エクストリーム (バンド)

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エクストリーム
2017年の『Garage Sound Festival』にて
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州モールデン
ジャンル
活動期間
レーベル
公式サイト EXTREME | The Official Website
メンバー
旧メンバー
  • ポール・ギアリー
  • ポール・マンゴーン
  • ピーター・ハント
  • ハル・リボークス
  • マイク・マンジーニ
  • カール・レスティヴォ
  • スティーヴ・フェラッツォ
  • ローレント・デュヴァル
エクストリーム(2008年)
パット・バッジャー(左)とヌーノ・ベッテンコート(2008年)

エクストリームExtreme)は、1985年に結成されたアメリカ合衆国ロックバンド

概要[編集]

1985年にドリームというバンドにいたゲイリー・シェローンとポール・ギアリーがヌーノ・ベッテンコートを勧誘し加入させ、バンド名をエクストリームに改め活動を開始する。その後1986年とその翌年の1987年と2年連続でボストン・ミュージック・アワードの最優秀ハードロックヘヴィメタル・アクトを受賞し、1989年5月アルバム『エクストリーム』でデビューする。エクストリームで一番の代表曲は2作目『ポルノグラフィティ』収録の「More Than Words」で、バンドはこの曲によりBillboard Hot 100にて全米1位に耀いている。全世界でのトータルセールスは1000万枚を超えている。[7]

前述の通り、このアコースティック・バラード・ソングである「More Than Words」が特に有名だが、基本的にバンドのサウンドはハードロックを基調としながらも、16ビートを刻むファンクの要素を取り入れた楽曲が主。ファンク・メタルという新たなカテゴリーに括られることも多くそれはレーベル名ともなった。テクニカルなヌーノ・ベッテンコートのギターから繰り出されるリズミカルかつメロディアスなサウンドと、シェローンのパワフルなボーカル・スタイルが特徴である。

しかし3作目『スリー・サイズ・トゥ・エヴリ・ストーリー』は、前2作ほどのヒットは記録できず、4作目『ウェイティング・フォー・ザ・パンチライン』は当時大流行していたグランジオルタナティヴ・ロックに大幅に迎合した作風になってしまい、売り上げは低迷した。

フレディ・マーキュリー追悼コンサート[編集]

1992年4月20日ロンドンウェンブリー・スタジアムで行われた、フレディ・マーキュリー追悼コンサートに2番目のグループとして出演。クイーンの代表曲、11曲から成るメドレーを高い再現度で披露し観客を大いに沸かせた。登場時にクイーンのブライアン・メイに「クイーンの最大の理解者」と紹介されたほど、クイーンに存在が認知されている。

解散[編集]

ヌーノ・ベッテンコートがバンドを脱退後、シェローンがヴァン・ヘイレンに加入することが決まり、バンドは自然消滅。ヌーノ・ベッテンコートはアルバムをヌーノ (NUNO)名義で1枚、モーニング・ウィドウズ名義で2枚、ポピュレイション1名義で2枚、ドラマゴッズ名義で1枚リリースしているほか、2007年には元ジェーンズ・アディクションペリー・ファレルの新プロジェクトであるサテライト・パーティーにも参加した。

再結成から現在まで[編集]

シェローンとヌーノ・ベッテンコートは2003年の赤坂での「GUITAR WARS」を皮切りとしボストンや東京でライブを行った。

2005年1月に再結成ライブ(2K5ツアー)が日本限定で行われた。しかしオリジナル・メンバーのパット・バッジャー(ベース)は参加せず、ベースはサポート・メンバーのローレント・デュヴァルが担当した。

2007年暮れにパットを含む編成で再結成(ドラムはヌーノ・ベッテンコートのプロジェクトに参加していたケヴィン・フィグェリド)がアナウンスされた後、2008年夏には新アルバム『サウダージ・デ・ロック』を発表、このアルバムに伴うツアーで来日公演も行った。

2012年、アルバム『ポルノグラフィティ』の完全再現ライブにて、2014年には、25周年ツアーにて来日した。

2016年バンドは9回目のジャパン・ツアーのため来日。そこでは『スリー・サイズ・トゥ・エヴリ・ストーリー』に収録された組曲「エヴリシング・アンダー・ザ・サン」がバンド史上初めて演奏された。

2023年5月2日、船上フェス『モンスターズ・オブ・ロック・クルーズ』内で行われたミュージシャンチーム対一般人チームによるバスケットボールの試合中にヌーノ・ベッテンコートが足を負傷[8]。この影響で、5月6日に出演予定であった『M3 ロック・フェスティバル』への出演がキャンセルされた[9]

