エアダスター

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エアダスター
パソコン内部の清掃にエアダスターを使用している例

エアダスターは、ノズルから気体を放出しなどを吹き飛ばす道具である。コンプレッサによって作られた圧搾空気を放出する空圧工具や、圧縮したガスを封入した使い捨ての缶入り製品がある。圧搾空気を使う物はエアダスターガンエアブローガンとも呼ばれ、缶入りの物はエアブロワーダストブロワーダストスプレーとも呼ばれる。洗浄液などを吹き付けるスプレーとは異なり、エアダスターは気体のみを放出する。

用途[編集]

掃除機のような道具で吸引したり、ブラシなどで払ったりといった方法が利用しにくい対象物に付着した、埃などの細かい異物を取り除く用途として作られている。エアダスターは、ブラシなどの毛先が届かなかったり、吸引力が弱まるような細かい部分に入り込んだ異物を飛ばす。また、対象物の表面に傷を付けたり、静電気を発生させることなく異物を除去できる。一方、周囲に勢いよく異物を散らし、粘着した汚れに対しては効果が弱い。

圧搾空気を用いたエアダスターは、コンプレッサの圧縮工程で水分が凝縮してタンクに溜まり、湿度の高い空気が吐出されたり、コンプレッサの機種によっては潤滑油が圧搾空気に混入する場合があるため、これらの付着を避ける必要がある対象物に対しては、水分や油分を除去するフィルターやオイルセパレータが用いられる。缶やガスを消費しないため、廃棄物や大気中へのガス排出が少なく、ランニングコストが低い。

缶入りの製品は、コンプレッサの電源や圧搾空気を送るホースなどが不要で作業できる範囲が広く、コンプレッサなどにかかる初期費用が低い。パソコンなどの精密機器家具などでの利用に向けて、OA機器メーカーやOAサプライメーカーなどから販売され、家電量販店ホームセンターパソコンショップで取り扱われている。

缶入り製品[編集]

注意点[編集]

フロン代替フロン充填製品(後述)についてはフロンガス、代替フロンガスが火気や高熱と反応してフッ化水素その他の有毒ガスを生成する危険性がある。[1]

可燃ガス充填製品(後述)については、可燃性ガスが火気や電気火花と反応して引火爆発する危険性がある。

よって、どちらの製品でも室内で使用する場合は換気を十分にし、ストーブ、ヒーター、エアコン等の使用、炊事や給湯用のガスの使用も完全に中断しなければならない。

また、可燃性ガス製品についてはガスの室内残留濃度に注意を払わないと、換気のための換気扇や扇風機などのモーター火花により引火爆発する危険性がある。(風呂場などで爆発事故例がある)

さらに、室内にガス警報器が設置されている場合、警報器が鳴る可能性もあり、対策としては使用時に警報器をポリ袋で覆う事をガス警報器工業会は推奨している。

機器に使用する場合、滞留した可燃性ガスがスイッチ、機構やモーターなどの火花で引火爆発する事があるので、確実に電源コンセントを抜いて放電させてから使用し、使用後も滞留ガスが十分抜け切るまで電源を繋いではならない。特にDMEガスは空気より重く滞留しやすく、シュレッダーにエアダスターを使用して引火爆発する事故が良く発生している。

逆さ使用[編集]

逆さにしたり傾けて噴射すると液化ガスが噴出されるものが多く、この液化ガスは気化熱により非常に低温となるため、凍傷や機器の破損に繋がる危険性がある。逆さにしても問題無く使用できるタイプもあり、製品の注意書きには逆さ使用の可否が記載されている。

液化ガスが出る事を逆手に取って発熱部の冷却に使うエンスージアストも居るが、製品本来の目的外使用であり、多くの製品には"清掃以外の用途に使用して起きた事については責任を負わない"旨の記載がされている。先述の通り可燃性ガス製品だと引火爆発のおそれもある。

仕様[編集]

缶入りエアダスターの場合、かつては高圧ガスとして代替フロンが一般的に用いられていたが、環境対策として2004年ごろから徐々に代替フロンよりも地球温暖化係数が低いDME代替フロンを混合した製品、DMEのみ使用した製品や二酸化炭素プロパン等を使用した製品も出回っている。

DMEやプロパンなどの可燃性ガスを使用している製品には、火気と高温に注意を促す表示がされている。

フロンラベルの指定製品である。

主なメーカー[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]