オウバイ

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オウバイ
Yingchun.JPG
オウバイ(2005年3月29日
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類I Euasterids I
: シソ目 Lamiales
: モクセイ科 Oleaceae
: Jasmineae
: ソケイ属 Jasminum
: sect. Primulina
: オウバイ J. nudiflorum
学名
Jasminum nudiflorum
Lindl.[1]
和名
オウバイ(黄梅)
英名
winter jasmine

オウバイ(黄梅、学名: Jasminum nudiflorum)とはキク類モクセイ科ソケイ属(ジャスミン属)の半つる性落葉低木の一つである。漢字では「黄梅」と書く。ソケイなどとは違って花には香りがほとんど無い。種小名の"nudiflorum"(「ヌーディフロールム」)は「裸の花の」という旨を表し、これはオウバイの花に毛が無いことによる。

漢名(中国語名)は「迎春花」、英名は「ウィンター・ジャスミン」といい、そのどちらもが、オウバイがほかの花に先駆けて咲き、そのあり様が、たとえて言えばあたかもを迎えているかのごとく思わせることに基づいている[2][3]

特徴[編集]

2月下旬から4月頃、が出る前に、に似た高杯形の六枚花弁の黄色いを、垂れさがる細長いツル状のに咲かせる[4]。そのため日本では、「黄梅」は初春立春〔2月4日ごろ〕から啓蟄の前の日〔3月5日ごろ〕まで)の季語とされている[5]

高さは1メートルから2メートルほどになる。が成らないため、挿し木株分けをして増やす。

生薬として、花は飲むことによって解熱利尿に用いられ、利尿には1日あたり3グラムから6グラムの乾燥した花を0.4リットルから0.6リットルの水で半量まで煎じて3回に分けて服用するという[6]。また葉も飲むこと、あるいは塗ることによって、できものはれもの打ち傷切り傷などを治すなどと言われている(『中薬大事典』)[7]

オウバイモドキとの区別[編集]

似た植物にオウバイモドキ(ウンナンオウバイ、学名: Jasminum mesnyi)があるが、こちらは常緑である。

分布・生育地[編集]

中国の北部・中部が原産地である。江戸時代1695年元禄8年)の伊藤伊兵衛(別名 : 三之丞)[8]による『花壇地錦抄』[9][10]に、「黄梅、花形梅花のごとく黄色なり」とあることから、日本にはその少し前の17世紀寛永年間(1624 - 1644年)から元禄時代初期にもたらされたと考えられている[6][7]

脚注[編集]

  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2012年1月6日閲覧。
  2. ^ オウバイの育て方.ヤサシイエンゲイ(京都けえ園芸企画舎). 2016年2月23日閲覧。
  3. ^ "【迎春花】(げいしゅんか).こよみのページ(かわうそ@暦). 2016年2月23日閲覧。
  4. ^ オウバイとは.ヤサシイエンゲイ(京都けえ園芸企画舎). 2016年2月23日閲覧。
  5. ^ 黄梅.きごさい時記(NPO法人季語と歳時記の会). 2016年2月23日閲覧。
  6. ^ a b オウバイ.イー薬草・ドット・コム (一般社団法人 和ハーブ協会). 2016年2月23日閲覧。
  7. ^ a b オウバイ”. 植物図鑑DB『植物こぼれ話』. 日本新薬. 2016年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月23日閲覧。
  8. ^ 講談社 デジタル版 日本人名大辞典+Plus (2020年). “伊藤伊兵衛(3代)”. 朝日新聞社/VOYAGE GROUP. 2020年3月28日閲覧。
  9. ^ 世界大百科事典ほか (1695年). “花壇地錦抄”. 朝日新聞社/VOYAGE GROUP. 2020年3月28日閲覧。
  10. ^ 花壇地錦抄”. 京都園芸倶楽部 (1933年). 2020年3月28日閲覧。

参考文献[編集]

  • 茂木透写真『樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2001年、297頁。ISBN 4-635-07005-0

関連項目[編集]

外部リンク[編集]