エリトリトール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
エリトリトール
識別情報
CAS登録番号 10030-58-7
KEGG D08915
特性
化学式 C4H10O4
モル質量 122.12 g mol-1
密度 1.45 g/cm3
融点

121 °C, 394 K, 250 °F

沸点

329-331 °C, 602-604 K, 624-628 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

エリトリトール または エリスリトール (erythritol) とはメロンブドウなどの果実醤油味噌清酒などの発酵食品に含まれている天然の糖アルコールで希少糖の一つに分類される。ブドウ糖を発酵させることにより作られる。非う蝕性の甘味料でありながらカロリーがほとんど無いことからダイエット甘味料として利用されている。キシリトールと同じように歯垢に含まれる細菌同士の結合力を弱くすることにより、歯垢を分解する作用がある。IUPAC名は (2R,3S)-rel-ブタン-1,2,3,4-テトラオール。四炭糖の一種であるエリトロース糖アルコールにあたる。2個の不斉炭素を持つが、分子全体としてメソ体となっている。

水に溶解する場合、硝安(硝酸アンモニウム)などと同様に吸熱反応を起こす。その冷却の程度は、ヒトにも充分体感できる。

エリトリトールには定期的な使用における副作用はないが、大量のエリトリトールの摂取によって下剤効果を引き起こす可能性があるので注意を要する。

なお、エリトリトールは体内に吸収されるので、大腸内の浸透圧を高める効果が少なく、他の糖アルコール甘味料に比べて下痢が起きにくい[1]。さらに、血糖値を上昇させず、インスリンの分泌を誘導しない[2]

用途[編集]

  • 甘味料 - 砂糖の60-80%の甘味を示す。砂糖の甘さに近く、あっさりしたあと引きのない味質を持つ。ステビアアスパルテーム等の高甘味度甘味料と併用すると、高甘味度甘味料の味質をより砂糖に近い甘味質に改質することができる。
  • 低カロリー化または冷涼感用の食品
  • 口内細菌の活動を弱め歯垢形成などを抑える効果があるとされ、歯みがき粉に添加される。
  • 潜熱蓄熱材

脚注[編集]

  1. ^ 難消化吸収性糖質の消化・発酵・吸収ならびに許容量に関する研究、(平成17年度日本栄養・食糧学会学会賞)、奥恒行、日本栄養・食糧学会誌第58巻第6号337-342(2005)
  2. ^ Oku T. et al. "Serum glucose and insulin levels and erythritol balance after oral administration of erythritol in healthy subjects.", Eur J Clin Nutr. 1994 Apr;48(4):286-92.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]