エアバリコン

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3連エアバリコン

エアバリコンとは、可変容量コンデンサの1つ。電極の間に挟む絶縁体を身の回りの空気に置き換えた物で、電極と電極との間に隙間があるのが特徴である。

ラジオ等の受信機の同調回路用のものは製造中止済みで入手が困難であるため、ポリバリコンが主流であるが、趣味での電子工作においては特に、好んでエアバリコンを使う人は多い。過去には、特殊な電極の形をもち変化する周波数の直線性を保証したバリコンや、1枚のみのローターを組み込んだダイアルスプレッド用の回転軸を持つバリコンなど様々な工夫が凝らされた製品が存在した。

一方、送信機などの高周波同調回路用のものは、印加される電圧が高いために磁器(ステアタイト)を機械的保持部品として製作されたエアバリコンがいまだに使用されている。

ダイアル軸ではなくドライバなどで調整時に回転が可能となる半固定の調整用エアバリコンをエアトリマーと呼んでいる。

長所と短所[編集]

エアバリコンの長所と短所として、次のようなものが挙げられる。

長所[編集]

  • 共振周波数の幅を広く取れる。
  • 使用部品によって高い絶縁性が得られる。
  • ローター(回転子)を故意に変形させることによって容量の可変特性が微調整可能である。
  • 混線が起きにくい。
  • ポリバリコンと比較して、機械強度に優れる。

短所[編集]

  • 大型で重く、持ち運びが大変である。
  • 主に鉄が材料のため、量産しにくい。
  • ポリバリコンと比較して、性能に劣る面が多い。
  • 外部からの振動によって容量が変化して雑音が生じる場合がある。(マイクロフォニック雑音)バリコンの本体をゴムなどの防振部品で機械的に浮かすなど対策が必要になる。