750グラム。

生態[編集]

かつて英名において Tree Duck と呼ばれたオオリュウキュウガモは、その大きな口笛のような鳴き声および飛翔中に翼から発する笛を吹くような風切り音により新たに Wandering Whistling Duck の名称で呼ばれている。

生息地[編集]

オオリュウキュウガモは、深いラグーンや氾濫原あるいはダムに生息する。水を好み岸辺からほとんど離れない。泳ぎかつ上手に潜水する。

主に草、スイレン、水草、および時に昆虫や水中脊椎動物を採餌する。

繁殖[編集]

普通12月から5月にかけて熱帯の雨季の期間に繁殖する。この期間中に水辺に近い通常丈の高い草もしくは安全な領域に営巣し6-15個の卵を産む。

脚注[編集]

  1. ^ IUCN 2012. IUCN Red List of Threatened Species. version 2012.2 Dendrocygna arcuata” (英語). IUCN. 2012年12月8日閲覧。
  2. ^ Pizzey. G, Knight. F (1997) p. 26
  3. ^ a b c Clements, James (2007). The Clements Checklist of the Birds of the World (6th ed.). Ithaca, NY: Cornell University Press. p. 26. ISBN 978-0-8014-4501-9 

参考文献[編集]

  • Field guide to the birds of Australia Graham Pizzey and Frank Knight, Angus & Robertson 1997, 3rd edition 2000. ISBN 0-207-19714-8

外部リンク[編集]