メンバー[編集]

現在のメンバー[編集]

  • ゲイリー・シェローン (Gary Cherone) – リード・ボーカル (1985年–1996年、2004年、2005年、2006年、2007年–)
  • ヌーノ・ベッテンコート (Nuno Bettencourt) – ギター、ブラス&オーケストラ・アレンジ、キーボード、ピアノ、バック・ボーカル (1985年–1996年、2004年、2005年、2006年、2007年–)
  • パット・バッジャー (Pat Badger) – ベース、バック・ボーカル (1986年–1996年、2006年、2007年–)
  • ケヴィン・フィグェリド (Kevin Figueiredo) – ドラム、パーカッション、バック・ボーカル (2007年–)

旧メンバー[編集]

  • ポール・ギアリー (Paul Geary) – ドラム、パーカッション、バック・ボーカル (1985年–1994年、2004年、2005年–2006年、特別ゲスト 2017年)
  • ポール・マンゴーン (Paul Mangone) – ベース、バック・ボーカル (1985年–1986年)
  • ピーター・ハント (Peter Hunt) – ギター、バック・ボーカル (1985年)
  • ハル・リボークス (Hal Lebeaux) – ギター、バック・ボーカル (1985年)
  • マイク・マンジーニ (Mike Mangini) – ドラム、パーカッション (1994年–1996年、2004年、特別ゲスト※3回 2006年)
  • カール・レスティヴォ (Carl Restivo) – ベース、バック・ボーカル (2004年)
  • スティーヴ・フェラッツォ (Steve Ferlazzo) – キーボード (2004年)
  • ローレント・デュヴァル (Laurent Duval) – ベース、バック・ボーカル (2005年)

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

ライブ・アルバム[編集]

  • 『テイク・アス・アライヴ』 - Take Us Alive (2010年)
  • 『ポルノグラフィティ・ライヴ25』 - Pornograffitti Live 25 (2016年)

コンピレーション・アルバム[編集]

  • 『ベスト・オブ・エクストリーム』 - The Best of Extreme: An Accidental Collication of Atoms? (1997年)

出典[編集]

  1. ^ Iwasaki, Scott (1997年5月15日). “Former Extreme singers put out mixed albums”. Deseret News: p. 3. https://news.google.com/newspapers?nid=336&dat=19970515&id=cfBHAAAAIBAJ&sjid=M-0DAAAAIBAJ&pg=5312,8407792 2021年10月14日閲覧。 
  2. ^ Powers, Ann (1993年2月1日). “Review/Rock; Pop Metal's Weight: In the Eye of the Beholder”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1993/02/01/arts/review-rock-pop-metal-s-weight-in-the-eye-of-the-beholder.html 2021年10月14日閲覧。 
  3. ^ Nostro, Lauren (February 1, 1993). “50 Things You Didn't Know About Rihanna > Rihanna's tour guitarist is Nuno Bettencourt from Extreme”. Complex. http://uk.complex.com/music/2013/06/50-things-you-didnt-know-about-rihanna/guitarist-is-nuno-bettencourt. 
  4. ^ Hart, Ron (2008年8月28日). “Extreme: Saudades de Rock”. PopMatters. 2021年10月14日閲覧。
  5. ^ Lazarevic, Jade (2013年1月18日). “Extreme-ly Funky”. The Newcastle Herald. http://www.theherald.com.au/story/1243985/extreme-ly-funky/ 2021年10月14日閲覧。 
  6. ^ Tuber, Keith (July 1992). “Mr. Big Makes It... Well, You Know”. Orange Coast Magazine: 110. ISSN 0279-0483. 
  7. ^ “Gary Cherone Sighting! Extreme Re-Forms”. TicketNews (Ticket Software, LLC.). (2007年11月26日). オリジナルの2014年3月14日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140314192654/http://www.ticketnews.com/news/Gary-Cherone-Extreme-Re-Forms0110726567 2021年10月14日閲覧。 
  8. ^ ヌーノ・ベッテンコート、船上フェスティバルでバスケットボールをプレイ中に足を負傷”. BARKS. 2023年5月6日閲覧。
  9. ^ エクストリーム、ヌーノ・ベッテンコートの足負傷でフェスティバル出演をキャンセル”. BARKS. 2023年5月6日閲覧。

外部リンク[編集]