エリコ (ミサイル)

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エリコイスラエル弾道ミサイルシリーズ。エリコ1からエリコ3までが確認されている。

エリコ1[編集]

エリコ1は短距離弾道ミサイルである。固体燃料ロケットであり、全長13.4m、胴体直径0.8m、重量は6.5t。射程は500kmで、半数必中界は1,000m。弾頭重量は400kgと推測されている。イスラエルは核兵器保有を曖昧化する戦略を取っているが、エリコ1は、以前より核ミサイルの可能性が指摘されている[1][2]。1969年の段階で、アメリカ合衆国政府は、エリコ1を少なくとも1972年までは戦略ミサイル/核ミサイルにしないことを求め、イスラエルも同意していた[3]

イスラエルにおけるミサイル開発は1950年代には開始されていた[4]。ミサイルの開発にはフランスが関与しており、ダッソー社が開発してきた各種ミサイルのうち、MD-620弾道ミサイルが開発の基礎となっている[5]。1965年には点火試験が行われるなどの開発を行なってきたが、1968年にはフランスの武器禁輸政策により、開発協力は中止された。ただし、それまでの間に12発がフランスより提供されたと見られている[2]イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ等では1980年にかけてアメリカ合衆国の企業の協力も得て、10億ドルを費やし、開発・生産が継続された。一般に報道されたのが、1971年であり、同年には作戦体制に入ったと推測されている[4]。1973年までは誘導装置に問題があったと見られるが、50から100発が生産され[4]、1990年代には退役している。

エリコ2[編集]

エリコ2は1985年から開発が開始され、1987年から1992年までの間にテスト発射が繰り返されている。射程距離は約1300km。

エリコ3[編集]

エリコ3は2008年に実戦配備されたと推定されている。射程距離は約7000km。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ (PDF) Prospects for Further Proliferation of Nuclear Weapons, Special National Intelligence Assessment, CIA, (23 August 1974), SNIE 4-1-74, http://www.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB240/snie.pdf 2008年1月20日閲覧。 
  2. ^ a b Henry A. Kissinger (16 July 1969), “Israeli Nuclear Program”, Memorandum for the President (The White House), http://nixon.archives.gov/virtuallibrary/documents/mr/071969_israel.pdf 2009年7月26日閲覧。 
  3. ^ Henry A. Kissinger (7 October 1969), “Discussions with the Israelis on nuclear matters”, Memorandum for the President (The White House), http://www.gwu.edu/~nsarchiv/NSAEBB/NSAEBB189/IN-22.pdf 2006年7月2日閲覧。 
  4. ^ a b c Commission to Assess the Ballistic Missile Threat to the United States:"Israeli Ballistic Missile Developments"
  5. ^ Encyclopedia Astronautica - Jericho